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国際物流総合展2021見学レポート・・物流の未来は?


 国際物流総合展2021が、3月9日(火)~12日(金)までの4日間、愛知県常滑市にある愛知県国際展示場で開催されました。
4日間の来場登録者数は、12,549名でした。
来場目標が3万名なので、半分にも満たなかったわけです。

 来場者数に関しては、現状では仕方ないですね。
むしろ、密になりクラスタが発生する方が怖いので、結果的には私は成功だったと感じます。

 愛知県では初の物流展であり、愛知軒国際展示場を利用するのも初めてです。
確かに名古屋駅からかなり離れた不便な場所ではありましたが、名古屋駅からの無料シャトルバスにより快適に行けた訳です。
これも愛知県のバックアップがあったからこそでしょう。

 開催規模は、245社・団体/775ブース。
地元のあの大企業や国内マテハン業界の両雄も出展していない寂しさはありました。
そんな中でも、参加した企業は私は立派だと思います。

 目先の損得だけで考えれば、メリットが薄い展示会かもしれません。
でも、今は物流業界は活況です。
コロナ禍によりEC物流は花盛りとなっています。
一方で、人手不足は深刻です。
ニュースではトラックドライバー不足だけを取上げますが、倉庫庫内で作業する人達も不足しているのです。
今は、人海戦術で作業を回していく時代ではありません。
メカやロボットなど自動化を勧めて、人との共存を図りながら最適化を進めていく時代です。
そういう時だからこそ、出展する価値があるのです。

今回出展された企業様には、個人的にはなりますが拍手を贈りたいと思います。

 さて、今回の展示会のテーマは「ロジスティクスのRe Design」。
目的は、「内外の最新物流機器・システム・情報等のソフトとハードを一堂に結集し、交易振興・技術の向上・情報の提供・人的交流等を促進することを目的とする。」でした。

私が観た感想について、少しまとめてみました。

 まずは、これからの時代にマッチングしている展示物をだしていた会社です。
「オカムラ」

 一般的にはオフィス製品やスーパーなどの什器のイメージが強い会社ですが、オートストアを日本で始めて取り入れたことにより飛躍的に物流業界での立ち位置が変わってきたと思います。
オートストア自体も展示していましたが、ここまで名が売れると小規模展示で十分ですね。
むしろ、私が注目したのは、「ライトピック」と「ORV」です。
ライトピック」は、商品登録不要・ティーチング不要が売りのロボットによるビースピッキングです。
オカムラは、相変わらず目のつけどころが良い会社です。

ライトピック

 マーケティングの責任者はよく知っていますが、センスの良さは昔からです。
デザインの良さは業界の中でずば抜けています。

 「ORV」も年末に発表されて注目していました。
牽引タイプが多い自動搬送タイプロボットで片持ちタイプを採用しています。
これにより小回りが利くことになります。
いつ実用化されるのか?
全面導入の第一号を待ちたいと思います。

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v次にメーカーさんです。
「寺岡精工」

 知っている人にとっては計るイメージがある会社です。
しかし、今は単純に重さを量るイメージから多岐なソリューションに広がりを見せています。
今回は、5つのソリューションにカテゴリー分けをして出展していました。
1)入荷ソリューション
2)軽量・配合ソリューション
3)入出庫ソリューション
4)ピッキングソリューション
5)出荷ソリューション

 特に出荷ソリューションでのSMART QBINGの利便性がユーザーでの評価を受けています。
EC物流を構築する上で価値あるものになっています。

 続いてはワイヤレス給電の専門メーカーです。
ビー・アンド・プラス

 AGV(自動搬送車)や自動搬送ロボットが花盛りとなっています。
彼らが活躍する中でウィークポイントの一つになり得るのが充電です。
普通充電するためには、充電エリアなどに立ち寄ってしばらく充電する時間にとられる訳です。
ルンバなどもそうですね。
しかし、物流の現場は待ったなしです。
働きながら充電してくれるワイヤレスのしくみは非常に便利なものになります。
今後、広がりが期待できる商品です。

次はソフト系です。
「AsReader」

 スマホiPhoneなどの端末を使って業務改革や物流改善などを行うしくみです。
物流センターだけでなく、店舗に利用されています。
私も車を購入した時は、この全車ロケーション管理システムに納車までの状況がわかったので便利でした。
まだまだ活用用途は広がるものと思います。

次はシステム系です。
「伊東電機」

 今やサプライヤーからシステムメーカーの色合いが濃くなりました。
75周年を迎えて、そのパワーに衰えはありませんね。
今回も、TAPSを前面に打ち出して、そのコアとなるMDRの万能細胞さを発揮していました。
一ユーザーの立場になって、改めてブース内をみていると、やはり魅力を感じますね。
今回の物流展でも最大規模での出展でした。
他を圧倒するようなグローバルに展開する伊東電機ならではです。

伊東電機ブース

 最後に、IHI物流産業システムのセミナーを受講したので感想です。
紹介された商品は3次元走行AGVシステム「Skypod」です。

 GTP方式(Good to person)を採用しています。
各商品がピッキングする作業者の所まで運ばれてきます。
倉庫内を、Skypodロボットが縦横無尽に動いて運んでくれます。

 棚保管型としては後発になりますが、それだけに工夫がこらされています。
専用バケットも2種類あり、Skypodロボットのスマートさもいいですね。
実際に動いている現場をみないと、既存他社との比較はできませんが今までのIHIには期待感があると感じました。

 説明されている方もフレッシュさがあり、とても好感がもてました。
私のような熟練が喋るよりも、新鮮ですね。
(笑)

 物流展は終わりましたが、バーチャル展示会が5月31日まで開催されています。
興味がある方は、是非ご覧になって下さいね。

生活を支える日本の物流・・・その現状と未来を見て頂けます。

国際物流総合展2021バーチャル展示会はこちらから

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