秋の花  北村薫

円紫師匠と私シリーズ第3弾。長編小説です。
季節は秋、私の出身高校では、文化祭の準備中に女子生徒が転落しました。屋上には落下した生徒以外いなかったので事故として処理されましたが、その影響でその年の文化祭は中止になりました。
そんなある日、私の家のポストに亡くなった生徒の経済の教科書の一部のコピーが入っていました。しかし、その経済の教科書は、その生徒のお棺の中に一緒に入れたため灰になっているはずでした。


ここからネタバレ含む、感想





いつもの「日常の謎」か…と思いきや結構重い話でした。亡くなった女子生徒には姉妹のようにいつも仲良くしていた親友がいました。その子が私に出したSOS…。最後まで読むとその子の後悔、罪悪感、何とも言えない深く深くズーンと落ち込んでしまうような気持になります。
もし、その人が私だったら…。もし私が亡くなった女子生徒の母だったら色々な気持ちが浮かんでくるので何とも重い…。それでも、その中で円紫さんの癒しが少し救いになっています。

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