催眠術の歴史的犯罪は何故起こったのか?

元警察官・催眠術師の十文字悠迦です!

さて、催眠術で犯罪は出来るのか出来ないのか?よく色んなところで話繰り広げられています。
『催眠術は無理やりかけることは出来ない!』という人もいれば、『いや、催眠術で犯罪はできる!』という人もいます。
では、本当のところはどうなのか?プロの催眠術師としての見解を述べたいと思います。

以前書いた記事もありますので、併せて読んでみてください↓↓↓

催眠術で犯罪はできるのか?元警察官催眠術師の分析|元警察官催眠術師 十文字悠迦(ようか) @f38cc2db9a7c4f4|note(ノート)https://note.mu/hypnoticyoyo/n/n6887e845a1de

○警察官時代に催眠術の犯罪は聞いたことがない。

僕は7年間、警視庁の警察官として勤務していましたが、『催眠術による犯罪が起きました!』という通報や話を一件も聞いたことがありません。皆さんも毎日ニュースでそんな事件は聞かないと思います。(もし、1%でも無理やりかけることができるとしたら、催眠術による犯罪が多発してます。)
では、催眠術での犯罪は不可能なのでしょうか?

○催眠術で犯罪はできる?

さて、ここからが本題。
基本的に催眠術には強制力はなく、嫌がっている催眠術をかけることはできません。
しかし、例外も存在します。催眠術をかけているとごく稀に『異常に催眠術にかかりやすい人』に遭遇することがあります。そういう人ならば催眠術の暗示で操るようなことも可能なんです!!!
怖いと思いますか?しかし、そこまでかかる人は突然変異のようなもので、『千人以上かけてみても、一人もいるかどうか…』くらいの確率しかありません。
なので、小説に書いてあるように催眠術で操って犯罪を起こすためには、対象者が『奇跡的に催眠術に抵抗を持たない脳を持っている人物』ということが条件になってきますので、現実的ではありません。
プロの催眠術師でない限りはそんなにかけることもありませんので、そこまでかかりやすい人と出会える事はないでしょう。では、プロの催眠術師は危ないのでしょうか?

○プロの催眠術師は危険か?

結論から言うと、本物のプロの催眠術師なら危険ではありません。
というのも、プロであれば『催眠術は解けるもの』という知識を持っているからです。どんなかかりやすく、記憶もなくすような催眠術がかかる奇跡的な人だとしても、催眠術というものは解けるものです。プロであればその認識があるので、『催眠術で犯罪を起こそう!!!』なんて思わないでしょう。
では何故、犯罪史に催眠術による犯罪が起きた記述があるのでしょうか?

○何故、歴史的な催眠術の事件は起こったのか?

ここからは推測になりますが大きく間違っていないと思います。
『催眠術で犯罪を起こそう!』などと考え付くのは、少し催眠術をかじってかけられるようになってきて『自分は特別な能力を持っている!!!』と勘違いした輩です。そして、不幸にもそんな人間に『異常に催眠術にかかりやすい人』が出会ってしまったことによりこういった事件は発生してしまったものと考えられます。
つまり『未熟な催眠術師×異常に催眠術にかかる人』の組み合わせで催眠術の犯罪は起こります。
しかし、犯罪史に残っているということは明るみになっているということなので、完全犯罪もできません。

○おわりに

催眠術で本気で犯罪を起こそうと思っても難しい事がお分かり頂けたと思います。
もし、悪いことを考えたとしても確率が低すぎるので、催眠術を選んでもほぼ失敗するでしょう。
催眠術は『怖いもの』『危ないもの』というイメージがありますが、世界的には医学にも使われている素晴らしい技術です。
一例を挙げると、フランスの病院では麻酔代わりに使われていたり、イギリス王室のキャサリン妃は出産の時に使っています。是非、今後理解が深まり、更に研究が進んで、催眠術の良い部分が広がればと願っています。

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