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歌舞伎座の怪紳士 近藤史恵


あらすじ

現在、家事手伝いの岩井久澄は、祖母からの依頼でアルバイトをすることになる。仕事内容は、祖母の代わりに指定された芝居を見に行きその感想を伝えるというものバイト代は1回5千円。アルバイトを了承した久澄に送られてきた最初のチケットは歌舞伎だった。歌舞伎を見るのは初めてで緊張しながら出かけて行ったが会場で奇妙な現場を目撃する。そのことを見知らぬ紳士に話すとその紳士は話をするためにある行動をした。


ここからネタバレ含む感想

家事手伝いの久澄は、母と二人暮らし家事と犬の世話で母と姉からバイト代をもらい暮らしていた。そこへ、祖母からの新たなバイトを引き受けることになる。バイト内容は、祖母の代わりに観劇をすることだったが行った先で見かける紳士がいた。その紳士は、久澄が遭遇する奇妙な出来事の謎を解いてくれることから二人は会うたびに言葉を交わすようになる。
職場のトラブルからパニック障害になった久澄は、将来を心配しながらもマイペースな今の暮らしに不満はなかった。いつもの暮らしにちょっと色を添えるようになった観劇、最初は不安ばかりだったのが歌舞伎、オペラといろいろなものを見に出かけるようになりまた外の世界に慣れていく様子が丁寧に描かれている。そこに登場する謎紳士、いつも行く先に出てくるのだが彼は職業を評論家と名乗り仕事であちらこちらの演劇を見て回っているようなので出会うのはそれほど不思議ではないと考える久澄だったが実は最後でいろいろな事実が明かされることになる。
観劇は主に歌舞伎だったので物語だけでなく歌舞伎についてもいろいろ解説がしてあるのでこちらも面白く読めました。歌舞伎はチケットが高額で出かける服装もかなり着飾って出かけるイメージだったのですが、幕見席というリーズナブルなチケットがあると書いてあったので早速見てみましたが松竹関係の劇場独自のシステムでどこでもあるわけではないようでした…残念。

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