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覆面作家の愛の歌  北村薫

覆面作家シリーズの第2弾です。
新キャラの静美奈子は、ライバル誌の「小説わるつ」の編集部員で、覆面作家について調べついに家までやってきてしまう…。
2作目では、良介とお嬢さまの距離も少しずつ縮まります。




ここから、ネタバレを含む感想
「覆面作家のお茶会」
覆面作家について調べて、ついに家まで突き止めた静美奈子は、お嬢さまに一つの事件を持ち込んだ。高校の親友の嫁ぎ先の義父が修行と称して寺にこもってしまう…というものだった。嫁ぎ先はケーキ屋で親友の明美も天才と言えるくらいの腕のパティシエだったが、明美の作った新作ケーキが見事すぎて義父がもう一度修行しなおすと言い残し、そのまま一度も姿を見せなくなってしまった…というもの…。話を聞いただけで、お嬢さまは素早く全容を把握、事態を収拾しました。

「覆面作家と溶ける男」
静美奈子の甥が絡む事件。小学生の甥が、奇妙な男に声をかけられた。ちょうどその頃、複数の少女が次々誘拐される事件が起こっていた。そのうち一人は遺体で見つかっている。この甥と誘拐された少女たちがどことなく似ているということから、お嬢さまが事件に乗り出す。先読みしたお嬢さまの機転で、少女も無事に救出された。
あまり話には出てこないけど、実は優介と美奈子の距離がぐっと縮まった事件。

「覆面作家の愛の歌」
最後は、本格的な殺人事件です。南条劇場の看板女優河合由季が殺された。容疑者は劇団主宰の南条と劇団スタッフの中丸の二人。しかし、二人は事件の夜二人で飲んでいたというアリバイがあった。アリバイ崩しを説明すると犯人は反発危機一髪、優介の登場で事件解決…。
トリックは、ちょっと時代がかった感じがでています。

良介とお嬢さま、優介と美奈子という二組のカップル誕生…なのかな…という感じでお話はおわりです。

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