他県のイジッコ(調査続行中)
この岩芝を編み始めてから、県内外のイジッコについていろいろ調べています。ichicoの超ざっくり調査ですが、参考にしてください。
福島県三島町 ヒロロ細工
ヒロロとは、ミヤマカンマスゲの方言名。
ヒロロ細工が同じものだと知ったのが、ちょうどコロナ禍真っ只中ということもあり、なかなか伺うことが出来ませんでした。
2年後、やっと生活工芸館に行くことが出来て、そこの作品達に感動!
そして誘われるまま、『ヒロロ細工教室』へ通うことに。(令和4年より一般の方も参加OK。日程等、詳細は工芸館へお問い合わせください)
ヒロロ細工については、生活工芸館が詳しいので訪ねていくと良いですヨ。
三島町生活工芸館 | 雪国の手仕事
https://www.okuaizu-amikumi.jp/
三島町は文化財として町で技術継承し保護しているので、今後も続いていくんだろうなぁ・・・と、教室に通うたびに羨ましく。あと職人さん達が本当に皆いい人で。
教室も和気あいあいとしていて、夏はきゅうりが飛び交うし、秋はかぼちゃの煮物。アカデミー生として若い子もいっぱいいて、とても眩しかった…
我が家からの距離が100kmもあり、片道2時間かかるので、おいそれと通うことは出来ないけれど。学ぶことが多すぎて、毎回次の日は知恵熱が出て、寝込むことになるのだけれど。可能な限り、通いたい。
なお私の感覚ですが、福島県のイジッコの特徴としては、写真のように窓を作らず、みっちり編み込むところ。それからアカソやモワダといった、別の素材も使って編んでいるところかな?
また使用しているミヤマカンスゲ(ヒロロ)ですが、私達が使っているものと比べると柔らかく、やや強度が弱いです。柔らかいので撚りやすく、目が揃いやすくて、見た目がいい感じがします。ですが、少し太めに紐よりしないと切れてしまう恐れがあり、細い紐では作らないそうです。
アカソやモワダの説明は、町の方に聞いて頑張って自分で採ったので、別の機会にまとめます。簡単に言うと、アカソはそこらへんの雑草の皮、モワダはシナノキという木の繊維です。
最後に、三島町の教室のPRを。(とてもオススメなので!)
三島町といえば「山ぶどう細工」がとても有名で、こちらは材料も技術も町民限定の門外不出の最重要機密となっています。
が。
ヒロロ細工に関しては、めちゃくちゃ出し惜しみなく技術を教えてくれます。
山ぶどうとは対照的に、ヒロロ細工はなかなか日の目を見ないというか、展示会でも売れないものなのだそうで。(山ぶどうは飛ぶように売れるので、それと比べると…程度だとは思いますが。)いろいろな方に教えて、それぞれで活躍して盛り上げて欲しいということのようです。神か。
しかもふるさと納税で1万円三島町に寄付すれば、1年間教室の受講費は無料!(特別町民というのになれます)年末には、三島町から大きなお餅といろいろグッズが届く。めちゃくちゃお得。神すぎる三島町。
その他にも、編む材料(ヒロロやモワダ、アカソ)や道具が安く購入できるので、「やりたい!」と思えばすぐにできる体制が整っています。
やりたいと思った方は、ぜひ三島町へ。
秩父地方のスカリ
秩父地方にも「スカリ」という名で、同じような背負子を編まれている方がいらっしゃいます。
「秩父 スカリ」で検索すると、いろいろ出てくるので、見てみてください。
一番まとまっているものはこちら ↓
http://www.e-zabuton.net/image/yamazato-15.html
すべて縄よりをして編み込むそうで、私達のような「葉を編み込む」形ではないのと、縄で編み込むため、『型』を使うところが特徴かなと思います。
また、秩父スカリ愛好会なる組織があり、教室なども行われているようですヨ。
秩父はご縁がなく、また行ったことがないので、機会があったらぜひ。
ゆっくり訪れたいなと思っています。
その他
他にも沖縄県には、月桃で編まれているものもあるようです。
琉球大学卒業の私ですが、月桃細工は知りませんでした。
最近沖縄では、こういった植物編む系が盛んになってきたようで、私が住んでいた10年前まではそんな動きがなかったので、本当にここ数年でががっと!民藝運動みたいなのがあったのかしらん???
とても気になるので、3月中旬にでも行って来ようかと思ってますよ。
月桃についても、また記事にまとめますね。
- ichico -
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