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午堂登紀雄『「人生の正解をつくるお金のセンス 17歳までに知っておきたい「使う」「貯める」「稼ぐ」「守る」「増やす」の考え方」』

・本書は、起業家兼個人投資家としての活動に加え、講演や執筆活動をおこなっている著者が、「お金の知識とその使い方」を、8人の登場人物(17歳高校生・会社経営者・会社員など)の47の対話を通じて解説した1冊。

「清貧が正しい」「金持ちは傲慢」ってホント?
・「清貧」は現実にはあり得ないと会社経営者のパパは語る。「貧すれば鈍する」という言葉があるように、お金に困るといろんなことに余裕をなくしてしまう。
・「あれは払えるだろうか、お金は足りるだろうか」と不安に支配されて、思考力が落ちてしまうからだ。
・男性ほど「収入額・貯蓄額=人間としての価値」と感じやすい。本来、人間の価値はそれだけでは決まらないが、収入とか経済力を重視する人は多い。
・でも、現実は自分はお金持ちじゃない。なのに収入=人間の価値だとすれば、自分を否定することになる。だれだって自分が能なしだとは思いたくない。だから、清貧が正しいはずだ、そうあってほしい、と現実から目を背けたいのだ。
・「金持ちは嫌味で横柄なキャラ」と漫画で描かれているのもあるが、それも大人の欺瞞である。そもそもお金持ちの人は、詐欺や搾取でお金持ちになったわけではない。
・一代でお金持ちになった人は、多くの人の問題を解決し、あるいは顧客の願望や欲求を叶え、たくさんの『ありがとう』を集められた人である。
※会社で収入が多い人の特徴についても触れられているが、詳細は本書をお読みください。

お金で時間とチャンスを買う
・お金が貯まるだけ待っていたら、時間も機会も後ろ倒しになるだけ、と志望校の学費を調べている息子にパパは伝えている。
・弁護士になりたい場合、専門学校に行くとする。でも、その費用を貯めるのに2年かかるとするが、借金してすぐ学校に行けば、理論上は合格して2年前倒しにできる。
・つまり、2年早く弁護士になって稼ぐことができる。借金を嫌がって2年待てば、弁護士として活躍できる期間が2年短くなる。だから、借金とはお金で時間とチャンスを買うということになる。
・パパは、「自分の可能性を広げて自分にチャンスをもたらすための借金は良い借金、自分の欲望を満たすためだけにする借金が悪い借金」と語る。
・パパは、お金を借りて不動産を買い、それを人に貸して家賃を受け取っている。借金の返済額より多くのお金が手元に残るから、家の家計が潤うことにひと役買っている。これは良い借金である。
※「学校の勉強は社会に出たときの役に立たないのか」「経済的な成功に欠かせないある能力」など、学びとお金のつながりについて語られているが、詳細は本書をお読みください。

・本書は、「お金の常識を見直す」「お金を上手に使う」「学びとお金のつながりを知る」「誘惑やリスクに立ち向かう」「働くこと、稼ぐことの意味を捉え直す」「家庭を持つことの影響を知る」「お金に働いてもらう」という章で構成されており、
◇「みんなと同じ」は無価値になる
◇◯◯◯◯して自分の経験値を増やす
◇税金のしくみを知る
◇働きへの対価は自分ではなく◯◯が決める
◇◯◯の力を味方につける
など、高校生、中学生、そのパパとママ、クラスメイトといった登場人物の対話を通じて、お金の正体について深掘りしていく内容が収録されている。

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