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20171026 この町は治安が悪い?


一先ずは腹ごしらえとして、少し走った先のガソリンスタンドにサブウェイがあったので入ってみることにした。
正直なところ、前回のピザ屋の件があったのでレストランのような、ましてやオーダーをいろいろと言わなくてはならないサブウェイに入るのは勇気が入る。
店の横手に自転車を着けて、Wi-Fiをゲットし、英語での注文の仕方をスマートフォンで検索する。恥などかき捨てて行かなくては腹が減ったままなのだ。

そもそも日本にいた頃は注文が煩わしく感じていたので利用したことがなく、パンやチーズの種類すら知らない。
ある程度の英単語と注文の仕方を付け焼き刃で詰め込み、いざゆかん。

結果として何とか無事に注文をする事ができた。
恐らく補正も掛かっているが振り返ってみると、この最初に入ったサブウェイの眼鏡のおばさん店員さんが今後のサブウェイ店員の中で一番優しかったというか丁寧だった気がする。
朝だったので朝メニューらしき、ベーコンとエッグとチーズのブレッドのフットロング、野菜はエブリシングとマヨネーズとしか言えないからあまり美味しくないアメリカのマヨネーズに嫌いな生玉ねぎが入っていて、ペパロニが辛い。
しかし、達成感を感じながら顔と同じくらいの大きさのサンドイッチを齧り付いた。

そこの店はコンビニみたいな売店も一緒に入っていたので、今日の夕食の為のチキンヌードルスープの缶詰と飲料水を三リットル購入した。
本当はあまりにも寒かったので温かいコーヒーも飲みたかったが、セルフサービスの様なよく分からないシステムだったのでこの時は購入を断念した。


それからはずっと何事もなくアンアーバーへ向けて田舎道をひた走る。

アメリカの道路脇を走っていても、轢死体となった動物に遭遇する。
轢かれたばかりで目を見開いたままの小鹿。何度も潰されて頭蓋が粉々になったオポッサム。内臓が飛び出て、半分溶けかけたようになっているリス。轢かれてから時間が経ち、骨と毛皮だけになりドロドロの何か。
死体となってから土に帰るまでの過程がいろんな動物で立ち代り順番に腐敗臭と共に前から現れては後ろに流れていく。

私はソレらを確認しながらハンドルを切って避けながら新鮮なヤツなら食べれるかな。と一瞬考える。

丁度、田舎道を抜けてジャクソンという町に着いたとき時刻は午後四時を迎えていた。

ある程度大きな町には人がいる。つまりは野宿するのに適した人気が少ない所が無い。
以前に教会の後ろで野宿した時は雨が降っていた事や林と線路に囲まれていた事など、よっぽどのことが無ければ建物の裏手には来ないと踏んで一晩夜を過ごしたが、あまり精神衛生上に良いものではない。
つまりは、この時間帯で野宿できる場所を探すのは至難の業という事だ。

しかし、私はしっかりと予習をしていた。
こうなる事は解っていたのでグーグルマップである程度は野宿できそうな公園や教会、更には食料を補給できるスーパーマーケットなどをチェックしていたのだ。

後は、日没までにチェックしたところを吟味しつつ辿り着けば良い。

そのはずだった。

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