見出し画像

2017/5/22 一日目・ 折りたたみ自転車で東京~北海道1000kmの旅

2017年5月22日月曜日
走行距離 95.1 km
活動時間 6 時間 52 分
天気 晴れ


今は約千キロメートルの自転車での旅を終えて、実家にてこの記事を振り返りながら書いている。自分でも何でこんなことしようと思ったのか、色々と理由はあるのだが単純に言うと「やりたかったことの一つ」だったのだと思う。

最初に気合を入れるために長かった髪を切る。これで覚悟を決めたと思っていたのだが、私はやっぱり怠け症なようで何かと理由をつけてアパートから出れずにいた。



一杯に荷物が詰まったオルトリーブのリアバッグとキャンプ道具をわざと二回に分け、時間をかけて駐輪場にある自分のマウンテンバイクへと持って行く。そして確かめながら後輪の荷台に装着した。
それからヘルメットとサングラスを付け直して、自由なwi-fiが使えるうちにスマホでルートを確認する。
気温は高く、まさに雲も無い快晴。近くの小学校からは子供たちの歌声と無邪気な笑い声が微かに聞こえていた。
 ようやくサドルに跨るものの後輪が重く、車体が横に揺れる。私はペダルをゆっくりと慎重に漕ぎ出した。

細い住宅街をくねくねと通りつつ荒川沿線を離れ、まずは国道四号線を目指し春日部市の方に向かう。出発してから約四時間後の五時頃。ようやく入り口である、利根川に掛かる橋の下に着いた。まず四時間走っても、まだ埼玉県を抜けれていないことに驚いた。そして焦る。日が落ちると視認できる範囲が狭くなり自然とスピードが落ちる。
 うかつなことに私は「目的地につく」ことばかりを考えていて、そうならなかった場合の『日が暮れる前に体を休める場所を探す』という事が頭になかった。
 河川敷で日暮れを横目にいそいそと家で作ってきた大きな五目御飯のおにぎりを食べながら考えた。

 現在はまだ走り出してから五十キロメートルしか進んでいなかったが、運良く大きな川の河川だ。人気もあまりない。テントを張って一晩明かすくらいなら出来るだろう。第一に私は此処で一日目を終える選択を考えた。
第二に所詮は五十キロメートル。体力に関してはまだ余裕がある。ここからは大きな国道だ。走りやすく体力の消耗も激しくないだろう。

私は水筒を傾け、二つ目のおにぎりを水で忙しく流し込むと再出発をした。

ここから先は

1,664字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?