noteでは久しぶりとなる「サッカーに憑かれた者たち」。

今回はアビスパ福岡のサポーターで、Youtube上で「クロストちゃんねる」というチャンネルを運営。

自らも動画に出演するなど、フロントマンとして活動しているりゅうさんに話を伺い記事にまとめた。

Youtubeを始めたきっかけ

現在弟のなつさんと共にクロストちゃんねるの動画配信、更には元Jリーガー・中村北斗氏の中村北斗channelのスタッフを務めるなど忙しい日々を送るりゅうさんだが、初めから動画の配信をしようと考えていたわけではない。

きっかけは、少しの興味。彼らの撮影機材であるスマートフォンを取り付ける、スタビライザーを軽い気持ちで買ったことだった。

それを使い試しに撮影してみたところ思いのほか面白く、現在彼らのチャンネルの編集を担当している方が「ぜひYouTube始めましょうよ」と言ったこと。そしてそれにりゅうさんとなつさんが賛同したことで具体的な形になっていった。

そして配信が始まったクロストちゃんねる。だが、この頃はサッカーがメインのチャンネルではなかった。

始めた頃のメイン企画は、福岡の色んなところに行き、それを動画にしてあげようというもの。

生まれ育った福岡を応援しようという志のある企画だったが、思っていた程再生回数が伸びなかった。
ここでりゅうさんの案が飛び出す。

アビスパ福岡の動画がメインに。そんな彼らのサッカー歴

当時はちょうど、2020シーズンのJ2が終盤戦に差し掛かっていた時期。
りゅうさんもなつさんも小学生の頃からアビスパ福岡が好きで、試合が終わると2人で試合について話すことが常だった。

そこで「アビスパのことなら無限に話せるし、動画にしてみようよ」というところからアビスパ福岡に関する企画がスタート。

そこには、動画のためだけではない想いもあった。
「アビスパ福岡の試合を観終わったあとってTwitterだったりどこかで語り合いたくなるじゃないですか。僕の場合は弟がいるんですけれど、そうじゃない、1人で観られる方もいるかなと思ったので。試合後にアビスパ福岡のサポーターに観て良かったねと思ってもらえるような動画を、弟と2人であげようというところがスタートです」

そんなアビスパ福岡が大好きな彼らだが、子供の頃から自らもサッカーをプレーをしており歴も長い。

りゅうさんは小学生の頃にサッカーを始め、中学生の3年間もプレー。
高校は進学校に進んだこともあり、部活と勉強の両立が難しいだろうと考えサッカー部には入らなかった。

とはいえ完全にサッカーから離れたわけではなく、小学生の頃にプレーしていたチームに学生のコーチとして参加し子供たちの指導を行っていた。

弟のなつさんもりゅうさんと同じチームで小学生の時にサッカーを始め、中学生の間もプレー。

さらに高校生になってからも、福翔高校で3年間サッカーをしていた。歴が長いこともあり、りゅうさん曰く「弟のほうが上手い」そう。

なつさんの高校時代もやはり東福岡高校が強く、松田天馬選手(京都サンガF.C.)や木戸皓貴選手(モンテディオ山形)らとも対戦をしたこともあるそうだ。

サッカー少年がアビスパ福岡のサポーターになるまで

サッカー少年だったりゅうさんがアビスパを好きになったきっかけを聞き、ファンサービスの重要性を改めて感じた。

福岡に生まれ、自然と小学生の頃にサッカーを始めたりゅうさんにとって、アビスパは地元のプロのクラブ。だからずっと観ていたということもある。

それに加えて、未だに印象に残っていることがある。
アビスパの練習場である雁の巣レクリエーションセンターに練習を観に行った時のこと。当時は岡山一成氏(現・vonds市原監督)がプレーしていた頃で、サッカーファンにはファンサービスの良い選手として有名だった。そんな彼からサインもらった時に「カッコイイな」と思ったことを今でも覚えている。

また、この後アビスパ福岡で長きに渡りプレーすることとなる中村北斗氏が若かりし頃でもあり、見た目がカッコよかったこと、SBでスピードもあって足元も上手くてという所に憧れていた。

主にこの3つをきっかけに、アビスパ福岡を好きになったのだった。

ただしりゅうさんもなつさんも自らがサッカーをしていたため、毎試合のように観戦に行くことはできなかった。

そんな中でも年間パスを買った年があり、その年はできるだけ父親と一緒に観に行っていたそう。父親もサッカーをしていたとのことで、スタジアムは親子のコミュニケーションの場にもなっていたのだろう。

現在は仕事をしながらクロストちゃんねるを運用、憧れだった中村北斗氏がメインの中村北斗channelのスタッフも務めている。かなりハードスケジュールではないだろうか。

「自分はまだYouTubeで飯が食えているわけではなく仕事もしているので、最近土日はスケジュールがパンパンです（笑）」

好きなことで食べて行きたいという気持ちはある。あるけれども簡単にはそこまで辿り着かない。そこにはジレンマがある。

アビスパ福岡に期待すること

熱く応援するアビスパへの期待を尋ねると、明確に答えてくれた。

「1つです。今年は残留。1年残れば今後が大きく変わってくると思うので。サポーターの皆さんも感じていると思うんですけれど、J1って楽しいじゃないですか。明らかに楽しいので、J2には落ちずに、J1でずっとアビスパ福岡を観たいと思っています」

最後に池口さんの目標を尋ねると、思案しながらも数字を使って答えてくれた。

「中村北斗channelの登録者数を1万人に持っていくことと、今年中にクロストちゃんねるも5000人にいきたいと思っています。将来でいうと、僕達のチャンネルも北斗さんのチャンネルも合わせて、YouTubeの収益で飯を食っていきたいと思っていますし、撮影だったり編集のノウハウもあるので、そういったものを他の所に発信して共有して色んな所で新しい、動画を使ったサービスなども提供できると面白いかなと考えています」

後日、忙しい日々のなか中小企業診断士の取得も目指すことを発表したりゅうさん。
あえて選んだ険しい選択の先に、自らの手で新たな道を作ろうとしている。

りゅうさん

小学生・中学生とサッカーをしていた。2020年10月よりクロストちゃんねるを立ち上げ、大好きなアビスパ福岡について語る動画や福岡を紹介する動画を配信している。
加えて、2021年2月より配信が始まった中村北斗channelのスタッフも担当している。