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耳に残りやすい英語のリズムのつくり方

「韻を踏む」という言葉がありますよね。
日本語の韻は、「脚韻」と言われるものが主で、言葉の後ろで韻を踏みます。
詩やラップの歌詞なんかでも馴染みがありますよね。
 
実は英語も、ことわざや歌詞などで韻を踏みます。
英語の歌詞は、ラップに限らずロックやポップスでも韻を踏んでいるものが多いです。
 
例えば、アメリカのロックバンドBon JoviのLivin’ on a Prayerという有名な曲がありますが、この曲のサビの歌詞を見るときちんと/r/の音で韻を踏んでいます。

We’re half way there
Livin’ on a prayer
Take my hand, we’ll make it, I swear
Livin’ on a prayer

いい曲ですよね~(*´ω`)
 
さて、今回お話しするのは、韻の話ではありますが、多くの人に馴染みのある「脚韻」ではなく、「頭韻」という言葉の頭の部分で韻を踏む方法です。

<自己紹介>

こんにちは!英語コーチのショウタといいます。
 
東京都の日本橋で英語教室を経営しているひとり社長です。
 
教室でのプライベートレッスンをはじめ、毎年さまざまな企業や大学で英語の指導をしています。
 
これまで出会った受講生のみなさんは、年齢や職種も異なりますし、英語力や目標もそれぞれです。
そんな受講生のみなさんと関わっていく中で、「学習者がつまずきやすいポイント」や「基礎からの英語の伸ばし方」など英語学習に関する大切な気づきがたくさんありました。
 
結局のところ、英語力をカンタンに伸ばす魔法はありません。
正しいやり方で、地道に積み上げていくしかないんです。
 
僕もかつて勉強で挫折し、高校を中退しました。
何とか自分の人生を前に進めたくて、留学を決意しアメリカの高校に通い始めるも、最初はホームシックに苦しみましたし、その後も数カ月の間、ずっと言語と異文化の壁に悩まされ続けました。
それでも、現地の友だちや学校の先生、留学先で知り合ったさまざまな人たちに支えられて何とか高校を卒業することができました。
 
同時に、実際にアメリカで暮らしてみて、ある重要なことに気づきました。
 
英語を使える力、つまり英語の運用能力を伸ばすためには、単語はもちろんのこと、文法や構文の知識がとても重要だと思い始めたのです。
 
帰国後、大学で英語英米文学科に進学し、英語を本格的に学び直し、大学在学中に再びアメリカの大学で1年間“英語学”を学ぶこともできました。
 
社会人となってからも、いろんな英語の資格試験を受けて、何度も挫折を味わっては、試行錯誤しながらも地道に自分のペースで英語力を伸ばしてきました。
 
noteでは、そんな僕自身の経験や知識と、これまで出会った英語学習者のみなさんと接することで得た知恵をシェアしていきたいと思っています。
少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。

さて本題です。

英語ではこの頭韻というのがいろんな場面で使われています。
脚韻と同じように、韻を踏むことでリズムがよくなって、耳に残りやすくなります。
 
さっそくいくつか例を見てみましょう。


1.早口言葉

英語の早口言葉には、脚韻だけでなく、頭韻も非常によく使われます。
僕のお気に入りの早口言葉をひとつご紹介しましょう。

Peter Piper picked a peck of pickled peppers
A peck of pickled peppers Peter Piper picked
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers
Where’s the peck of pickled peppers Peter Piper picked?

/p/の音で韻を踏んでいます。
 それにしても難易度の高い早口言葉ですね・・・
 
ちなみに英語で早口言葉をTongue Twistersと言いますが、こちらも/t/の音で頭韻になっています。

2.企業・店舗名

企業やお店の名前でも頭韻は多く使われています。

Best Buy(アメリカの家電量販店)
Krespy Kreme(ドーナツのチェーン店)
Dunkin’ Donuts(ドーナツのチェーン店)
Chuck E. Cheese(ピザのチェーン店)

どれもものすごく有名な企業やお店です。
耳に残りやすいリズムもヒットの要素かもしれません。

3.キャラクター・作品名

キャラクターや作品の名前も頭韻のオンパレードです。
多くの人の親しみを持ってもらうための工夫があるんです。

Mickey Mouse(ミッキーマウス)
Minnie Mouse(ミニーマウス)

ネズミのキャラクターですから、Mouseの/m/の音と韻を踏むために、同じ/m/の音で始まる名前にしたわけですね。

Donald Duck(ドナルドダック)
Daisy Duck(デイジーダック)

こちらもアヒルですから、Duckの/d/の音と韻を踏めるように、/d/で始まる名前になっています。

Clark Kent(クラーク・ケント)

スーパーマンの名前ですね。
スペル上はわかりにくいですが、発音上はどちらも/k/の音です。

Peter Parker(ピーター・パーカー)

スパイダーマンの名前です。
頭の音は/p/で韻を踏んでいて、終わりの音は/r/で韻を踏んでいます。
 
つまり、頭韻と脚韻の両方使っているんです。
さすがスパイダーマンです!!!

Peter Pan(ピーター・パン)

/p/の音で韻を踏んでいます。

Beauty and the Beast(美女と野獣)

/b/の音で韻を踏んでいますね。

4.タイトル

僕は洋楽にハマったのがきっかけで英語を好きになりました。
特にハードロック・ヘヴィメタルが好きで今でもよく聴いています。

オーストラリアのバンドにAC/DCという世界的に有名なバンドがいます。
彼らの代表曲も頭韻が使われています。

Highway to Hell
Back in Black ←こちらは脚韻もありますね

また、イギリスにIron Maidenというバンドがいて、このバンドも世界的に有名です。
彼らも曲名やアルバムのタイトルに頭韻をよく使います。

Seventh Son of a Seventh Son
Dance of Death

多くの人の耳に残りやすいリズムは、人気を得てヒットする大切な要素のひとつと言えそうですね。
みなさんも、頭韻を使った名前やキャッチコピーを探してみてはいかがでしょうか。
日本でもいろんなところで使われていたりしますよ。
 
英語学習がんばってくださいね。
応援しています!

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