うちの不登校児が朝早く起きる理由
「規則正しい生活をさせるのが親の役目」と思っていたので、娘が学校に行かなくなっても、平日は毎朝、いままで通りの時間に起こしていた。
でも休日は起こさなかった。それも学校に行っていたときと同じ。娘が起きてくるまで何時まででも寝かせていた。
そして平日のある朝。
何度も声をかけても娘がなかなか起きてこないことに自分がイラついていることに気が付いた。
それでふと思った。
「彼女はいま毎日が夏休み。だとしたら毎朝、イライラしてまで起こさなくても良いのでは?」
それで。
「出来れば私が出勤する前に起きて欲しいけど、これからは無理に起こすことはしないから、自分が起きたかったら起きてね」と娘に話をして。
毎朝決まった時間に「朝だよ-」と声をかけていたが、それをやめた。
娘が寝ている間に仕事に行く日が続いた。
それでもいいと私は思った。
だっていま、娘は夏休みなんだもん。
そしてとある日。
娘が言った。
「なんか最近…。ママとあんまり会ってない気がする。」
それに答える私。
「そりゃそうでしょーよ。だって会うのは夕方から夜だけでしょう?しかも私帰ってきて寝るまで4時間ぐらいしか無いけど、そのうち1時間ぐらいお風呂に入ってるし、1時間ぐらいは家事をしてる。だから会ってる時間は1日2時間ぐらいなんじゃない??」
娘「あ、そっか…。」
私「あんまり私に会わないでいると寂しいでしょ??笑」
娘「いや、寂しいってか…。」
私「ん?ママがいることの、ありがたさがわかった??笑」
一拍おいて娘が言った。
「そんなの、当たり前でしょう?いつもいつも、ありがたいって思ってるよ。」
思いのほか真面目な声だったので、驚いた。
嬉しかった。
まっすぐに、その言葉を伝えてくれたことが。
そして言ってみた。
「ママと、もっと会いたいなら、朝早く起きたらいいんじゃない?」
娘「そっか!朝ちゃんと起きれば、ママといる時間が増えるのか!わかった。明日からちゃんと起きる。でも、自分だけだと起きられるかどうかわからないから、一緒に寝る。それでも起きてこなかったら、起こして欲しい」
それから。
娘は私の隣で寝るようになった。
もう大人サイズの娘とセミダブルで眠るのは狭いけれど、ふと目を覚ました時、すやすや眠る娘の姿を確認すると、なんだか安心する。
そうだよね。
眠る時間だって「一緒にいる時間」であることには違いない。
そういえば仕事と家事と子育てで忙しくて、子どもとゆっくり過ごす時間が作れないときに「一緒に眠るだけで子どもは安心するので一緒に寝ているだけでも効果はありますよ。」というアドバイス、もらったことがあったなぁ。
そうして、平日は毎朝「朝だよー。起きたいなら、どうぞ-」と娘に声をかける。
しばらくすると「おはよー」と娘がリビングに現れる。
パジャマで寝癖のままの娘と出勤前の1時間をおしゃべりしながら過ごす。
そのあと、パジャマで寝癖のまま玄関先に立って私を見送る娘に「いってきまーす」と手を振り出勤する。
「いってらっしゃーい、気をつけてね」と娘が見送ってくれる。
私の安全を願って、見送ってくれる人がいる。
幸せなことだなぁ。
きっと見送ってくれる娘も、そう思っているんじゃないかなって思ったりする。
うん。
今日もいい日になりそうだ。