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旅行はあきらめることも大事


駅で掲示される運行案内。

旅程はあくまでも理想

2024/03/15 - 03/16 の2日間で、上野から仙台・松島を目指して旅行した。
どちらも過去に1度行ったことはある。ただ行くだけでは面白くない。
なので、今回は次の3点を目的とした。

  • 上野から松島まで普通列車だけで行きたい (いわゆる青春18きっぷ旅)

  • 阿武隈急行の鉄印を購入→福島~槻木間の全線乗車したい

  • ホテルも楽しみたいので、松島海岸に14時前までには到着したい

この目的を達成するには、乗車列車を決定し、旅程を作成しておく。
ただし、作成する旅程は、あくまでも、遅延も運休も無く、最上級の理想である。

乗車予定の列車は、組んだ旅行の「最終列車」

鉄道旅行好きで、旅程を作成することも何の不思議もないのだが、組みすぎると大事なことがひとつある。
それは、乗車する1つ1つの列車が、旅行目的を達成するための最終列車なのだ。


乗換数分だと乗り継ぎできない可能性もある。

青春18きっぷのかなしみ

理想を打ち砕かれた出発5時間前

それは、未明に起きた地震だった。
2024/03/15 0:14頃 福島県で震度5弱。東京では震度3。
直後、JR東日本では、東北本線の各線が運転を見合わせた。
これは、どうなるか・・・。

どんどん変わる運行状況

2023/03改正ダイヤ最終日。
上野-宇都宮間は、普通グリーン車改定前最終乗車。
乗車中、東北本線新白河~仙台間運転再開見込み7:30とのこと。
まだ大丈夫….。しかし….。

2Fグリーン車から見える日の出。


宇都宮まで15両編成だったのに、宇都宮から3両編成になって驚愕した

宇都宮と黒磯を乗り継ぎ、新白河へ。
この時点で、東北本線新白河以北の運転再開見込みは9:00 へ再延長。
雲行きが怪しくなってきた。楽しい旅行のはずが、こんなにソワソワするなんて。。


新白河駅で発車準備中の東北本線下り郡山行

迫られる決断

新白河駅では、駅員と乗務員側で情報が錯そうしていた。
駅員「8:30出発予定です」
乗務員「情報錯そう申し訳ございません。8:30出発予定ではありません」

乗務員と指令本部とのやり取りがうっすら聞こえる。
速度制限がありつつも、運転再開はできそう。
でも速度制限区間が運行区間の約9割。所要時間は想定できない。
車内には学生の姿。弁当食べる、登校を諦める、思い思いの時間を過ごしている様子。
でも、私は目的を遂行したい。だが、青春18きっぷ以外を購入するのは…。


新白河駅で並ぶ東北新幹線

目的はどうなる?

結果的に、普通列車に乗車することを諦めた。
だが、目的を遂行するには、背に腹は代えられない。
新白河~福島間を新幹線で代わりに利用した。福島に到着するころ、あきらめた普通列車は、まだ3駅ほどしか進んでいなかった。

阿武隈急行・福島交通の共通改札口。この改札口はJR福島駅1番線ホームとつながっている。

福島から阿武隈急行線へ乗換も検討したが、全区間で徐行運転のためいつ到着するかわからないと駅員から回答があった。
新幹線で福島駅まで来れたからこそ、鉄印を購入する目的は達成できた。ただ松島海岸14時前までに到着したい気持ちもある。阿武隈急行乗車についても今回は断念した。
福島以北についても遅延はあったが、仙台経由で松島海岸へ無事14時前に到着できた。

2021/11にリニューアルされた松島海岸駅

結局、旅行って

全て旅程通りにうまく旅行できたら最高(理想)の思い出になる。
かといって、うまくいかなくてもその1日のユニークな楽しい思い出にもなる。
目的は達成できなくても、またいつか再チャレンジすればいい。

ただ今の鉄道は、今乗っておかなければ、いつか廃線になる可能性もある。
今回乗れなかった鉄道も、「あの時乗っておけばよかった」にならないよう、また近いうちに乗りに行こうと思う。

理想通りでもトラブルが起きても、その日しか経験できないことが旅行。
どこかで理想に合わず諦めても、選択を決断しても、結果が良くも悪くも旅の思い出。

これだから旅行はやめられない。

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