ワンちゃんの口が魚くさい?ニオイでわかる病気の種類と考えられる3つの原

お口を開けるワンちゃん

愛犬と触れ合うふとした瞬間、お口がくさいと感じた経験はありませんか?思わず顔をしかめてしまうようなニオイに、もしかして病気かも…と不安に思うこともありますよね。この記事では考えられる原因を大きく3つに分けてご説明いたします。


ワンちゃんの口臭の原因はさまざま

犬それぞれ

「歯周病」を患っている

最も多い理由はお口の中の衛生状態によるものです。
最初は食べカスが歯に詰まり、時間が経つことで雑菌が繁殖します。この時点でも悪臭を感じますが、やがてこの雑菌は時間の経過とともにネバネバの「歯垢」へ変化し増加、やがて体内へ侵入しようと歯茎を攻撃し始めます。これが「歯周病」なのです!

なんと成犬の80~90%が歯周病とも言われていて、なかには赤ちゃんのころに母犬からうつされ感染している場合も…。歯茎が腫れて痛みも出るので、ワンチャン自身もツライですよね。
日々の歯磨きに加え、病院で歯石除去を行うのとで予防、改善が期待できます。

口の中が乾燥している

ワンちゃんのお口はヨダレで潤いたっぷり♪なイメージですが、口臭がある場合「ドライマウス(口腔乾燥)」の可能性も考えられます。
シニアの子や水分をあまりとらない子に多く、病院や慣れない場所でストレスを感じている場合にも唾液の分泌は減少します。稀に服用中のお薬の副作用でもおこります。
まずはいつでも新鮮なお水を飲めるよう環境を見直し、場合によっては設置場所を増やしましょう。ドッグフードを水でふやかして食事と一緒に摂らせるのも効果的です。
ただし、皮膚をつまんでも戻らないような全身の脱水症状が見える場合は熱中症や腎不全などの緊急性も考えられるため早急に病院を受診してください。

内臓疾患に問題を抱えている

歯肉炎ではよく「ドブくさい」ですとか「魚や卵の腐ったニオイ」という表現をされます。実は同じ「くさい」でも、いくつか種類があり疾患によってニオイが違ってきます。

  • 酸っぱいニオイ・・・「胃腸炎」など
    胃酸の分泌量の増加が原因です。嘔吐を繰り返していないかなどもチェックしましょう。

  • アンモニア臭・・・「腎臓や肝臓疾患」など
    体内でたんぱく質を分解する際に発生するアンモニアは通常体外に排出されますが、その機能が正常に働いていないと、オシッコのようなニオイがします。

  • 甘酸っぱいニオイ・・・「糖尿病」
    体内で血糖値を下げるインスリンがうまく機能しないとき、ケトン体という物質が生成されます。ケトン体は果物が腐ったようなニオイで、オシッコからにおう場合もあります。

  • 血や膿のニオイ・・・「口腔内腫瘍または内臓疾患」
    血生臭さを感じる場合、口の中に腫瘍ができている場合も考えられます。口の中を確認して異常が見られない場合は、胃潰瘍や腸炎など内臓疾患による出血も考えられます。

まとめ

診察中のワンちゃん

お口のニオイはワンちゃんの体の中で起きている異常を知らせる大事なメッセージの役割も担っています。また反対に、口内環境が体全身への影響がするとも言われていて、たとえばアルツハイマー型認知症は歯周病菌が原因であるという研究結果もあるんですよ!
普段からお口のニオイをチェックしていれば小さな異変にも気づくことができ、早期治療に繋がって大切な愛犬を守ることができます。愛犬のお口がくさいと感じたときには一度、獣医さんに診てもらってくださいね。

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