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同人誌のデザイン本の作り方【技術書同人誌博覧会アドベントカレンダー】

hypです。
今回は「技術同人誌博覧会」のアドベントカレンダーの記事として投稿しています(12/23担当)🎄

技術同人誌博覧会については以下を御覧ください👇

今年の9月のコミティアとデザイン読書日和にて『同人誌の「想い」や「イメージ」を伝えるタイトル・表紙デザイン』というデザイン系技術同人誌を発行いたしました📕
本の内容については以下の記事を御覧ください👇

今回はこの同人誌をどのようにして制作したのかについて紹介したいと思います😊


1.目指す方向性を決める

まず本を読んだ人がどんな状態になっていると良いかを決めます💡
今回は以下の内容にしました。

1️⃣同人誌を制作している人のアドバイスとなる
2️⃣タイトル(ロゴ)や表紙デザイン制作が楽しくなる

ここがブレていると、どんな内容にするかを考える時に悩んでしまうことにつながるので、方向性はしっかり決めることは大事だと個人的には思います👍

2.内容を考える

次に内容を考えます。
1ページまたは2ページ(見開き)ごとにどんなことを伝えるかを意識します。
私は以下の画像のように、メモ帳でページごとに伝える内容を簡単に記入しました✏️

実際のメモ

[数字]はページ数を示しています。その横にあるテキストはそのページの見出しになります。
各ページで伝えたいことをトピック化して、このあと文章を書いていきます。
この時点で最終的にどれくらいのページ数になるかがわかります📄

3.レイアウトを考える

次にページのレイアウトを考えます。
私の場合、頭の中でレイアウトができあがっていましたが、難しい場合は実際に紙とペンでワイヤーフレームを描くようにして考えると良いかと思います🖊

4.InDesignでレイアウトを制作する

次に頭の中にあるレイアウトをAdobe InDesignを使って制作していきます。
InDesignは雑誌や書籍などの原稿制作の際に便利なソフトウェアです。
Adobe Illustratorで制作することも考えましたが、ページ管理の便利さからInDesignを採用しました。
どこに何を置くか、だいたいの位置取りをします。

5.流用できるパーツを制作する&InDesignに配置する

見開きのページの左上の見出しと右下にあるポイントのパーツは各ページ共有のデザインにすることでページ構成のわかりやすさを実現したいと考えていました。

左上の見出しと、右下のポイントのデザイン

Illustratorでベースとなるパーツを制作し、それを各ページごとにテキストを変えることで流用することにしました。
見出しは以下のように制作しました👇

見出しパーツのデザイン

完成したパーツをInDesign上に配置します。

6.文章を考える&必要な画像素材を把握する

レイアウトが形になってから、具体的な文章を考えていきます。
初学者に向けた本であるため、
・難しい言葉は使わない
・どうしても難しい言葉を使うときはその説明を記載する
・流れがわかる文章にする(話題が行ったり来たりしない)
・図解を活用して理解を促す

上記の点に注意しました。

言葉で説明することが難しいときは図解を用いることで説明を補います。どんな図解を用意する必要があるのか、メモをとっておきます📝

7.文章をInDesignに移植する&図解用画像のサイズを確定させる

文章ができたら、InDesignに文章を入力します。
これにより、ページの埋まり具合を把握することができます。
余っているスペースは図解に利用することにし、だいたいの画像サイズを確定させます。

8.ひらすら図解用画像を作る

図解用の画像を作成します🎨
今回、約30枚の画像を作る必要があったため、かなりしんどかったです…💦
図解のわかりやすさも重要であるため、表現方法の検討も結構時間がかかった作業でした。

作った画像の一例

9.図解用画像を配置する

InDesignに図解用画像を配置していきます。
ここまで来ると雑誌っぽくなっていくので、個人的には楽しく作業できました。

10.バランス調整と校正をする

図解と文章のバランスを整えます。具体的には図解用画像のサイズ調整になります。
また、誤字脱字等がないか何度もチェックしていきます。

11.PDFに書き出して印刷所に入稿する

今回使用した印刷所はPDF入稿ができるため、InDesignからPDF書き出しを行い、そのPDFを入稿しました🖨

12.完成!!!

印刷所から本が届き、ついに同人誌ができあがります📕

完成した同人誌

個人的に大変だったこと

InDesignに慣れること

趣味でInDesignを触れている程度でしたので、やりたいことをするためにはどのような操作が必要なのかがわからず、調べることや操作に時間がかかりました。

いかにわかりやすくするか

初学者に向けた同人誌を目指していたため、文章や図解がわかりやすいものになっているか、とても気をつけていました。

同人誌制作は楽しい

全40ページ・制作期間4ヶ月と長い戦いになりましたが、それでも本として出来上がったときの感動とイベントでの頒布体験をしてしまうと、同人誌制作って楽しいなってなります😂

最後に

プログラムや開発などの技術系同人誌に比べデザイン系同人誌は少ない印象を持っています。もっと増えてほしいなって思います。

あと、技術同人誌博覧会にサークル参加したいです。
地方在住なのでなかなか難しいし、出るからには新刊を用意したいし…。
いつか実現したい✨

最後までお読みいただきありがとうございました🙏
技術同人誌博覧会アドベントカレンダーも残り2日になりますので、最後までお楽しみください💕

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