「八幡湯」から連湯の「仙谷湯」です。
住所は渋谷区西原，ボクのマイ・リトルタウン。
ですが，最寄り駅は京王新線・幡ヶ谷駅です。

我が生家は押しも押されぬ「ボロ家」。
風呂なんぞついてやしませんでした。
当然，物心ついたときからの銭湯通い。
当時のホームだった「西原湯」は今はなく。
でも，時折入っていた「仙石湯」と「大黒湯」は健在です。

さて，「仙石湯」。
昔からの「ビル銭」で増改築した様子はありません。
さっそく入りましょう。

おっ玄関が広い。下足箱がずらり。
こんなに大きかったかと思いつつ，ガラリと戸を開ける。

おっと「番台」です。それも，若い娘がちょこんと座っています

久しくお目にかからない出来事に，たじろいでしまいました。
すごく笑顔も性格も良い娘さんで，あとで若女将ではなくバイトさんだと知りました，ハキハキ応対してくれました

振り向いて脱衣所を見ると，おぉ広いぞ

4人掛けのソファが2台。台秤の体重計，金属製の身長計，ゴム製の足裏踏み。合成皮革のマッサージチェア（革が破れていないし，よってガムテープも貼っていないレアもの）。

浴室へ。おぉ広いぞ

この開放感は，今はなき吉祥寺・弁天湯以来だ。
カランの数は30！これはすごい。
間違いなく渋谷区内の銭湯における最大値。
この瞬間，ボクの中で
仙石湯は渋谷区の「銭湯横綱」の地位を獲得いたしました。

ビル銭なので天井は高くないが，浴室全体がかっきりした長方形です。
カランが真っ直ぐ湯船に向かって並んでいるので，スッキリ感がある。

湯船は奥に位置して，向かって左に折れるL字型。
正面全体が「低温浴槽」で40℃前後。
向かって右手から「ジェットバス」４基。
中央に「バイブラ」。

左奥に新設した「スチームサウナ」。

折れて名前を忘れちゃったけれどカプセル式の立ちシャワー。
壁面から上から下まで噴射されるシャワーにさらされるようですが，
スイッチの不具合か，ボクの操作ミスか，何も出てきませんでした

その手前が「高温浴槽」で44℃。
万年湯の高温風呂と同じ度数なので肌になじみます。
そうそう，ここには珍しいライオンの吐水口があります。

動物仕立ての吐水口…歴史を感じます。
小ぶりだけど，なかなか精悍な風貌のライオン，いや獅子です。
陶製のおかげで錆びることなく勢いよくお湯を提供し続けてくれました。
まだ見たことはない方は必見！

ペンキ絵もタイル絵もありません。
正面の壁は濃い目の装飾赤煉瓦です。
あまり見たことがない感じで，けっこう珍しいかもしれません。
脱衣所と浴室を仕切るガラスに透かし彫りがありました。
熱帯魚と全裸の女性。これは廣尾湯の透かし彫りと似ています。
同じ作者の手によるものでしょうか。

さてさて，あっという間に，いつもの１時間。

仙石湯さん，ありがとうございます。いいお湯でした。

勝手に「横綱」認定してしまいましたが，
これからも末永くド～ンと西原の地に構え続けてくださいませ。