ひょっとこ堂エピソード⑧
こんにちは!宮崎の農作物加工チャレンジャー田中陽一です!
前回のおはなしはこちら。
トレイルランニングの競技者の為の補給食として、大会の企画運営を通して地域を盛り上げている高木さんとエナジージェルの開発を開始したのですが、ターゲットがはっきりしてるので中身や容量、味や価格などすごくスムーズに進む一方で、過酷な状況、走りながら補給食し易い形状をどのように実現するのか…
機械設備も専用のものなどなく、新たな投資も出来ないなかで必死に考える日々が続きました。
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とにかく、手探りで容器を探したり、仮に無地のオリジナルを作るにしてもどういった形状が良いのか、いろいろと自分でゼリーのフタのフィルムを使って切ったり貼ったりして、試してみました。
ちょっと楽しくなって巨大なやつもやってみました❤️
なんでこんなの作ったんやろ…笑
画像残ってたので載せました^_^
でも、やっぱりオリジナルでも作るとロットが発生して何万枚も作ることになるので、
もう本当にこの頃
資材ロットアレルギー
めっちゃ発症してました。
今もですが…笑
なので、さらに考えてると、
ある日
ピーーーーーーン💡
とひらめきます❣️
『既製品を改造したらいいんじゃない⁉️』
既製品で一番小さなサイズがこれだったのですが、ちょうどiPhoneの画面と同じサイズです。
容量的にも50〜60g入るのですが、横幅が広いので、このまま口に入れられる大きさではありません。
走ってる時に大口開けないといけないし、女性には特に難しいです。
さらに口を切ってしまう可能性もある。
だったら、口の部分を狭くしたら良いんじゃ良い?
ということで、以前紹介したヤフオクで購入したシール機を使って、袋の一部を熱で圧着して容器を斜めにしたのです。
そして、そこを切り取る。
左側が加工したものです。
こうすることで、切り込みから手で容器を開封して、狭くなった口の部分からジェルを補給することが出来る様になります。
手作業で、手間は掛かりますが、無闇に1000万円借金して返済に苦しむよりも、相当精神的に楽ですし、エコです!
形も特徴的になり、他との違いもでました。
こうして容器はこの形に決定❣️
次は、この容器にどうやってジェルを入れるか、充填するのかというところでした。
ジェル自体は蜂蜜よりも少し粘度の強い様なものなので、わかりやすくいうとベタベタしてドロっとした感じです。
熱い状態で袋に詰めますが、それでも粘度は強いです。
ですので、ジョーゴなどで入れようとしてもやりづらく、何より40gを正確に入れていくのは至難の技です…
ここでもやはり、新しい設備が頭をよぎりました。
充填機欲しい…
笑
でも、お気付きの通り、もう借金出来る状況じゃないんです。笑
定量でサクサク充填出来る良い充填機あるんですが、やっぱりそれでも100万円超える金額なので、無闇に買えません。
なのでまた考えます。
今ある設備を上手く活かせないかな⁉️
そこで、目をつけたのはゼリーを充填してフタをつけているカップシーラー
この充填機を使いたいけど、やはりそのままではあの袋の細いところに液を入れられなかったので、ステンレスの部品を探したり、メーカーさんに問い合わせたり色々しましたが、
やっぱりそんな都合の良いものは無くて…
またここでもあれやコレや試してみる日が続きます。
いろんなことやってるうちに
わずか800円くらいで解決したのです!
それがこちら!
これ、洋菓子店などでシュークリームのカスタードクリームとかを入れる時に使う絞り袋の金具。
これをハンズマンで買って、
ゼリーの充填機の部品のところにステンレスのワッシャーを使って上手くスペースを合わせて
組み合わせると…
こんなのが出来あがりました❣️
いや〜、カッコいい❣️
萌える❣️
我ながらすごいの作ったよ❣️
しかもこれだったら、充填口が2箇所あるので、これをもう一個作って、1度に2個充填作業が出来るのです。
手間は掛かるけど、1円も借金を増やさずに、
やりたいチャレンジを形にする事が出来たのです。
こうして無事にエナジージェルは完成し、
宮崎市の鏡水の森での大会でデビューとなりました。
この時、はじめての販売という事で1000個くらい作ったのですが、はじめてだからいろいろ時間がかかって、袋をセットする前に充填機作動させたりして、エナジージェルにまみれながら、妻と24時まで作業して作ったのもいい思い出です。笑
高木さんはじめ、ユニバーサルフィールドのスタッフのみなさんも大会の際にたくさん宣伝して皆さんに伝えてくださって、ほぼ完売。
しかも、山の中の広場でお土産としてゼリーもたくさん売れました。
なんだか、すごい道が開けた気がしました。
そして、何より場所と天気がすごく良くて、
『みんな気持ちよさそう。
俺もトレイルランニングやってみたいな。』
ってマジで思いました。
…
……
それから、数年経ちますが、実はまだトレラン、一回も走った事無いんです!笑
こんだけジェル作ってるのに、走ったことないんかーい!笑
それも良いネタ話だと思ってましたが、
でも、いよいよ、それを破ろうと思います。
田中、8月16日に開催される
鏡洲の森の大会に
エントリーします!!
実はこの大会は比較的に距離の短い13kmのショートコースもあるのですが、
もちろんそのショートにエントリーしますが、
本当にあの日エントリーしていたみなさんの笑顔が忘れられないんですよ!
気持ちよさそうなあの顔が!
あの日の気持ちを数年越しで田中も味わいに行きます❣️
田中、
やれんのか⁉️
大体お盆までがゼリーで忙しくて、毎年ヒーヒー言ってるのに、
大丈夫なのか⁉️** **
妻もあんた死ぬんじゃないの⁉️笑
って言ってますが、
出ます❣️
なんとかなるっしょ❣️
リタイヤしてもいいっしょ❣️
その一歩に僕にとっては価値があります❣️
あー楽しみ❣️
ワクワク❣️
はじめてのトレランの準備の様子も今後報告しますね^_^
さて、今日は長くなりしかも最後になりましが、このエナジージェルのお話で僕が伝えたいことは、
機械がないと出来ない。
っていう事はないと思います。
いや、もちろんレトルトみたいなことをやれって言うのは無理だけど、
本来は人間の手でいろいろなことが出来ます。
それを効率化したり、量産化したりする手助けを機械が担ってくれています。
そして、機械に出来ることだけに目がいってしまうと、本来の何のためにそれを作るのか、
それを通してどうしたいのか?という主旨目的を見失ってしまう場合があります。
ものづくり補助金とか、その他の補助金で設備導入をする方も多いですが、
本当に必要ですか⁉️
あ、いや、僕が言えることじゃないか。笑
いや、立ち上げから相当過剰に設備入れたからこそ言うのですが、
1番大切なのは何のために、
どういうものをどういう目的で、
どんな人に、
どうなって貰いたいのか?
エナジージェルも
この形にしたい!しなくてはいけない!
という考えに縛られず、
トレランのランナーの人たちに宮崎の果物で美味しい補給食を届けて、競技を場所と食べ物で宮崎らしく楽しんで貰いたい!
という目的の達成の為に、あれこれ考え取り組みました。
なので、設備や形や違いますが、しっかりとその目的を担う形を作り、届けることが出来ました。
必死に考えれば、あなたの持ちうる設備や技術で新たにチャレンジ出来ることもたくさんあるはずです!
**本気でやりたくて、悩んでたら、是非田中に話してください^_^ **
さて、今日はエピソード⑧でしたが、途中からいつもの感じの記事になりましたね^_^
お陰様でこのエナジージェルの誕生から地元の新聞やテレビ、雑誌などでご紹介して頂く機会が増えて、宮崎県内でのひょっとこ堂の認知度も上がり始め、徐々に経営も安定して来ます。
そうして2020年の今日も、コロナ禍でいろいろはありますが、無事に経営し続けています。
まだまだ、ネタはいろいろありますが、またそれは都度都度出して行きますね^_^
ということでひょっとこ堂の振り返りエピソードはここまで。
創業、起業したい人や、食品の加工品作りたい、6次化にチャレンジしたい方にみて頂き、下手な失敗をしない糧にしてもらいたいと願ってます。
途中しんどい内容で色々と古傷をえぐられた方もいらっしゃると思いますが、お互い無事に生きてるので、これからも共に頑張って行きましょう^_^
宮崎で農作物加工するなら、
やっぱり農作物加工チャレンジャー田中陽一❣️
ひょっとこ堂でしょ❣️
ということで明日からはまた通常営業❣️
また明日^_^
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