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ある庭の詩。


雨が降り続く街で石灰の城は溶けて、ただの水になる

詞は理の外にあって、矩形の庭を視ている

今だけを春と呼ぶなら人生はずっと春のままで

過ぎて往って散る 星の名前を授かる花があること

きみの爪の先から生えた翼のこと

先の広がった歯ブラシの行方とか、知らないままのこと

僕の國に炎がないこと、君を眼差すひとのこと、

海が燃やして、燃やして、燃やして、灰にしたものが

砂と呼ばれた記憶たちであること、きみは夢として眠る。

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