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デザインの「プロセス」と「収束」への向かい方

ひとつの制作物が完成するまでに、作り手は試行錯誤を重ねます。自分自身も含め、ひとことに「試行錯誤」と言っても、プランナーやマーケッターのそれとデザイナーやアートディレクターのそれは、どこか本質的に違うような気がします。

ある状況に対応する際に考えられるのが、まず現状で可能と思われる要素の組み合わせによる対応、ということが一般的で効率的な方法であるように思うのですが、デザイン教育を受けてきた人は、可能/不可能を問わず一度仮に採用してみて試行し、うまくいかなければ別の方法をとりつつ、指針を決めていくように感じることがあります。
前者のやり方は可能なものの組み合わせで情報を最大化して「分析から導き出されるもの」をデータとして検証し、データの可視化によって収束しようとする試みなのですが、後者はアイデアをいちど拡散していって情報の最大化をはかり、それらの検証によって「よりよいどれかの方法」に収束へと向かうという試みです。また、前者は「分析」することにより、細分化してまとめるのに対して、後者は分離されたものをひとつにまとめあげるやり方ではないかと思います。アプローチとしては真逆にも思えます。プリニウスの博物学とブルトンのシュールレアリズムぐらい違うかもしれません。

後者は無駄でコストがかかるようにも思われますが、隠れている要素を発見することに役立ちます。だれも気づかなかった表現やアプローチが隠れているのではないか、ということを模索するのが、おそらくデザイナー的な思考です。そうして発見されたものは、あたらしいデータや論拠となります。
ここで重要となってくるのが、プロトタイピングです。大げさな感じもしますが、Adobe XDを使えということではなく、手書きでラフをなんども書くこともプロトタイピングです。造形的な面も含め、「このアイデアははたしてどうか」という試行錯誤をなんども行い、一度アイデアを拡散していくことで、情報は最大化できます。そのなかからよりよいものを選び取り、次に繋げていけば、いずれ収束へと向かいます。ここで必要となるのが「しっかりとした概念が構築できているか」です。ここがゆるいと確実に迷走したり、小手先の表現で説得しなければならないという状況になります。

デザインをかたちにするために、デザインの手法は大事ですし、プロフェッショナルとして本来備えていて当然と言われる手法もあります。ただ、ひとりの人間ができることはたかが知れており、すべての手法を習得できることはおそらくほぼないと言っていいでしょう。さらに、手法にとらわれすぎるとアイデアが極大化せず、自分自身が想像のつくものに収まりがちです。現場でたった一人でなにもかも作るというのは実はそんなに多くないので、予算や時間の許す限り、より多くのスペシャリストと協業して作業を進めていくのが望ましいです。

ただ、アイデアを拡散/極大化させる過程では、大勢の人を巻き込んでなんども作り直しをするのではなく、あくまで試行錯誤は自分の脳内にとどめていたほうがいいでしょう。でないと、ただのパワハラになっちゃうか、案件そのものが炎上します(笑)。そうならないためには、頭の中に抽象的な概念モデルを作る練習を積んでおく必要があります。

おそらく、あとで加筆します。

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Webフォントサービスを片っ端から試してみたいですし、オンスクリーン組版ももっと探求していきたいです。もしサポートいただけるのでしたら、主にそのための費用とさせていただくつもりです。

乱文、拝読いただきありがとうございます!
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I_A

Interface Architects Inc.代表です。Web/UIデザイナー、グラフィスト créateur d'interfaces, Graphiste https://i-archi.jp/

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