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「憧れ」の「未踏峰」へ ー「狂気山脈 ー邪神の山嶺ー」のKPをやった話ー

・はじめに

 去年からTRPGを始めました。
 新クトゥルフ神話TRPGから始めて、人生二回目のセッションで配信のKPをやったりと結構無茶なこともしました(その時の様子)それ以降新CoCを中心にやりつつも色々なシステムをやっています。キルデスビジネス好きです。
 TRPGを自分でプレイするようになる前はいわゆる「動画勢」で、CoC中心に色々なシナリオのリプレイ動画を見ていたのですが、今回その際に見ていて憧れのシナリオの一つであった「狂気山脈-邪神の山嶺-」のKPをさせていただきました!!


・きっかけ

 身内のTRPG・マダミス仲間の中に、ちょっとだけ動画を見た記憶がある狂気山脈をやりたいと言っていた人がいたんですね。で、その人に

「自分KPやるんで、登りますか」

と言ってセッションを打診したことは覚えています。

 私の身内卓であるHUB卓はとにかくセッションが長くなる(シナリオ作成者様の提示される時間から1.5倍から2倍かかることが多い)ので、下手したら10時間かかるだろうと思い、2回に分けてセッションをしました。また、本来は「狂気山脈 ー邪神の山嶺-」はいわゆる6版の3人シナリオなのですが、私がやっている新クトゥルフ神話TRPG(7版と呼ばれる)や、PCを4人にする場合のアレンジについてもシナリオ本にあったのでそれにもとづいた調整をしてセッションに挑みました。このあたりが本当に行き届いていて、しかも完全無料ということで本当に作者のまだら牛様には感謝ばかりです。

・セッションの感想

 セッションはプレイヤーの皆様がとてもダイスの女神様に愛されていて、とても順調に進みました。いやー本当に順調すぎてびっくりしましたね!!「もう少し苦労するんだけどなぁ」と思ったりたまに言ったりしながらセッションをしていました。
 そんな予想外もありましたが、とても楽しくセッションをすることができました。KPもNPCとしてダイスを振ったりロールプレイをしたりすることも多いシナリオですから、そこでPLとやりとりをしたりするのもとても楽しめましたし、PLがしっかり協力をしながら登山をする姿はやはり感動的なものでした。
 また、これは動画で人気のあるシナリオをプレイする時ならではの体験だなぁと思うのが、リプレイで見た他の方の進行と比べてここが違う展開になったなぁとか、ここは同じようになったなとか感じながらやるのもとても興味深い経験になりました。「終わったら他の配信も見よう」とも思っていましたね。
 そうしてセッションを続け、プレイヤーの到達標高が上がるにつれて、セッション開始当初「うまくできるかなぁ」「楽しんでもらえるかなぁ」という緊張が、「ああ、本当にあの狂気山脈をやっているんだなぁ」という感慨に変わっていきました。最後の難所登山について説明する時の「ついに来たな…」って感覚(結果ダイスに恵まれいとも簡単に突破されたというオチも込みで)は本当に痺れるものがありました。
 下山まで終えた時は本当に「やりきった!」と思いましたし、PLも楽しんでもらえていたようでとても安心しました。感想戦でみんなが楽しんでいた様子を聞くのは本当にGM・KP冥利につきる時間だと思います。
 またこれは個人的に好きなエピソードなんですが、PLの一人が「狂気のお山に登ってきます」とセッション開始前にツイートしたらTRPGに詳しくないと思われる方から「恐山ですか!?」とリプライが来たってのがとても面白かったです。

・「憧れ」の「未踏峰」へ

 さて、セッション終わった後に思ったことがあります。

これは、自分にとっても「登山」だったのだなぁ、と。

 もちろん自分はKPですから「登らせる側」だったのですが、同時にずっと「憧れ」であった狂気山脈のシナリオという「未踏峰」にプレイヤーの皆様によって登らせてもらったんだなと改めて思いました。「通過」という言葉をシナリオに使うことがありますが、今回は「登頂」という感じがすごくしました。あのシナリオを「自分もやったんだ!」という実感は、まさに雪原に真新しい足跡をつけるような、瑞々しく優しい変化を楽しむような喜びがありました。
 思い出してみれば、そもそもTRPGというものが自分にとってはずっとやってみたかった「憧れ」の「未踏峰」だったのです。

 話や存在は聞いていて、とても興味はあったし、コンベンションなるものに行けばできるのも知っていたけど、そんな勇気も出ない。
 動画を見てさらに憧れは高まるけど、コンベンションは相変わらず無理だし、野良のオンラインセッションに飛び込むのもできない。

 そんな状況から、複数の人間との出会いと彼らのサポートのおかげで今は月に1回以上はセッションができています。それは本当にこの上なくありがたいことだし、これからもその気持ちを忘れずにやっていければと思いました。
 先日、初めて身内の仲間以外とオンラインセッションをする機会に恵まれました。今年、可能ならオフラインのコンベンションも行ってみたいなと思っています!こうして、少しずつ「憧れ」の「未踏峰」を登っていければと思います
 また、今回動画で見ていたシナリオをやるということの楽しさを理解したので、これからも過去にリプレイで見た有名シナリオをやっていきたいなと思っています。「山猫館」はぜひやってみたいです!また「狂気山脈 ー邪神の山嶺ー」もまたどこかでKPしたいですし、狂気山脈は三部作なので、他のシナリオもやる予定です!


一番やりたいシステムは絶版でプレミアついているんですけどね……。


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