よくある質問|台湾で日本のモノは売れますか?③

誰しも特別扱いされて嫌な気分になる人はいませんよね。
本気で台湾マーケットを狙うのであれば、台湾の文化や習慣にあった商品の開発や、台湾限定カラー、台湾企業とのコラボ商品などはやっぱり強いですね。ただし、これらを実現するには現地との関係が深くないとできません。

一方で、どんなに良いモノでも、普段の生活馴染みの無いモノや、贈り物として適さないモノは販売数が伸びにくい傾向にあります。
例えば、
・「音色で涼をとる」という考えは日本独自の文化なので、台湾で風鈴を使う方は少数だったり、
(日本文化に理解のある方は購入されるので、一定数は売れます)
・台湾では置き時計は「贈り物としてタブー」とされているので、Gift市場の開拓は困難だったり、
(自分用に購入される方はいますので、一定数は売れます)

他にも色んな風習や生活スタイルの違いからくる、売り方や売れ筋の違いがあります。

日台交流サミットin高雄での珍事
以前、こんなことがありました。。。
議員の方によるイベント「日台交流サミットin高雄(2018年)」での記念品の交換の一コマ、なんと日本側は伝統的な「和傘」を台湾側にプレゼントしたのです。一瞬ですが空気がピリッとしました。
実は台湾では贈り物に「傘」は「散る」という発音と似ているため、縁起が悪いとされています。もし、これが日本で開催されているのであれば、台湾側も日本側の意図を尊重することができると思いますが、台湾の地に来て、台湾の文化や習慣を飛び越えたやり方には正直、驚きました。よっぽど、日本が誇る伝統工芸を紹介したかったのか、政治的な理由があったのか (^^;

ローカライズ
台湾には「泡茶」(お茶を入れて客人をもてなす)という習慣があるため、お茶の道具類の市場は日本よりも遥かに大きいと思います。ただし、日本向けに創った商品をそのまま持ってくるのではなく、形状や色味等を少し変えるなどローカライズが必要です。
少し抽象的にはなりますが、ローカライズの際は「残す部分(日本らしさ)」と「変える部分(台湾仕様)」の線引きは難しいと思います。これは実際に現地のキーマン(お茶道具ならお茶の先生)に直接、聞きながら決めていくしかありません。

結局、大切なことはいつもシンプルで「相手のことを良く知る」「如何に相手の立場に立てるか」ということで、商売の原理は今も昔も変わらないのかもしれませんね。

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