記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ザリガニの鳴くところ ディーリア・オーエンズ

あらすじ

ノース・カロライナ州の湿地で暮らすカイアは、乱暴な父の元を母も兄弟たちも去り、父もいなくなった湿地の小屋で一人ひっそり暮らしていた。そんな湿地で、地元の青年チェイスが死体で発見される。現場には、犯人の形跡はなく捜査は難航するがある繊維片が証拠品となりカイアが逮捕されるが…。


ここからネタバレ含む感想

ミステリー小説と紹介されていることが多いですが、どちらかというと湿地帯で成長したある少女の一生の物語です。
貧困家庭に生まれ、少女に助けるために手を差し伸べたのは、黒人の夫婦と近くに住む少年テイトのみあとの人たちは憶測による噂をするだけで見て見ぬふりをするそんな中でカイアは成長しました。みんなが私から去っていくそんな思いを抱えているカイアに殺人事件の容疑がかかります。
証拠品がほとんどない中、繊維片だけを証拠に逮捕されましたが、犯人と呼べるほどのこともなく、裁判は粛々と進みますが、陪審員のメンバーは最初からカイアを犯人として決めつけている…そんな状況です。
作者がフィールド系の動物学者なので湿地帯に暮らす動物、昆虫の描写がとても丁寧で、映画化もされていますが映像化されることにより自然の美しさが印象的なものになるのかなと思いました。(映画は見ていませんが…。)
読み終わると最後にあっさり事実が判明するのですが、後からジワジワと背筋の寒くなるような感じがしました。
「ザリガニの鳴くところ」というタイトルの由来がよくわかりませんでしたが湿地帯の自然の中から教えを乞うという意味なのかなと思いました。違うかな…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?