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黑世界〜日和の章〜を観た話

人生のうちで1度は鞘師の姿を自分の目に焼き付けたい

そんな思いで、音楽朗読劇 黑世界を観にいきました。

誰かに話さないと気が済まないほど色々な感情が沸き立っているので、以下書き連ねます。

※閲覧注意※物語やストーリーに関わる話はしませんが、若干のネタバレとなる可能性があります。






開場して、席を探す。……え!こんな近いの!!!ってくらい近くて真ん中のお席だった!こんな良席引いたのはじめて……

そして開演前の雰囲気からもう異空間。音、舞台装置、いずれも美しくてわくわくする。開場してすぐ席に着いたので、TRUMPの世界に1時間浸った。客席に徐々に人が入ってくるが、黒服率の高さに驚く。これは一体なんの集まりだと思われそうなくらいの黒服集団。この人たちもTRUMPの世界観を作っている大事な要素なのかもしれない。


いよいよ開演。もうね……しょっぱなから鞘師さんの身体の表現がえぐい。開始3分で客席からは鼻をすする音。かく言う私も鞘師さん演じるリリーの無駄のない動きに鳥肌がたち涙がこぼれた。舞台の上に鞘師さんが立っていること、それは鞘師さんに間違いないが同時にリリーであること、そしてそれを私が目の前で観られていること、なんだか全てに魅せられた。


音楽朗読劇だから踊りは見られないだろうと思っていたけど、全然動くし全然踊る。振り付けがついててコミカルで可愛い鞘師さんも観れたし、コンテンポラリーダンスのような、魂で踊る鞘師さんも観れた。全ての関節が独立しているかのような動きはもはやCGやアニメみたいだった。

と、こんな感じで鞘師さんはダンスで評価されがちだが、生歌がめちゃうまだった。声の安定感、優しさ、澄み渡る感じ、どれもリリーにぴったりで美しかった。新良さんとのユニゾンやハモリは絶品で、もっと聴いていたかった。モーニング娘。やLILIUMの歌も生で聴きたかったなとちょっぴり後悔。


今回のストーリーは短編集になっていて、大まかに言うと、リリーがさまざまな人との出会い、別れを繰り返しながら旅をする話。

鞘師さんと新良さん以外は話ごとに違う役を演じるんだけど、とにかく朴さんの演技が圧巻だった。声質はもちろん、キャラも受け芝居も、年齢の表現も性別の表現も、動きも歌も何もかもが目を引く。巻き込まれ系主人公のリリーの相手にまさにぴったりというか、2時間10分を持たせていたのは確実に朴さんだと感じた。

どの話もグッとくるが、特に2話が好きなお話だった。ここにこの物語の問いがあった気がするし、答えのない旅をするリリーと同じ体験を観客にさせている気がする。苦しさと救いが共存して感情がおかしくなりそうだった。


そして本作は、TRUMPシリーズに出演されている役者さんが多いみたいですが、中山さんの演技が好きだったなあ。引き出し多そうだったし他の芝居も観てみたくなった。

LILIUMしか観たこと無い状態でも過去作との繋がりを十分楽しめたけど、他のも見てたらもっと色々な伏線に気づくんだろうな……時系列とかもっと楽しめたんだろうな……とも思う。


ここでクスッとしたポイントを列挙。

・あんなに指先まで表現出来るのに歩く時よたよたしたり本を開く時あせあせしてる鞘師さん

・コートの脱ぎ着が可愛い鞘師さん、お帽子とコートがお似合いすぎ問題

・ギャグパート張り切っちゃう鞘師さん

・吸血種あるある言いたい〜状態

・にわにわー

・あんなに早く動くトルソーを見たことがないし今後もきっと見ることがない

・突然のソロライブ(でも個人的にこういう演出大好き)

・良い声の人多すぎなシーンがあって耳が渋滞


今回の公演はトリプルアンコールでしたが最後少し微笑んだ様子の鞘師さんが最高でした。

劇場でて池袋向かうまでずっと世界観浸ってた……観れてよかった……

殴り書きのような文書で読みづらかったらすみません。ここまで読んでくださりありがとうございます。

久々の観劇楽しかったです。コロナ禍の今だからこその表現や感覚を感じながら観ることができました。ソーシャルディスタンス観劇ははじめてで、前後左右人がいないのはとても快適だったけどやっぱり閑散としてしまいますね。こんな中公演をうってくださったことに感謝です。

鞘師さんのかっこよさ、可愛さ、美しさ…存在全てを浴びられます。そしてリリーを取り巻く人物たち、とても素敵です。東京公演当日券も販売されています。迷っている方はぜひ足を運ぶべき作品です!!!!(突然の宣伝)

ネタバレしない範囲で語り切りました……誰か観た方居たら語りましょう!


私は今も繭の中。

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