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石川一郎「いま知らないと後悔する 2024年の大学入試改革」

・本書は、これから新しい教育を受ける小学生・中学生のお子さんを持つ親御さんたちに向けて、これからの教育や大学入試についてお伝えするための参考書。

・新しい学習指導要領では、
①実際の社会や生活の中で生きて働く「知識及び技能」
②未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力等」
③学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性等」
といった3つの資質・能力を育成し、未来を生きる子どもたちに「生きる力」を身につけさせることが教育の趣旨だとされている。

・現在の大学入試には、
①一般選抜(旧一般入試)
②学校推薦型選抜(旧指定校推薦・公募推薦)
③総合型選抜(旧AO入試)
という3つのスタイルがある。

・これまでの学習指導要領は、
①基礎的な「知識及び技能」
②知識及び技能を活用し、「自ら考え、判断し、表現する力」
③「学習に取り組む意欲」
であり、今と昔とでは基本的な考え方はあまり変わっていないように感じるが、決定的に違うことは、「より実社会を意識している」という点である。改訂前の「知識や技能」は、習得することに重点が置かれていた。

・情報過多な社会で必要になるのが、物事の本質を見抜く力。それにはまずら今ここにある情報は本当に正しいのか、自分が常識だと思っていることは本当に一般的に通用するのかを疑い、自分の頭で考え、判断する力が必要になる。

・正しく「考える」にはやり方がある。「分析」→「解釈」→「検証」のステップを踏むことで思考の筋道が立ち、論理的に考えられるようになる。ベン図、座標軸、ピラミッドチャートなどのシンキングツールを使い、物事をどんな切り口でもとらえ、思考を巡らせてみる。

・思考力を身につけるには積み重ねが重要。思考力は、ある時期になると突然身につくものではなく、幼いときからの積み重ねによって身についていくもの。思考力を育てるうえで欠かせないのが、「なぜ?」という問題意識を常に持つこと。

・本書は、「親が知らない令和の大学入試」、「日本の教育改革は大学入試から始まる」「これからの時代に身につけるべき力とは」「学校は新時代の教育に対応できるのか」「"やりたいこと"を見つけられる子の育て方」という5章で構成されており、「これから必要になる本当の頭のよさとは」、昭和世代の親御さんたちが知らない最新の教育事情が紹介されている。

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