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助詞/Particle

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『どんどん』#325

どんどん肌にシワが刻み込まれていく。 自分の歳がもう少しで30になろうかといういま、朝起きて顔を洗って鏡を見たとき「おお」と思う。寒い屋外から帰って手を洗いうがいをし洗面所で自分の顔を見て「おお」と思う。手の甲側の指の付け根、中指とか人差し指のあたり、パッと手を開くとしわしわとしていて「あれ」と思う。人は着実に歳をとる、そうして肌はピンとした部分を減らしていく。 どんどん読む本が増えていく。 それは読書量という面でなく、平行して「読みさし」になる本が増えていくこと。いつからか

『の(格助詞)』#109

数字の9を左に90度回転させると、ひらがなの「の」。 ひらがな、の、の。連体修飾語、の、「の」。あっというまにゲシュタルト崩壊する。集合というほどのパーツもなく一筆書きできる一本の曲線でできているというのに。 たまに書きたくなるのが、助詞について。新聞にしろニュース番組にしろネット記事にしろTwitterやInstagramの投稿にしろ、いろんな内容のいろんなスタイルの文章を目にするなかで気になることのひとつが助詞の使い方についてだ。前に書いたnoteでもその点には触れた。い

『が(格助詞)』#4

一番初めのノート、『雑文』#1に示したように、単語(品詞問わず)の「品詞問わず」に食い込んでいこうと。そもそも、わざわざカッコ書きで条件付けした一番の理由はこいつ『が(助詞)』にある。いっつも心に引っかかるーー方々で見かける文で例えば“絵が描きたい”などーーその格助詞『が』である。 今回、千文字書くよりも端的に「どれぐらいの人が気にして・気にしていなくて、気をつけているのか」を知りたい、というと反響待ちになるので微妙なんですが、「わたし結構気にしているんです」って意見表明です