「兎起鳧挙」を考える

ときふきょ
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並外れて素早いことのたとえ。
兎が巣から素早く飛び出したり、鴨が飛び上がる様子にたとえた言葉。
「兎起ち鳧挙がる」とも読む。
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「兎」 ①うさぎ目(もく)の動物。
    ②月・太陰の異名。

「起」 ①おきあがる。立つ。高くもちあげる。
    ②活動をはじめる。あらわれる。

「鳧」 ①かも カモ目カモ科のうち、ハクチョウ類・ガン類・アイサ類を除いたものの総称。
    ②けり チドリ目チドリ科の鳥。

「挙」 ①下から上へあげる。
    ②例にとりあげる。ならべたてる。


「兎起」 うさぎが活動をはじめる。


「鳧挙」 かもが下から上にあがる。



「兎起鳧挙」
うさぎが活動をはじめ、
かもが上にあがる。


この四字熟語の意味は

「並外れて素早いことのたとえ」

となっております。




漢字四文字の意味だけからすると

うさぎが活動をはじめ、
かもが、上へあがる。

これだけなのです。


「並外れて素早い」
などという漢字は

どこにもありません。



では、その意味は
どこから出てきたのか?



うさぎ、も
かも、も


「素早い」動物

なのでしょう。


その
うさぎ
かも

が動き出す時。


その瞬間が、

「素早い!」

と感じたのでしょう。


四字熟語には、


この「たとえ」

がよく出てきます。



今回の場合は

「素早い」

ということを表現するために


うさぎ、と、かも

に「たとえ」として

登場してもらった

ということになります。



あることを表現するために、

具体的な一例として
何かで表現する。


よくある手法です。


今後も
たくさん出てきそうです。



よろしければサポートお願いします。四字熟語は、とても奥が深い分野であると思います。まだまだ勉強が足りません。