ひょっとこ堂ものがたり③

こんにちは!宮崎の農作物加工チャレンジャー田中陽一です!

ひょっとこ堂の立ち上げのお話3日目。

前回のおはなしは
ひょっとこ堂ものがたり②
をご覧ください。 

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ゼリー工場を作ることを決意し、手探りで色々調べるも、なかなかイメージが、掴めずにいたところ機械メーカーさんの紹介で京都にある工場の見学をさせてもらったのだが、なんと肝心のビデオカメラでの動画が録画されておらず…


結局父ちゃん連れてもう一回行ってきました❣️笑 

ゼリーを混ぜる鍋にもいくつか種類があり、パステライザーと言われるタンクみたいなものや、ひょっとこ堂が採用した攪拌付きの蒸気釜、混ぜるものの粘度や加熱方式(ガスや電気や蒸気)など、色々見ることが出来ましたし、やはり実際に人が作業している流れを見れたことが非常に勉強になりました。

僕はそんな感じでみてましたが、
父ちゃんが見ていたところは工程や工場のレイアウト、配管や電気、排水などの状況でした。 


宮崎に戻ってからは必要機械の絞込みと見積もりを集めて必要予算の算出を。 

でも、機械だけで相当な金額になっちゃって、スペックを下げたり、諦めたり、中古に変更したりしてたけど、それでも3千万円くらいに。 

そして、肝心の

工場どこにすんの⁉️

っていうお話に…

どれも高鍋町なんですが、候補があって、

10号線の宝酒造の交差点からすぐにある、

父ちゃんの会社の倉庫。 

でかいから申し分ないけど、そこ工場にしちゃったらお兄さん達の仕事に支障が出るから却下。笑 
ここやったら直売しても人が来てたかも^_^

もう一つは高鍋のトヨタさんの前にある

この建物。 
10号線沿いでわかりやすいけど、中に柱が沢山あってちょっと動線が厳しそうだったので却下。 
ここも国道沿いだから直売所人気出たかも^_^

その他も色々町内外で探したのですが、
結局今あるように、高鍋町新山地区の

この建物にしました!

最初は賃貸でのお話もしましたが、家賃が結構高く、購入する方向に。 

外観は塗装しました。 
その他、中はそのままの場所もありますが、製造をするメインのところは学校の教室の2〜3クラス分くらいで、地面のコンクリートを取り外し、厚さ40センチくらいすべて水が緩やかに中央の排水溝に流れるようにすべて一から工事しました! 
壁も、床も、天井も、電気も蒸気配管も。 

なんだかんだ画像が探しきれなかったので、わかりづらいと思いますが、
結局工事費の一部も含めて建物と土地で4000万円に。

なんだか、今見たらそんなに大胆なことをして大丈夫?いや、無理やろ。って思うけど。 

当時は完全にもう感覚がぶっ飛んでて…
父ちゃんもやる気満々で建てること工事することは得意分野なので、
なんだかすごーくそこの話が進んでいって。

結局、手元の資金じゃそんなの全然揃えられないので銀行から借り入れることに。 

でも、田中の信用で借りられるのはほとんどなくて、父ちゃんが保証人になってくれたことで、4千万円を宮崎太陽銀行から借り、土地建物、改修費用に。

そして、機械類は買えるものは買い。新品やリース、割賦の出来るものは太陽リースがダメだったので、宮銀リースさんでお世話になることに。 
あれもこれも揃えたので、こっちでも総額3500万円くらい。 

お金借りるにも信用保証協会というところに、審査してもらって、保証料を先払いで2百万円くらい払いました。
合計約8千万円万円一気に借金しました! 

もちろん、その為にはいろんな資料揃えたり、事業計画書を作ったり、返済計画を、作ったりして、まだ始まってない事業の売上げや利益を書いて、返済額とか、載せて、その為に必要な売上げを書いて、年々売り上げは伸びて…

まさに絵に描いた餅みたいな計画書が出来上がりました。 

この時、すごく良くなかったことは、前の職場で俺が売って売上げ伸ばしました!的な自信に満ちて、それを強みとしてバンバンアピール(背伸び)してたこと。 

これ、きっと独立する人が金融機関さんにみんな言うことだと思うけど、大半は勘違いです。
田中もそうでした。 
まあ、それが本人も周りにもはっきり分かるのは1年も経たない先の話ですが…

ちなみに当時金融機関へ提出した計画書によると、2020年は5億ぐらい売ってるはずです。笑 

この時、もう本当にいろいろな感覚がおかしくなってて、完全に舞い上がり始めてます。 

先日お話しした通り、
『ひょっとこ堂』の名前を付けた考えは当時からですが、 この辺りから田中完全に調子にのります。 

29歳で俺は社長になった! 

社長様になったぞ! 

裕福になるぞ!

稼ぐぞ!

稼いでいい車乗って!

いい生活してやるぞ!

みたいなことがどんどん頭のなかを支配し始めて、
一気に8000万円近い借金をして、実力も無いのに、形だけすげーものを作り始めて、

上手くいくことしか頭に無い、

希望的観測に満ち溢れた、

勘違い野郎が誕生してしまったのである❣️

中身が無いクセに一気に8000万円も借金した男は銀行からの段取りが着くころ、この8000万円をしっかりと返済していく為に、販路を作ることに取り組み始める。 

でも、今までお菓子は売ってたけど、ゼリーは売ったことない。

8千万円返すには何億も売上げを作って行かなきゃいけない。 

大きな販路を増やそう! 
やっぱ、百貨店だけじゃなくて、スーパーとか、ディスカウトストアとか、宮崎とかじゃなくて、関東、関西、とにかく人の多い首都圏をメインにした全国に広げて行こう!

そうだ!

その為に大きな会社につてのありそうな人の力を借りよう!

そうして俺は、福岡時代に勤めていた会社の系列で、物流業界に強い知り合いに協力を求めた。
とにかく強面で派手なイメージで、系列の会社にいたけど、直接仕事をしたことは無かった。でも見るたび聞くたびに名だたる大手との大きな取引を決めたり、社長たちとのつながりの強い人だった。 

昔から中洲でしょっちゅう接待をしていいるイメージもあり、

『あ、テレビで見るような感じで、やっぱり大きな会社、ビジネスって感じな〜^_^かっこいいな〜。この人の力を借りれたら一気に道が広がるぞ!』

もう、疑う気持ちなんて1ミリも無かった。

この8千万円を1日もはやく返済するぞ!

絶対に、父ちゃんやお母さん、妻の兄妹家族に迷惑かけないぞ!

その思いから、

とにかく手っ取り早く軌道に乗る、売り上げの上がることを目指して動き始めた。

工場ができる前から

『何の為に起業するのか』

『その仕事を通してどうしたいのか。』

『どんな未来にしたいのか。』

それが欠落し、

とにかく金の為に走り始めた。 


でも、この時の俺はそんなことに気づく由もなかった…(トレンディードラマ風。笑)


当然このあと、ガチで笑えない展開が待ち受けてます❣️

つづく…





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