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僕は僕が嫌いです、先生

負の感情をうまく態度に出せたり言葉にできたりする友人たちが羨ましい
誰かへの心配の言葉を聞くたびに良いなぁって思って自分はそんな言葉が欲しいんだと気づく
たいして辛くもないんだろうなきっと
悲劇のヒロインぶってるってわかってるよ
僕が過呼吸なった時に助けてくれたあの子も自信満々に見えるけど案外自信がないって担任言ってたし実際そう思う
いつも優しいあの子だって毎日家で泣いて暴れてるそうで

知ってるよ僕だけが辛いんじゃないってことくらい
でもほんと情けないよな
やっぱり担任にしか縋れないくせに言葉で伝えるのはできなくて周りの人には明るく当たり障りなく接してさ
先生だってちゃんと僕のことを見ててくれて向き合ってくれてるはずなのになんか足りないだなんて感じて

先生気まぐれで感情すぐ表情に出すからわかりやすいはずなのに
全く読めないんだな

僕だって強くなりたいよ先生
赤本にコメント書いてって言って「勝」って書いてくれた時に理由聞いたら「おまえには勝たなあかんもんがいっぱいある、プレッシャーとかこれまでのこととか」って言われた
プレッシャーにも勝ちたいしこれまでのことがどこまでを指すのかはわからないけど勝ちたい
でも今の僕にはひとりでは怖い
ひとりでは無理だからひとに縋って他人任せ、そのくせして親には何も言わずに勝手に嫌ってる
そういうところが弱いのもわかってる
だから先生は話聞く必要ないって判断したんだろうなってのもわかってる

口で自分の気持ち伝えられなくてごめんなさい
どうでもいいことぺらぺら喋るのに大事なことだけ黙りこくってごめんなさい
お礼言えなくてすみません
友達に保健室で着替えてる理由バレた時先生に言おうと思って周り見えなくて人たくさんいるところで言ってごめんなさい
言いたかったのに言えなかったこと
文字に起こすと改めて自分最低だなって思う

せっかく先生がこんな僕のために時間割いてくれてたのにこんなんじゃ話聞く気も失せるよね
いっぱい迷惑かけてすみませんって書いたとき迷惑じゃないって言ってくれたような言わなかったような、記憶は朧げだけどその時の先生の表情だけはずっと残ってる

先生の前の僕への接し方が優しすぎてて今が普通なんだろうね
頭ではわかってるのに見捨てられたとか思って不安になるのやめたい

迷惑かけたくなかった
腕も足も切ってること知られたくなかったし親に言われたくなんかなかった
親にすべて言われたくなかった、でも親を嫌いとか怖いとかなんて思いたくなかった
カウンセリングだって受けたくなかった
先生の言葉をずっと聞いていたかった
先生の前で泣けるようになりたかった

全部、言わないと伝わらないこと
言わなかったから伝わらなくて返って負担にしてしまった
優しさに触れてこんなにも毒に染まってしまうならばもういっそ
悩みなんてない普通の生徒に擬態しておけばよかったんだ

先生に会えて生徒になれて卓球始めてよかった
本当によかった

ごめんね先生
せっかくあの時助けて正してくれたのに、あの時よりも屑になっちゃった
だからこそせめて優しく賢くあろうと思ったのにもうだめみたいだ
こんなに先生に縋ってひとりで振り回されるだなんて

先生の理想の生徒になりたかったけど、これまでも今もこれからもなれなさそうだよ
正しく言葉で助けを求められるかしこいひとになりたかった


この世界の片隅で息をするだけなのにこんなに難しいだなんて知りたくなかった
たぶん、自分が勝手に難しくしてるだけ

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