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令和3年の脱穀

こんにちは。
最近、頭のいい著名人たちが口をそろえて『人生とは壮大な暇つぶし』と言っているのを耳にします。
昨日も同じことを言っている言論系インフルエンサーがいました。
これについて、どう捉えるかは人それぞれだと思いますが、
私は改めて「自分が楽しいと思えることを生業にしようとしている事」は間違っていないのだな、と再認識している苺屋あとりゑのしょうです。
#1度きりの人生  #楽しいことを仕事にするまでの過程を楽しむ #夢は自由に生きること

脱穀のタイミング

さて、本題に移ります。
今回も前回同様エピソードについてゆるっと綴りたいと思います。

みなさん、脱穀のタイミングってわかりますか。
知る必要もない人だらけですよね笑
#質問を投げかけたいだけ

昔の人は感覚でやっていたようですが、
今では脱穀のタイミングを籾(もみ)の水分量で見分けます。

下の写真のように、干したての稲藁(いなわら)は青々としています。

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10日ほど経過すると、下の写真のように色素が抜け、茶色くなります。このようになると水分量が下がり、脱穀のタイミングとなります。

ちなみに、この上にかけてあるビニールは『雨避け』です。株元にビニールをかけることで稲藁の束の中への雨水や夜露の侵入を防ぎ、稲藁がカビないようにします。

他にも、鳥が食べないように稲穂を地面につけないように干すということもポイントになります。

鳥よけとしてキラキラした紐で囲ったり、鷹の凧を吊るしたりする農家さんもいます。

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いただいた脱穀機での脱穀

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今年は脱穀機も、稲刈り機のバインダーとセットでいただきました。
つまり、稲刈り同様、今年が自分たちだけで行う初めての脱穀でした。

脱穀の大変さは一言で言うと、時間がかかることです。
それを言って仕舞えば、おしまいといわれてしまいますが笑
コンバインを使わず『はざかけ』をする!
と決めた瞬間から自動的にこの『脱穀』と言う作業も人力で行うことが確定します。
(現代ではコンバインという機械が稲刈りと同時に行ってくれます。)

コンバインを使えば効率が上がることは重々承知しています。
現代では、依頼をすればコンバインで刈り取り・脱穀、乾燥を行ってくれるサービスもあります。(田んぼ1枚2万円前後)

ただ、実は今でも私たちの地域では、自家消費のお米を作っているおじちゃん達は『はざかけ』をしていますし、出荷をするお米農家さん達の中には出荷用のお米はコンバインで刈り取り、自家消費分は『はざかけ』をしている人も大勢います。

そのくらい『はざかけ米』が美味しいと言うことですね。

話が少し逸れてしまいました。
非常に時間のかかる脱穀ですが、私たちのお米づくりは敢えて効率を捨てて『はざかけ』をするという選択をとっている以上、効率を優先的に考えることはナンセンスということになります。
つまり、『はざかけの非効率な部分』に価値を見出していく必要があります。

今年は師匠がコンバインですごい速さで稲刈りと脱穀を終わらせるのを見学してみて、改めて『はざかけ』って非効率だな〜。と率直に思いました。
(逆に言えば、技術の進歩ってすげぇなと感じました。)

歴史を振り返れば、大昔の「竹で脱穀していた頃」からすると、いただいた脱穀機ですら十分革新的だということは理解できます。ただ、それを非効率だな〜と感じてしまうほど世の中が発展したことを振り返る良い機会となりました。

キャンプもそうだと思いますが、非効率がもたらす価値とは、こういう現代との対比を実感することや、非効率な作業を敢えて楽しむといった「遊び」にあると感じます。

ですから来年はこの作業も「体験」としてぜひ今年以上に大勢の方に提供できたらなと考えています。



私たちのお米作りが皆様の
日常の『コト』を見つめ直す
そんなお米になりますように。


次回もお楽しみに。

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