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催眠術のかけかた

割引あり

この記事は催眠術のかけ方のマニュアルです。
催眠術師REDの催眠術スクールで使用している教則本に加筆修正をして掲載しています。
これまでに催眠術師REDの催眠術スクールを受講された方はお手元にあるテキストと重複する箇所が多くありますのでご注意ください。※年度によりアップデートしている場合があります。


今回新たに加筆した項目をここに記載します

被験性テスト
・手のひらが額につく 画像追加 ポイントの追記
・後倒法 ポイントの追記
・手固め 手法とポイント 画像の追加
催眠誘導法
・メトロノームを使用する誘導
・腹式呼吸から誘導する
・暗示文 ショー催眠暗示 禁止暗示
催眠の深化
・揺り戻しによる催眠深化
・放置
覚醒法
・一度で覚醒しない場合
・覚醒を拒む被験者
・術師の対話スキルが足りなくて説得に応じてもらえない場合
・一旦目覚めたら
2023. 2/2 ペンライト等光るものを使用しての誘導法 動画をもとに解説を付けています。
2023.3/5 イレギュラーな反応への対応を動画リンク付で追記
2023. 3/24 喜ばれる催眠の解除法追記 動画付
2023. 5/3 教本1 初期誘導時に妨げとなるもの 動画付
2023. 9/21 被験性・被暗示性を高める被験性テストの手法
2023.10/13 被験性テストの前に~強制弛緩法を用いた緊張の緩和
2023.10/13 見逃しては勿体ない!被験性テストから催眠誘導が可能なケース
2024. 2/5 効果的なショー催眠 暗示法の一例 自分の名前を忘れてしまう
2024.2/9 被験性テスト~誘導
2024. 4/1特別追記 鍵を使用した被験性テスト

このテキストの特徴


基本的な催眠の知識を書いた教本1と催眠の誘導法~解除までを画像付きで解説した教本2のセットとなっています。
主に催眠の初心者やどのように催眠をかけたら良いかを学びたい方の為の教則本で一通りご覧いただければどのようにしたら催眠術が出来るようになるかを学んでいただく事が出来ます。
著作権は催眠術師RED及び催眠プロジェクト・イレブンに帰属し、有償無償を問わず無断転記・転載、他一切の権利侵害が法により禁じられています。

催眠プロジェクト・イレブン PRESENTS
催眠術師REDの催眠術スクール 教本1


基礎知識 催眠を知ろう


あなたは催眠術を体験した事がありますか。或いは目の前で観たことがあるでしょうか。
そもそもそれ本当にあるの?って言う人もいることでしょう。
催眠術師に催眠術をかけてもらうと云う事自体とてもレアな体験ですよね。
しかし催眠状態(類催眠状態)と云うのは体験した事があるはずです。
例えば眠りにつく前のまどろみ、乗り過ごしてしまいそうな電車、ちょっと不謹慎ですが、お昼休みの後の会議や授業…あ~眠い…眠い…この眠りに逆らう力を抜いてしまうだけで、どんなに気持ちがいいだろう…ああ、いけないいけない!寝てしまってはいけない。このような状態を意図的に発生させるのが催眠誘導です。
催眠は術師の一方的な力でかけるものではなく、対象者(以降被験者と記します)の理解と協力が必要です。
ですから催眠にかかる側がどんな情報を必要としているかを知り、どのようなシーンでもきちんと説明できるようにしましょう。

催眠術師の用語


催眠術をかける上で最低限知っておく必要のある語句を紹介します。
言葉と云うのは時代と共に変化して行きますが、ここで紹介する言葉は時代、世代に関係なく通用するもの、一般的に言われているものを記載します。
これらを知っておく事で他者との情報提供、情報交換がスムーズに出来るようになるのです。

知っておきたい言葉

★術師
催眠をかける人の事 セラピスト 施術者とも言います。
★被験者
催眠にかかる人の事 クライアント 体験者 などと言います。
※筆者は元々被験者と云う表現に抵抗があったのですが被体験者という意味合いもあり考えを改めましたので今はネガティブな印象を持っていません。
★催眠 
字面だけで読めば眠りを催すと云う意味になりますが、ここで記述する催眠とは異なるものです。
つまり催眠と云う現象は誘導時、深化時のトランス状態と暗示発動時の覚醒或いは半覚醒状態を総じて指すものです。
★催眠術
催眠状態に誘導し目的に応じた催眠暗示によるアプローチを行う事。
医療催眠 催眠療法・ヒプノセラピー ショー催眠 に大別される。
★自己催眠
自らを催眠状態に誘導する手法。一般的にはごく浅いトランスが可能。
★被験性 被暗示性 被催眠性
被験性とは催眠状態に容易に入れるか否かを測るもの
被暗示性とは暗示の入り易さ(通り易さ)
上記総合しての評価を被催眠性と言います。
(筆者は過去に教則DVDで一般に被験性で通用すると発言していますが、それも誤りではありません)
★催眠術師
催眠を行う人を指す。 ヒプノセラピストとも言う。 ただし催眠術士と云うのは本来使われていなかった言葉です。
★ラポール
信頼 信頼の構築をラポールの形成と言います。
★施術・セッション
催眠を被験者にかける事。個人セッションや集団催眠などがある。
★被験性・被暗示性テスト
被験者がどの程度催眠にかかるか、暗示に反応するかなどを事前にチェックします。
またこのテストは、ちょっとしたトリックを使い反応を起こしやすくするので、被験者が自分も催眠にかかる事が出来るのだと云う自覚をして貰う目的もあります。
※被験性テスト終了後、間をおかずに誘導する事が大切です。
★催眠誘導
催眠状態にする事 凝視法、イメージ法など様々な手法があります。
また熟練者には独自の誘導法を使う術師もいます。
★催眠暗示
催眠誘導後に適切な言葉がけをする事により様々な現象が発現します。
一般的にはその為の言葉を催眠暗示と言います。
催眠暗示には、ストレートにその意を伝える直接暗示と比喩、暗喩、隠喩で暗示発動を促す間接暗示、~が出来ないなどの禁止暗示、何かのきっかけで発動させる様に意図して行う後催眠暗示があります。
※但し、催眠暗示は言葉のみが催眠術を構成する全てではありません。時には態度やアクションなどで暗示を促す事もあります。筆者はこれを間接暗示の一種と考えています。
★催眠の深化
より深い催眠状態に誘導する事。
★催眠深度
催眠状態の深さを表します。
浅い催眠状態ー低トランス状態ー浅トランス状態
中催眠状態ー中トランス状態
深催眠状態ー高トランス状態ー深トランス状態
それぞれ同じ意味ですが、表現は統一したほうがスマートでしょう。
一般的に催眠状態が深くなれば暗示が通り易くなり、その程度に応じてかかる事のできる催眠が多くなると言われています。
例)
低トランスー運動支配
中トランスー感情支配※味覚変化
高トランスー記憶支配※幻覚
これは一般的に言われている一例なのですが、経験的に筆者は必ずしもそうでは無いと思っています。
とは言え全くの初心者の方は上記をまず知っていただく事が大切です。
そして経験を積むにつれ様々な気づきがあると思いますので、その時の学びを大切にしてください。
★催眠の解除
催眠を解く事。
しかし目が覚めれば解除なのかと言えばそうではありませんので、催眠の解除については、特にしっかり学んで欲しいと思います。
★覚醒:催眠状態から覚醒させる事
★半覚醒:意識状態を上げて一見、覚醒状態と変わらない状態、またはぼんやりと受け応えやある程度の活動ができる状態。
暗示の解除:催眠状態を解除すれば暗示も自動的に解除させる訳ではありません。余程の事がない限り暗示の効果は日に日に薄まって行きますが持続性は個人差がある為、どの程度と言い切れるものではないので、セッションの終わりには被験者の日常に必要の無い暗示は必ず解除しましょう。
【重要】催眠の解除と覚醒の違いをよく知って下さい。

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