他人の中に自分はいないのに | 500文字のエッセイ
改めて自己紹介をすることがあり、自分のことを振り返ってみていた。
僕は自分のことを没個性的な凡庸な人間だと思っている。それゆえに、際立つ個性を持つ人や、自分にない愛嬌を持つ人などを見ると、嫉妬に近い自己嫌悪を抱くことがおおい。
というより、僕は基本的に接する全ての人に対して、なんらかの引け目のようなものを感じてしまっているのかもしれない。
思い返すことはあるけれど、後ろめたい人生を歩んできたつもりはない。にもかかわらず、心の片隅で常に自分を否定しながら生きることは、あまりポジティブではないなと思いながら、結局今まで来てしまった。
結局それは、どこかに余地を残してしまっているのからなのかもしれないし、単に心がよわいだけなのかもしれない。
自分の心の中にある人間関係における認識が、どこまで正解かなんて問いただす術はない。
自分のことを考えるには、自分の中に答えを出すには、最後は必ず自分と向き合うしかないんだろうけど、他人にその判断や解釈を押し付けようとしてしまうのはなぜなのだろうか。
他人の面影の端々に、僕は時々自分の中のとても汚い部分を見るような気がして、突き放したくなってしまう。
今日の文字数:490文字
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