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30日目 カリマネからはじめよう

学年ごとにあった3つの職員室を1つにし、高校再建を果たした校長がいる。秘策は1つの職員室にだけ「エアコン」を設置したのだという。随分前の話だがそれはそれでやり手な校長だ。

午前中に高校のカリキュラム・マネジメントのふり返りを御影のスタートアップさんとオンラインでやり、学校はもっと教科を減らして学び方を変えるべきだという話題がでていた。私も職員室改革をやるべきじゃなかと思っている。昨年夏から高校の職員室に席を置く仕事をしていると、職員室の不自由さが見えてくる。

向かい合ったデスクが並ぶ島。積み上がった書類や備品で顔が見えるのはせいぜい隣の席ぐらい。もっとお互いの顔が見えてコミュニケーションのハードルが低いレイアウトにできないものかと思う。貴重品やテスト問題等の機密書類は別の場所にストッカーを置いて管理し、先生同士はいっそフリーアドレスで毎日席が替わるくらいの空間デザインにしてほしい。それが無理なら固定でいいから幾つかの円卓デスクにしたらどうか?

というようなことを午後のカリキュラム・マネジメントの研修で思った。教育素人の身勝手な意見かと思いきや、同じ研修を受けていた全国の現場の先生も「そうだよね」とおっしゃっていたので間違ってはいないようだ。

カリキュラム・マネジメント、通称カリマネ。カリキュラムには教科以外に「見えない隠れたカリキュラム」があるという。学校という場に毎日通っているうちに身に付いてしまうものがる。勉強は自分の机でするもの。時間を守る。1年生は1年生の学びをすればいいなどなど。気付かぬうちに「そういうものだ」と強化されるものがある。そこまで含めてカリキュラム・マネジメントをどうデザインするかという問題は見過ごせないポイントだと学んだ。そして、一番クリエイティブな発想を持ち込める業務にも思えた。頑張りたい。

夕方からは、最近ずっと設計を練っている「地域におけるファシリテーションの研修プログラム」の改善案にとりかかり、スライドやワークに付け加えたいことが膨らんでしまった。実施まであと5日。ふいに、はっとした。概論や各論を入れているが、じゃあユブネの私自身は普段どういうファシリテーションをしているかを全く書いていない。これではダメだ。スライドの前半部分をごっそり作り直した。肌感覚の薄いものは説得力に欠ける。

スライドに最後に付け足した。「ファシリテーションは合気道」である。とはいえ、合気道をやったことは47年間で一度もないのだが、「力を受けて、遠くへ飛ばす」という解釈でご容赦願いたい。研修に向けて「帯」をしめよう。いや、合気道に帯なんてあったけな。なかったけな。

20231005

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