Google アナリティクスの仮想ページで計測しているページでイベントトラッキングを実施した時の落とし穴

私はWeb担当者Forumで10年近くほぼ毎週連載を続けている衣袋(いぶくろ)という者で、2017年2月現在では「衣袋教授の新・Googleアナリティクス入門講座」を連載中だ。このnoteでは、私が定期開催している丸二日のGoogle アナリティクス講座でも話したことがないくらい細かい話題を、有料で提供している。

今回はGoogle アナリティクス(ユニバーサル アナリティクス)の「仮想ページビュー」を利用してページビュー計測しているページで、さらに「イベントトラッキング」を行っている際に、場合によっては当然集計されていると思っていたデータが実際は想定通りにレポートされないことがあるという話だ。

なおこれは実際の案件で、「それは思い通りの集計に多分なりませんよ」という指摘をして、事前チェックをしたら確かにその通りで、事故にならなくて済んだ実例でもある。きちんと想定通りにデータ収集が行われ、想定したレポートになるために必要な、「仮想ページビュー」あるいは「イベントトラッキング」のanalytics.jsのカスタマイズの方法(複数)を解説する。

本記事の対象者:「仮想ページビュー」を利用してページビュー計測しているページで「イベントトラッキング」も実施しているがうまく計測できていない疑惑がある方や、これからそういう計測の実装を予定されている方。ただし「仮想ページビュー」あるいは「イベントトラッキング」をそれぞれ単独でしか利用していない方にはそれほど役には立たないと思われる。

前提とする知識:「仮想ページビュー」と「イベントトラッキング」のどちらについても、トラッキングコードのカスタマイズの記述方法の基礎や、その使用目的について理解していること

目次:1.「イベント」が発生したページを見るレポート 2.「イベント」に紐づくページに対する疑問 3.「イベント トラッキング」で飛ぶリクエストの中身 4.イベントヒット内のパラメータと集計で使われるページとの関係 5.4つのカスタマイズ方法別でイベント発生ページはこうなる 6.仮想ページタイトルを使った場合はどうなるのか


<「イベント」が発生したページを見るレポート>

Google アナリティクスでは、イベントが発生したページを確認できるレポートがある。[行動]>[イベント]>[ページ]レポートだ(図1、図2)。

そして、どのページでどのイベントが発生したのかについては、この[行動]>[イベント]>[ページ]レポートのセカンダリ ディメンションに「イベント カテゴリ」などを指定してもよいし、下の図3のように、[行動]>[イベント]>[上位のイベント]レポートのセカンダリ ディメンションに「ページ」を指定してもよいだろう。

なお今回の話に関係する「仮想ページビュー」と「イベントトラッキング」の基礎知識について不安な方は、どちらも「カグア!」さんの記事だが、下記をまず先に読んでおいて頂きたい。

Googleアナリティクス基礎:仮想ページビューの設定と計測方法(カグア!)

イベントトラッキングの設定、ユニバーサル・タグマネージャ対応2015(カグア!)


<「イベント」に紐づくページに対する疑問>

さて皆さんは、これら[行動]>[イベント]セクションのレポート群で表示された「イベントが発生したページ」は、一体どのようなロジックで集計/表示されるのだろうと考えたことはあるだろうか。例えば次のようなページ閲覧行動やイベントの発生があったセッションについて考えてみよう。

あるセッション:ユーザーがページAを閲覧し、GAのページビューヒットが発生 ⇒ ページBのGAのページビューヒットが発生したが、ユーザーは実際にはページを閲覧していない(例えばタブブラウザの非アクティブなタブでのページ表示とページリクエストが発生)⇒ ページAのタブを表示したまま(つまりページAで)イベントXが発生

このセッションを単純にヒット(データ送信)だけ選択して、その順番に並べると、次のようになる。

ページA閲覧(ページビューヒット)⇒ ページB閲覧(ページビューヒット)⇒ イベントX発生(イベントヒット)

ユーザー体験としては実際には見ていないページBも1ページビューとなるのは改めて説明はいらないだろう。とにかくリクエスト(ヒット)があったら、ユーザー体験がどうあろうとカウントするのがアクセス解析ツールの基本だ。

では、このケースではイベントXが実際にその行動をおこしたページAで発生したという集計になっているのだろうか。なっているとしたら、イベントXとページAをどのようなロジックで紐付けたのだろう。もし同じクライアントIDで各ヒットを時系列で並べて、イベントX発生ヒットの直前のページビューヒットのあったページを探しだしてそこに紐付けるのだったら、ページBと紐付くのではないだろうか。


<「イベント トラッキング」で飛ぶリクエストの中身>

その問題提起をした上で、次は、実際にイベント トラッキングによって発生したイベントヒットの中身を紹介しよう。レポートされたデータを理解するためには、大元の収集(リクエスト)データの中身とそれを基にした集計ロジックの二つを整理して紐解く必要があるからだ。

そのために大元のデータ、すなわちイベントヒットによるリクエストデータから見ていこう。実際は次のようなリクエストが飛んでいる。

http://www.google-analytics.com/collect?v=1&_v=j47d&t=event&ni=1&_s=1&dl=http%3A%2F%2Fexample.jp%2F&ul=ja&de=UTF-8&dt=pagetitle&sd=24-bit&sr=816x213&vp=980x255&je=0&ec=eventcat&ea=eventact&_u=SCCAAEAjI~&jid=&cid=1471087915.1484102773&tid=UA-00000000-0&z=270937617

上記の例で、イベントのレポートに直接関係する部分を抜きだして整理したのが下表だ。オプション項目で、指定してあれば「el」「ev」といったパラメータが利用されるので、下表にはそれも加えておいた。

この続きをみるには

この続き:5,093文字/画像1枚

Google アナリティクスの仮想ページで計測しているページでイベントトラッキングを実施した時の落とし穴

衣袋 宏美

980円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

衣袋 宏美

Work

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。