Google アナリティクスでURLを加工する諸設定とフィルタは多数あるが、処理される順番は知ってる?

私はWeb担当者Forumで10年近くほぼ毎週連載を続けている衣袋(いぶくろ)という者で、2017年3月現在では「衣袋教授の新・Googleアナリティクス入門講座」を連載中だ。このnoteでは、私が定期開催している丸二日のGoogle アナリティクス講座でも話したことがないくらい細かい話題を、有料で提供している。今回の話は上記講座(2017/3実施)でも口頭で話をした内容だが。

Google アナリティクスでは、「ビュー設定」や各種フィルタによって、各ビューで最終的に表示される「ページ」ディメンションに手を加える処理が多数存在する。これらがどのような順番で処理されるのかによって、出てくる結果は全く違うものになる。それらの処理の順番を本稿では解説する。

取得したページ(URL)情報に手を加えることのできる処理は、次のようなものがある。これらが本稿の対象となる。

ビューの管理項目「ビュー設定」内の「デフォルトのページ」の設定、同「除外するURLクエリパラメータ」の設定、同サイト内検索クエリパラメータの除外の設定、ビューの管理項目「フィルタ」によってリクエストURIの値に手を加えることのできる諸設定(小文字、大文字、検索と置換、詳細を使った処理)の4つだ。

本記事の対象者:リクエストURIの値に手を加える処理を二つ以上設定しなければならない方で、自分でテストしている時間がないか、どうテストしたらよいのか見当もつかないか、その時間がもったいないと考えている方。特に計測対象サイトでパラメータを多用しており、分析に不要なパラメータもあり、サイト内検索に使っているパラメータがあり、フィルタも使ってパラメータ処理を駆使する必要がある方など。

前提とする知識:「デフォルトのページ」の設定、「除外するURLクエリパラメータ」の設定、「サイト内検索の設定」、ビューの管理項目「フィルタ」の諸設定(小文字、大文字、検索と置換、詳細を使った処理)について基本的な理解があるとよい。ただしその辺りの詳しい情報へのリンクは紹介してあるので必須ではない。

本記事の範囲外:ランディング ページに付与するカスタムキャンペーンのパラメータについては、ページ(URL)の処理というより参照元情報の処理の範疇になるので、本稿ではその動作や処理については扱っていない。

目次:1.処理する順番が異なれば、違う結果になる 2.「フィルタ」は順番を指定することができる 3.ビュー設定の諸設定の実施順はブラックボックス 4.4つの処理はどのような順番で実行されているのか 5.URLに処理を施すフィルタの実際の例 6.目標(到達ページ)の指定はどの段階のURLを使えばいいのか


<処理する順番が異なれば、違う結果になる>

処理する順番が異なれば、違う結果になることが何故なのか説明して欲しいという方もいるだろうから、まずここから話を始めよう。例えば「加える」という処理と「掛け合せる」という処理、つまり算数の演算子でいえば「+(足す)」と「×(掛ける)」の処理の順番を入れ替えれば違う答えが出てくるということだ。

最初の演算子を優先して実施するとすれば、演算子を入れ替えた(3+4)×5と(3×4)+5の答えは違うのは計算するまでもないことはおわかり頂けるだろう。それと同じことだ。今回のテーマであるURLに手を加える処理で説明しよう。

例えば「デフォルトのページ」の設定とフィルタによるリクエストURIの検索と置換の二つを行っているものとしよう。「デフォルトのページ」は「index.html」と記述しているとし、「検索と置換フィルタ」では検索文字列が「index.html」で文字列の置換が「index.asp」だったとする。

この二つの処理の順番が、「デフォルトのページ設定」⇒「検索と置換フィルタ」だったと仮定しよう。トップページ「/」が閲覧された場合、この二つの順番の処理を経ると、この「/」は最終的にどう変化するだろう。「/」⇒「/ index.html」(デフォルトのページが追加される)⇒「/ index.asp」(検索と置換で文字列が修正される)となる。

今度はこの処理の順番が「検索と置換フィルタ」⇒「デフォルトのページ設定」だと仮定するとどうなるだろう。この場合は「/」⇒「/」(検索と置換で文字列の修正は行われない)⇒「/ index.html」(デフォルトのページが追加される)となる。

一つ目の処理順だと仮定すれば最終結果は「/ index.asp」となるが、二つ目の処理順だと仮定すれば最終結果は「/ index.html」となる。二つ以上の処理が行われる場合は、このように処理の順番が変われば違うものが出てくるということもある。だから諸設定の処理順を正確に理解していなければ、正しく設定できるはずもないという訳だ。


<「フィルタ」は順番を指定することができる>

「フィルタ」に限定してみれば、複数のフィルタを使用しているビューでは、「フィルタ」設定画面で順番を割当てる機能があるのは気が付く(図1)ので、フィルタを適用する順番が指定できることは多くの方がご存知だろう。

図1上部の「フィルタの順序を割り当て」をクリックすれば、図2のような画面になるので、左側に表示のあるフィルタを選択して、右下にある「↑上に移動」や「↓下に移動」のボタンをクリックして、複数のフィルタの処理の順番を自由に変えることができる。


<ビュー設定の諸設定の実施順はブラックボックス>

一方、ビュー設定の諸設定はフィルタとは異なり、この設定画面からはどのような順番で処理されるのかは窺い知ることはできないのだ。

リクエストURIの値に手を加えることのできる処理は、ビューの管理項目「ビュー設定」(図3)内に、「デフォルトのページ」の設定(図4)、「除外するURLクエリパラメータ」の設定(図4)、「サイト内検索クエリパラメータの除外」(および同サイト内検索のカテゴリパラメータの除外)の設定(図5)、の大きく3つがある。

なお、それぞれの設定の意味合いや操作方法などについては、筆者の書いた下記ページを参考にして欲しい。

「デフォルトのページ」で同じページが分散して集計されないように設定する[第4回](Web担当者Forum)

分析に不要なパラメータを除外してGoogleアナリティクスのレポートを見やすくする[第5回](Web担当者Forum)


<4つの処理はどのような順番で実行されているのか>

そろそろ本稿の主題の結論に入っていこう。各種テストを繰り返した結果から導かれた結論は次の通りだ。実行される処理の順番は以下の通り。

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衣袋 宏美

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