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新保守主義とは何か①用語解説

こんにちは。いつもお越しくださる方も、初めての方もご訪問ありがとうございます。

今回は新保守主義の英語版Wikipediaの翻訳をします。翻訳のプロではありませんので、誤訳などがあるかもしれませんが、大目に見てください。翻訳はDeepLやGoogle翻訳などを活用しています。

学問・思想・宗教などについて触れていても、私自身がそれらを正しいと考えているわけではありません。

序文

前回の保守主義に続いて今回は新保守主義に焦点を当てたいと思います。以前に新保守主義の記事は個人的に書いているのですが、もう少し具体的な内容の記事を書きたいのでその資料の一つとして翻訳したいと思います。

新保守主義とは何か

新保守主義とは、1960年代のアメリカで、民主党の平和主義的な外交政策や、1960年代の新左翼カウンターカルチャー、特にベトナム反戦運動の高まりに嫌気がさしたリベラル派のタカ派の間で生まれた政治運動である。また、「偉大なる社会」(訳注:リンドン・B・ジョンソンによって打ち立てられたアメリカの一連の国内プログラム)のような国内政策に関しても、リベラルな信念に疑問を持ち始める者もいた。新保守主義者は通常、民主主義の推進と、力による平和を含む国際問題への介入主義を主張し、共産主義と政治的急進主義を軽蔑していることで知られている。

ジョージ・W・ブッシュ政権では、ポール・ウォルフォウィッツエリオット・エイブラムスリチャード・パール、ポール・ブレマーなどが著名な新保守主義者であった。新保守主義者とは名乗らないが、副大統領ディック・チェイニーと国防長官ドナルド・ラムズフェルドは、外交政策、特にイスラエルの防衛と中東におけるアメリカの影響力の促進に関して、新保守主義の助言によく耳を傾けていた。新保守主義者の多くは、1970年代、1980年代、1990年代、2000年代の共和党大統領政権で政治的影響力を持ち、ジョージ・W・ブッシュ政権でその影響力はピークに達し、2001年のアフガニスタン侵攻と2003年のイラク侵攻の推進と計画に大きな役割を演じた。

第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュ
ブッシュ政権時の国防副長官ポール・ウォルフォウィッツ(ユダヤ人)
外交問題評議会中東研究上級研究員
エリオット・エイブラムス(ユダヤ人)
ブッシュ政権時の国防政策委員会委員長リチャード・パール(ユダヤ人)
イラク連合国暫定当局代表ポール・ブレマー
アメリカ合衆国副大統領ディック・チェイニー
アメリカ合衆国国防長官ドナルド・ラムズフェルド

新保守主義を批判する人々は、攻撃的な軍国主義新帝国主義を支持する外交政策や戦争タカ派を表す言葉としてこの言葉を使用している。歴史的に見れば、新保守主義という言葉は、1960年代から70年代にかけて、反スターリン主義の左派からアメリカの保守主義の陣営に思想的な旅をした人々を指す。この運動は、ノーマン・ポドレツが編集した雑誌『コメンタリー』に知的なルーツを持つ。彼らは、新左翼に反対する意見を述べ、この運動を定義するのに役立った。

新保守主義の祖で外交問題評議会のメンバー
ノーマン・ポドレツ(ユダヤ人)

用語解説

新保守主義者という言葉は、1973年に社会主義者のマイケル・ハリントンによってアメリカで普及した。ハリントンはこの言葉を使って、ハリントンと思想が異なるダニエル・ベルダニエル・パトリック・モイニハンアーヴィング・クリストルを定義した。

社会学者のマイケル・ハリントン
『イデオロギーの終焉』の著者
アメリカの社会学者ダニエル・ベル(ユダヤ人)
駐インド大使・国連大使ダニエル・パトリック・モイニハン
ネオコンのゴッドファーザーと呼ばれたアーヴィング・クリストル(ユダヤ人)

新保守主義のレッテルは、アーヴィング・クリストルが1979年の論文『真の自称「新保守主義者」の告白 』で使用したものである。彼の思想は、雑誌『エンカウンター』を共同創刊し編集していた1950年代から影響力を持ち続けている。

また、1960年から1995年まで『コメンタリー』誌の編集長を務めたノーマン・ポドレツもその一人である。1982年までに、ポドレツは『レーガンの外交政策に対する新保守主義の苦悩』と題するニューヨークタイムズ誌の記事で、自らを新保守主義者と称している。

1970年代後半から1980年代前半にかけて、新保守主義者は、自由主義は失敗し、「もはや何を言っているのかわからない」と考えていた、とE・J・ディオンヌは述べている。

ワシントンポストのコラムニストE・J・ディオンヌ

シーモア・リプセットは、新保守主義という言葉は、もともと社会主義者がアメリカ社会民主党(SDUSA)の政治を批判するために使ったものだと主張している。ジョナ・ゴールドバーグは、この言葉はやや保守的になった近代アメリカのリベラリズムの支持者に対する思想的批判であると主張している(リプセットもゴールドバーグも新保守主義者と表現されることが多い)。歴史学者のジュスティン・ヴェイスは、ハーバード大学出版局の長編研究の中で、リプセットとゴールドバーグは誤りであり、「新保守主義」は社会主義者のマイケル・ハリントンによって、SDUSAではない前述の3人を表すために使われ、新保守主義は定義できる政治運動である、と書いている。

アメリカの社会学者シーモア・リプセット(ユダヤ人)
ナショナル・レヴューの編集者ヨナ・ゴールドバーグ(ユダヤ人)
フランスの歴史学者でパリ平和フォーラムの局長ジュスティン・ヴァイス

「新保守主義」という言葉は、ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代に、ブッシュ・ドクトリンの一環として、アメリカの外交政策に新保守主義が影響を与えていると認識され、特に強調されて、メディアで取り上げられることが多くなった。

感想

以前にも紹介しましたが、新保守主義者は元々はトロツキストだったという点は指摘しました。日本ではトロツキーはマルクス主義を標榜する理想主義者であるかのような印象を持っている人も多いと思いますが、むしろ現実主義的で手段を選ばないマキャベリストと表現する方が適切だと私は思います。

ユダヤ人によって成し遂げられたロシアの十月革命は労働者を巧みに操り、内戦・権力闘争の駒として利用したものであり、もちろん、アメリカの新保守主義者が行ったイラク戦争も、アメリカの愛国者を巧みに操ってイラクのフセイン政権を打倒した革命運動と考えるべきです。

日本的な潔さとか正々堂々といった概念は、日本国外では一切通用しません。このことを知る上でも、新保守主義がどういった思想運動あるいは洗脳メソッドなのかを理解する必要があります。

イラク戦争の大義が嘘だったように、ネオコンの大義はいつも、大衆を欺くための宣伝でありメソッドです。

アーヴィング・クリストルもノーマン・ポドレツもCIAから資金を受け取りながら活動していました。彼らの活動は、ブッシュ政権で最高潮に達し、今日に至っています。オバマ政権やバイデン政権にも多大な影響を及ぼしています。

次回から新保守主義の歴史について見ていきたいと思います。

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