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ichi構想中に考えていたこと

代表の松本麻衣子です。
ichiの企画を始めた頃、書き留めていた文章がスマホに残っていたので、それを今回はお披露目(?)しようと思います。
その頃、私はまだ妊娠しておらず、経営していた社労士事務所も開業から5年が過ぎ、仕事仕事で、帰りは夜の9時頃がほとんどだったため、ろくに食事も作らず毎日のように夫と晩酌していました。。。そんな私ですから、子育てには漠然とした不安ばかりがつきまとっていました。

以下、その頃の文章です。

①そもそも子育てと仕事とは、必死に両立しなくちゃならないものなのか?

フルタイムで働きながら、子育てをしている友達をみていると、感心するとともに、大変過ぎて、私には無理かもしれないと内心ビビっていた。

ある人からは、育休から職場復帰するとき危機迫る感じというか、気迫のようなものを感じ、「復帰するのには、あんなに覚悟がいるのか、、、」と複雑な気持ちになったものだ。

女性活躍推進と言えば聞こえがいいが、今はまだ社会に男性優位の価値基準が色濃く残っており(とくに地方で)、「男のように働き、出産もし、家事も子育てもこなすのだ!」と、かえって女性を追い詰めているような気がしてならない。

たとえ職場復帰しても、企業側が「女性は結婚したら家事や育児もあるから、責任ある仕事を任せられない」と思い込んでいたり、女性側も「育児が大変な時は両立するには、仕事はほどほどにして、やりくりしないと。」と思って過ごしていたら、いつの間にかキャリアの道が閉ざされ、職場で期待されない人になっていたという現象が日本各地で起こっているそうだ。マミートラックと呼ばれる問題である。私が勤め人だった頃にも、先輩にそういう類の人がたくさんいたものだ。

②子どもの側にいたいから働けない。

働くなら子どもは保育園に(または実家の親に。)預ける、という世間一般常識は、「働きたいけども、子どもの成長を見逃したくない、側にいてあげたい。」という親心にジレンマを生じさせる。ジレンマの打開策がないので、結果的に仕事を辞めて育児に専念する女性も多い。

しかし、子育て一筋になってみると、可愛い我が子でも、一対一でずっと一緒にいると息が詰まってくる。小さくてよく泣き、よく動く、思い通りにならない生き物が、四六時中つきまとう。自分の時間なんて取れなくなる。1人で抱え込んだら辛いに決まっている。(核家族化の弊害とも言われる。)

しかし、今の世の中では、女性は子育てに関する弱音を吐きづらく、子育てでストレスを溜める自分に罪悪感さえ感じてしまう人も見受けられる。

「毎日、子育てだけしてるんだから楽だろう。」というような男性(働いている女性からも)の不理解や、「働いていない=社会貢献度が低い」という男性偏重社会の誤った価値基準にさらされ、子育てぐらい完璧にやらなきゃというプレッシャーに追いつめられているように見える。

子どもの側にはいたいけれど、大人としての自分の存在が希薄になっていく、社会との接点がなくなっていくような感覚に苦しむ女性が多いと聞く。子育てに専念しても、辛いのか。

③私自身の葛藤

自営業で産休も育休もとれない私は①の仕事・育児両立コースを選ばざるを得ないのだろうが、どうも違和感を感じるのだ。何のために子どもを産むのだろう?と。

「仕事で自己実現もしたいし、子どもも欲しい、欲張りで何が悪いのじゃ!」と開き直るのは簡単だけど、実際両立するとなると、効率化の鬼と化し、時間に追われる目まぐるしい生活が待っていることは想像に難くない。私が求めているのはそういう生活だろうか?朝は慌ただしく準備をし、保育園に子どもを預け、今までの倍速で仕事をこなし、夜は疲れた心身で、子どもを連れ帰り、すぐに夕食を作り、お風呂に入れ、寝かしつけ、、、。ただでさえトロくて怠惰な私が、このサイクルをこなしたら、余裕がなくなること必至である。こんな状態で子どもとちゃんと向き合えるだろうか?子どものいろんなサインに気づいてあげられるだろうか?

効率化の鬼と化す・・・

精一杯過ぎる毎日で、親子ともに欲求不満になり、疲れきってしまわないだろうか?

この選択肢しか、ないのだろうか?


③一緒に育てる、一緒に働く~ichi~

①の仕事・育児両立コースも、②の育児専念コースもしっくりこないなら、別な選択肢を作るしかない。①と②の良いとこ取りである。

そこで思いついたのが託児(見守り)機能付きの働く場である。

不特定多数の大人、不特定多数の子どもがごちゃ混ぜに集まって、協力しながら子育てしつつ、一緒に働く。その場を維持し、育てていくという同じ目標持った共同体だからこそ、できる仕事をどんどん掘り起こしていけばいい。

子育てを個人的な問題だと、抱え込むから苦しくなるのではないか。その枠を外して、お互いに分かちあえるようになれば、出来ることが広がるのではないか。

頑張り過ぎなくても大丈夫

我慢し過ぎなくて大丈夫

足りないところはカバーし合おう

得意なことを一歩踏み出すきっかけに

子育てが働くことの壁にならないように

働くことが子育ての壁にならないように

ichiは、そんな場所になります。


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