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いばらき桜川保養つうしんNo.27

たくさんの気づきをもたらした10年目の夏の保養

7月28日から8月1日(4泊5日)、この間コロナ禍で工夫を重ねてきた茨城保養は、昨年に引き続き今年はさらに支援体制を広げて実施しました。福島からは14組51名の親子が参加、半分以上が初参加です。密にならないように、1バンガロー1家族の自炊中心。活動もそれぞれの家族の計画に沿って行いました。この形はコロナ感染拡大以降続けています。

食とイベントの二本立て

交流会の中でYさんが「茨城保養のような食事中心の保養はありがたい」と話された際に、司会のOさんが茨城の保養は「食とイベントの二本立て」だと補足説明がありました。
特に食事は、発足当時から大切に考え、発酵食品と野菜を重視した献立にずっと気を配ってきました。免疫力を高めるということは、保養には必須のことです。
保養の会スタッフのつながりの中で、お手伝いをいただくのはもとより、地元のさまざまな野菜が続々と寄せられてきました。発酵食品と野菜については、こんな雑誌記事があります。

セロトニンという幸せホルモンが働いている人ほど、少々理不尽なことをされても短気を起こさず、「まあらいいか」と楽観的に考えられるそうです。セロトニンの大半は腸で作られます。つまり幸福感を上げるには、腸内環境を良くすること。そのためには野菜や発酵食品を食べ、運動することです。
(鎌田實『婦人之友』9月号

今回のイベントは、さらに多彩でした。
オカリナ・竪琴歓迎コンサート、チンドン屋さん、藍染体験(真壁町にて) 、図画工作、モルック(盛り上がる!) 、カブトムシ教室(博士、久々登場) 、陶芸教室⑧早朝里山散策(高峯山) 、英語で遊ぼう(初登場) 、お母さんのための優しい整体、お菓子作り、陶芸家訪問、などなど。子どもさんも親御さんも充分楽しみました。

うれしいおくりもの

かき氷屋さんが3日間、泊まりがけで来てくれました。そして地元産小麦粉「ユメシホウ」を使った焼きそばを、たっぷりとごちそうになりました。かき氷屋さん、焼きそば屋さん、ありがとうございました。
さて、子どもたちは、夜はたっぷり花火を楽しみました。土曜、日曜は筑波大生と一緒。学生さんが来てくれている間は、ずっと遊んでいただきました。
引率の先生が交流会でおっしゃっていました。
「親御さんに子どもたちのことを忘れてゆっくりしてほしい。とくにお母さん。」「最初は宿題みますよーって言ってましたが、勉強なんてあまりしない。お子さんたち心配な点もあると思うが、手を離してゆっくりしてほしい。」

保養は茨城の私達と福島の皆さんの共同作業

私たちは「保養は茨城の私達と福島の皆さんの共同作業」と思っています。交流会では2班に別れ、それぞれにお父さん・お母さん、保養のスタッフ、筑波大生が参加しました。
各地の保養活動を参考にして、手探りで続けてきた茨城保養も10年目を迎えました。よかれと思って続けてきましたが、これでいいのか、さらにこれから先、どのようにしていったら良いのか、と考えている時に、交流会参加の皆さまが発せられる言葉に背中を押されました。
色々な意見が出ました。
「子どもが参加したいと言うならまだまだ参加したい」(Uさん)「保養はいつなの?と子どもから聞かれた」(Kさん)「子どもが喜んでくれるのが何より」、「風化させないためにママ友と話すが、その下の世代に伝わりにくい」(Oさん)「放射能から逃れるということよりも、ホッと一息できる。楽しいイメージで来ることができる」、「子ども同士が楽しいという点で広がっている。そういう点でつながってゆくのです。」(Kさん)「以前のワイワイ感はないが温かさは変わらない」(Sさん)「茨城保養は年齢制限のないのがありがたい」(Tさん)
さらに、
「保養の形も変わっていくのかもしれない。例えば大人だけの保養とか」(Tさん)「子どもが忙しいと参加しにくいが、子どもなしでも参加したい」(Yさん)「受け手の立場、提供者側の立場を知れて良かった。新規の方を味方につける、子どもありきではない方法もありか」(Sさん)
参加された学生さんからは「事故当時のことが知りたい。」「自分達にできることはどんなことでしょうか」という質問も。Kさんからは「人口減少が異常な福島ですが、"福島に住みたい"というふうにするにはどのようにしたらいいか。人口減少の歯止めの仕方を知りたい」と。

2023年8月20日 「いばらき桜川保養つうしん」より一部抜粋

いろいろなイベントの様子



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