二人展_ご来場ありがとうございます__190429_0078

「足袋をはく」太っているひとと痩せているひととの違い

足袋について
足袋をはくときの姿勢や事象など
コハゼが上まで留められないひとの言葉
カモシカのような脚のキレイなお姉さんの衝撃の言葉
太っているひとと痩せているひととの違い


足袋について

仕事柄、ひとが足袋をはく行為にものすごく遭遇します。
浴衣着付けのお客様はだいたい素足で下駄をはく率がかなり高いです。
ちなみに浴衣でも足袋をはく場合もあります。浴衣のときに素足でも足袋をはいてもどちらも間違いではありません。(また別途書きますねー)

あっ!それから写真の足袋について書いておきます。
足袋作り教室」に参加して自分で作ったマイ足袋です。
足袋の中に使用している内側の布はもともと Louis Vuittonのバッグに付いていた保管用の布袋でした。肝心のバッグは数年前に専門業者さんに買い取ってもらいました。

足袋を作ってみたい!と思ったかたはこちらを参照なさってくださいね 



足袋をはくときの姿勢や事象など

ふだんあまりはく機会のない足袋をどんな姿勢ではくか?実に様々です。
これを考察できるだけでも着付けの仕事は深みがあると思います。

・おしりを床につけずに立ったままはくひと
・足袋の指の分け方を独自のものにしようとするひと(正しくは1:4)
・左右がわからないひと
・右&右または左&左で持ってきてしまうひと
・家族の誰かの足袋をまちがって持ってくるひと
・足袋を忘れてくるひと(レンタルもしくは購入してもらいます)
・足袋のコハゼをUターンさせずに「丸見せ」してしまうひと

もっと見ていたい気持ちを抑えつつ、実際の現場では着付け時間厳守なので日常的に足袋をはくお手伝いをしています。


コハゼが上まで留められないひとの言葉

これは本当にしょっちゅう耳にする言葉なので自分の中ではもう全然フツウっていうか「ですよねー」の返事で解決していたんですね。
「この金具がね、上まで上手く入らないんです。ちょっと見てもらえますか?」「はーい」と言って足首のお肉をギューッと締めてからコハゼを定位置にセット完了!ウエスト細めのスカートやワンサイズ小さいパンツをはくときと要は同じですね。

それでそのかたたちは、そのあとだいたいこう言うのです。
「なんでこんなに入れにくい金具が足袋についているのか疑問」もしくは「ワタシ不器用だからこのコハゼって上手くいかないんですよね」


カモシカのような脚のキレイなお姉さんの衝撃の言葉
持って来た足袋をササッとはきながらその美しいひとがつぶやきました。
「ワタシいっつも思うんですけど、なんで足袋ってこんなに足首をブカブカに作ってあるんですかねー?」(えっ?←こころの声)
キレイなお姉さんの顔をのぞきこんでしまいました。すると次にはこんな言葉が続きました。
「だって靴下とかブーツってピタッとした形じゃないですか?」
(っていうかワタシ、はけないブーツたくさんアルヨ←こころの声)

それで一般人代表としてこう答えました。
「あの。足袋が上まで留まらないかたも結構いらっしゃいますよ」
そしたらびっくり顔で「そうなんですかー!?」って。


太っているひとと痩せているひととの違い

年がら年中おんなのひとの体型ばかり見ている人間として、いつも頭のなかのどこかで考えていることがありました。「太っているひとと痩せているひととの違い」はいったい何なんだろう?

なんというか表面的なうすーい違いではない感じが読み取れました。
そもそも生活していく上において両者は見えているものがまったく違うのではないでしょうか?なんてことを深く深く哲学的に考えさせられました。
この「足袋をはく」行為観察における新たな発見はとても意義のある人生の縮図のような出来事でした。日々精進。

お読みいただきありがとうございました! お問い合わせ・コンタクトはこちらからお願いいたします→ https://ssl.form-mailer.jp/fms/d3b82f99390532