今日も人生初めてのことがあった。ヨガ、というものを体験したのだ。ヨガといっても、いわゆるのやつとは少し違くて、ハンモックヨガというものを勧めてもらって、いってきた。

僕は冗談でも、ヨガをやってますとは言えないほど、体が硬い。よくこれで、スポーツをやってきたね、と言われるくらいに硬い。学生の頃は体の硬さなんて、テンションとポテンシャルで解決できていた気がするけれども、今やそうはいかない。

ヨガのポーズ一つとるのにさえ、その都度、うおーーと声を出して、額に汗を溜めながら必死に喰らいつかないといけない。そもそも初心者向けのリラックスコースみたいなものでお願いしますといったはずなのに、周囲のリラックスとは裏腹に、一人悶え苦しんでいた。

初めてのことは、いつだってドキドキする。ましてやヨガなんて、自分の得意分野でも、興味の範疇でもなかったものに、飛び込むのは随分と勇気がいる。勇気にもいくつかの種類があるけれど、新しいものに飛び込む勇気は、その中でもとびきり鮮度が高い気がする。

初めての勇気を乗り越えるといつも、深いため息が出る。直前までドキドキして、不安になって、張り詰めていた感情が、どっと解放されるような気がするからだ。でも、その大きなため息をついた後は、不思議とさっきまで初めてだったものが、まったく怖くなくなってしまう。

2歳になったばかりの甥っ子を見ていてもつくづく思うけど、小さかった頃は毎日が初めての連続のはずだった。何を見ても、恐ろしいし、面白いし、初めてだ。でも、大人になるにつれて、いろんなものを知るようになるし、無意識のうちにも、初めてのものを避けてしまうようになる。

今や、初めてに出会うためには、意識的に前進しなければならず、飛んで火にいる虫のごとく、果敢に向かっていかなければならない。毎日必ず、初めての経験をしよう、と目標を掲げたなら、僕の人生はどう変わっていくのかな。明日から試してみよう。