【napo_fitness】ダイエット入門③ 運動していない人にもプロテインが必要な理由

今回は、前回のお話で具体的な食事プランにも出てきた【プロテインについて】解説していきます。

結論から言うと、プロテインは運動していない人にとっても有用です。
栄養バランスの観点から、間食やおかわりをプロテインに置き換えるように飲むことを推奨しています。


●プロテインって何?メリットは?

プロテインとは、タンパク質そのものです。
タンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されています。
その内の9種類は体内で合成できず、食事から摂取する必要があるため必須アミノ酸といいます。
プロテインには、これらのアミノ酸がバランスよく入っています。

アミノ酸には最適なバランスがあり、
どれかのアミノ酸が欠乏しているとタンパク質としての役割を100%発揮することができません。
このようなアミノ酸のバランスを示す指標を、「アミノ酸スコア」といいます。
プロテインは、基本的にアミノ酸スコア100になるように作られています。

例えば、パスタには意外と多くのタンパク質が含まれていますが、アミノ酸スコアが低いため、
タンパク質を10g摂ったとしても7g程度しか身体が活用できません。

これは実際にあった話なのですが、
大手国内食品メーカーのプロテインバーに「タンパク質15g配合!」と書かれていたものの、
タンパク質の半分以上が安価なコラーゲンだったため、アミノ酸スコアが悪く、
そのプロテインバーからはタンパク質15g分の恩恵を受けられない、
といったことも考えられます。


プロテインを摂るメリットは、
・糖質や脂質など、余計な栄養素を除いてタンパク質のみ摂ることができる
・消化が楽なため、吸収が早く、胃腸への負担が小さい
・調理の必要がなく、容器に入れて携帯できる

等があります。



●プロテインの種類


次に、具体的なプロテインの種類について紹介していこうと思います。


①ホエイ(WPC)
タンパク質含有率:70-80%

ホエイ(Whey)というのは、乳清という意味です。
牛乳からチーズを作る際にできる、白く半透明な液体から、脂肪分を取り除いて粉にしたものがプロテインです。
ホエイプロテインには前述のように様々なメリットがあるため、
初心者の方はホエイのWPCかWPIのどちらかを選ぶといいでしょう。

ホエイプロテインは
・筋肉を増やす
・免疫力を高める
・体脂肪を減少させる
・空腹感を和らげる

という効果が実証されています。

また、アミノ酸の一種であるシステインには美白効果があります。
システインを医薬部外品として摂取するときの推奨量は240mg程度ですが、
ホエイプロテイン100g中には3300mgものシステインが含まれています。

ちなみにWPCとは、Whey Protein Concentrateの略です。
後述のWPIにはないメリットとして、免疫グロブリンやラクトフェリンなど、
身体の免疫力を向上させる物質が多く含まれています。

②ホエイ(WPI)
タンパク質含有率:80-90%

Whey Protein Isolateという名の通り、WPCより純度を高めたプロテインがWPIです。
WPCよりタンパク質含有率が高いのが特徴です。
加工に手間がかかる分、WPCよりも値段は高くなるのですが、
厳密に考えるとタンパク質含有量あたりの価格で比較する必要があります。

③ホエイペプチド
タンパク質含有率:80%

ゴールドジムのプロテインはこれです。
消化されやすいような構造になっており、
吸収が非常に早いのが特徴で、値段もWPIより更に高いです。

④カゼイン
タンパク質含有率:70-80%

牛乳からホエイを精製する際に、余った部分を使って作られたプロテインをカゼインといいます。
吸収に時間がかかるのが特徴で、
腹持ちの良さを重視する場合や、睡眠中に血中アミノ酸濃度を高く保ちたい人には有用です。
カゼインよりもホエイのほうが筋力向上効果を示す研究結果もあり、
個人的には、純度の高いホエイを差し置いて採用するメリットがあまり感じられません。

⑤ソイ
タンパク質含有率:70-80%

大豆から精製されたプロテインです。
善玉コレステロールを増やすため、心臓血管疾患などに効果があるのがメリットです。
かつては大豆のアミノ酸スコアが低いことが問題になっていましたが、最近はアミノ酸を添付してアミノ酸スコアを高めているものもあるようです。

デメリットとして、トリプシンインヒビターがタンパク質消化酵素を阻害したり、フィチン酸が鉄の吸収を阻害したり、
大豆が外敵から自らを守るための酵素が人間にとって良く働かないことが挙げられます。
女性向けプロテインと思われがちですが、カゼインと同じく、ホエイを差し置いて採用するメリットは薄いです。

⑥ピー、ビーフ、エッグ

エンドウ豆や牛肉、卵白を原料にしたプロテインもあります。
ピープロテインはビーガンの人にも人気のようです。
個人的には飲んだことがないのでなんとも言えませんが、市場が大きくなっていけば味、値段ともに向上していくかもしれません。


●プロテインQ&A


・プロテインを飲むタイミングは?
血中アミノ酸濃度が低いタイミング、つまり空腹時に飲むといいでしょう。
具体的には、起床直後、(予防的な意味合いで)就寝前がおすすめです。
運動する場合は、運動前後1時間ほどもおすすめです。

・飲み方がわからないんだけど…
20g-30gのプロテインを、150-200mlの水にシェイカーで溶かして飲みます。
だいたい国内産は付属のスプーン2杯くらい、海外産は1杯だと思います。
一度に20g以上のタンパク質を摂ることで、
血中アミノ酸濃度が一気に上がり、タンパク質合成が高まるという研究結果もあります。

・牛乳と水、どっちで飲むのがいいの?
以下の理由で、水割りを推奨します。
①余分なカロリーを摂取しないため
②ホエイの吸収速度を損なわないため

牛乳からカゼインを取り除いたものがホエイなので、ただの牛乳にはカゼインが含まれています。
なので牛乳は吸収が遅いというイメージです。
多めのカロリーを摂りたいときに寝る前に牛乳割りで飲む、という使い方もできるので、牛乳割り=悪、ではありません
ゴールドジムはデフォルトで牛乳割りなので注意。

・運動していない人がプロテインを飲むと太るの?
太りません。
タンパク質を摂りすぎて脂肪になってしまうには、相当量のタンパク質を摂らなければいけません。
そもそも(大事なことなので何度でも言いますが)、
一日の消費カロリー<一日の摂取カロリーになれば太りますし、
一日の消費カロリー>一日の摂取カロリーになれば痩せます。

・プロテインを飲むとお腹を壊すんだけど…
日本人の多くは乳糖不耐症といって、乳製品に含まれる糖に対して下痢をしてしまいます。
牛乳やヨーグルトでお腹を壊しやすい人は、乳糖があまり含まれていないWPIプロテインを選びましょう。

・タンパク質が多すぎると内蔵に負担がかかるって聞いたことあるんだけど大丈夫なの?
大丈夫です。

実験では、体重×4.4gのタンパク質を摂った人でも肝臓や腎臓の異常は見られなかったとされています。
(体重×4.4gのタンパク質を摂るのは不可能に近いです。)
実際、厚生労働省はタンパク質の耐用上限量を設定していません
そもそも、炭水化物の取りすぎは気にしないのに、タンパク質の取りすぎを気にするというのもおかしな話です。

・国産と海外産どっちがいいの?
個人的におすすめするのは海外産です。
海外のほうがサプリメント市場が大きいため、単価が安いです。
同じものを1万個作る場合と10万個作る場合だと、当然後者のほうが低コストになります。
海外産は質が心配という声もありますが、
フィットネス大国であるアメリカを始め、欧米の消費者は健康に対するリテラシーが高く、製品は常に厳しい目に晒されています。
(前述のプロテインバーのようなことも、消費者のリテラシーが高ければ起こりにくいと思います。)
成分の妥当性や禁止薬物が含まれていないかを調査する第三者機関もしっかりついていることが多いです。
ちなみに、いちごオレやキャラメルポップコーンのようにいろいろな味があり、
おやつが要らなくなるくらい美味しいです。

デメリットとしては、容量が大きいこと、配送まで時間がかかることでしょうか。
容量は1kg程のものを選ぶこともできますし、iHerbを使えば一週間弱で届きます。



●終わりに


ちょっと長くなってしまったのでここで一旦締めようと思います。

次回は、具体的なメーカーを挙げつつ、
【どのプロテインをどうやって買えばいいか】についてお話していこうと思います。

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