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「東大」を選んだ私たちの、これまで、今、そしてこれから(後編) 【12月19日開催 ichihime中高生向けイベント詳細レポート】

(この記事は、2020年12月19日にオンラインで開催した「Girls Be Ambitious~東大生と考える進路選択~」の内容をまとめたもので、後編です。前編は前回記事をご覧ください。ichihime初の中高生向けイベントでしたが、ゲストの方々の率直かつ濃いお話、そして中高生の皆さんの積極的な質問のおかげで大盛り上がりでした。全体の概要については、前々回記事をご覧ください。)

今回、話をしてくださったのは以下の現役東大生2名とOG2名です。
Oさん:法学部2年
Tさん:教養学部2年 文化人類学を専攻
Mさん:法学部を2020年に卒業し広告代理店に勤務
Sさん:工学部を2019年に卒業し商社勤務

〇「クラス制度」で仲良くなれる!~東大生活・学問以外編~

―東大にはクラス制度があるんですよね。科類と第2外国語選択で分けられた30人~40人の集団ですが、どうでしたか?
T:様々な興味関心を持ち、違う専門分野に進む人たちと一緒に過ごせてとても仲良くなります。みんな頭が切れて本当に面白い!大学生らしい思い出もたくさんできました。
M:女子は少ないですが、学園祭で盛り上がりかなり仲良くなりました!
S:おなクラカップル(クラス内カップル)も1,2組どこもできますよね(笑)

―なるほど、ちなみになんですがぶっちゃけ東大女子はモテますか?(笑)
M:東大だからモテないということはないのでは。他の大学との接点も、ある人はあるので...
S:なぜか、東大女子はもてないとか結婚できない、というのが頭の中にあるけれど...実際は女子が少ないということは、男子はたくさんいる、のでむしろモテやすいのでは。サークル内やアルバイトなどいろいろな出会いもあるので...
―あれ、少し歯切れが悪い?(笑)まあモテる人はモテるんでしょう!

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―サークルやアルバイトも大学生活の重要な活動ですよね。どんなサークル活動をしていましたか?
S:アイドルコピーダンスサークルに所属していたのですが、学生生活で一番大きな存在でした。渋谷の200人入るホールでライブをしたり、全国大会にでたり…
M:国際系サークルは学生生活で一番力を入れ、時間を割きました。他の大学の人もいる団体で、たくさんの友達ができました。

―アルバイトは何をしてたんですか?やはり教育系?
M:最初は時給にひかれて家庭教師ですね。その後は飲食、塾講師など。広告に関わるバイトもして、今の仕事につながるいい経験をしました。
S:私も最初は家庭教師、その後はコンビニやレストランなど普通のバイトが多かったです。3,4年時のインターンは大学外の人とであう貴重な場でした。

〇東大女子のこれから~キャリア編~

―OGのお二人は現在社会人1年目、2年目ですが大学での学びや活動はファーストキャリアにどう結びついているのでしょうか。
S:私は理系出身ですが、大学時代の勉強に関係なく自分がやりたいことを仕事にしたいと思っていました。自分の仕事で人を笑顔するためにビジネスを学びたいと、商社に就職しました。東大の理系は研究職に就くというイメージがあるかもしれませんが、実際は研究者以外のほうが多いです。民間の就職先も多様で、大企業に限らずスタートアップや起業の道を選ぶ人も多いです。
M:弁護士を考え法学部に進学したわけですが、サークルやバイトを通じ、面白い職業がたくさんあることに気付き、広告代理店へ就職しました。ただ、法学部での勉強が無駄になったということではなく、法律以外にも興味を持てて最終的にそちらを選んだというだけですね。

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―お二人ともキャリアを歩み始めたところですが、結婚や出産などのライフイベントとキャリアについてはどう考えていますか?何かビジョンはあるのでしょうか・
M:難しい質問!(笑)何も決めていない、というのが本当のところです。ただ今は仕事が楽しいので今後も仕事は続けていくと思います。仕事と家庭、どっちも楽しくやっている人は周りにもたくさんいて、どんどん増えている時代なので、両方楽しく生きていきたいです。
S:軸としてあるのは、プライベートも仕事もそれぞれ100%でやりたいということ。働きながら家庭も営むというのは今の時代当たり前で、両立できるんだな、という実感はあります。

―もしよければ、将来の夢ってありますか?
M:社会人1年目ですが、ずっと今の会社にいるとは思っていなく、幅広く将来の選択肢を持っています。最終的には今衰退の一途をたどっている出版業界に携わりたいです。広告やマーケティングを通して、紙のコンテンツを残していきたいなあと何となく思っています。
S:宇宙飛行士になりたいという夢はまだ5%くらいあります。成長を続ける宇宙産業ですが、異業種からの産業は意外と少ない。宇宙を身近に感じてもらえるような事業をしたいです。

〇最後の質問!「東大に入ってよかったですか?」

T:これは絶対に「はい」です。東大に入って、民俗学という熱中できる学問、そして刺激的な友達や凄い先生と出会うことができました。
O:私も良かったと思います。昔は視野が狭く、「これしかダメだ!」と思い込んでいましたが、東大でいろいろな考え方や生き方を知り、地元では「変」と思われることもあった自分を肯定できるようになりました。
M:卒業した今だからこそ思うのは、東大で出会った人たちとの繋がりが東大で得た最大のものだということです。在学中から面白かった彼ら/彼女らですが、社会に出て久しぶりに会うと更に面白いことをしている。
S:私も同じですね。周囲のレベルの高さ、多様性で常に刺激を受けることができました。日常的に自分も頑張ろう、と思えることがとても大きな価値になりました。

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あとがき

中高生時代から今後のキャリアまで、もりだくさんな東大女子の言葉をお届けしました。4人のゲストの皆さん、本当にありがとうございました。

印象的だったのが、みなさんが自分の進路選択やキャリアを語るとき「なんとなく」「漠然と」という言葉を多く使っていたことです。これは揶揄でも皮肉でもなく、むしろ私自身が「なんとなく」してきた選択に自信を持つ事が出来ました。

「しっかり将来を考えて学部を決めなさい」
高校の進路選択で、よく言われるアドバイスではないでしょうか。もちろん、将来の幸せを心から願うゆえの言葉だとは思いますが、先が全く見通せない世の中では「なんとなく」を「なんとなく」のままにしておく、という選択肢もあっていいと思います。東大は、進学選択や多様なキャリア選択によってそれを可能にする場所なのではないでしょうか。

みなさん共通して口にしていたのが、「刺激的な人に出会える」という言葉でした。このような東大の魅力を生むのは、学力的なレベルの高さより何より「多様性」だと思います。残念ながら、男女という物差しから見れば東大の多様性は非常に低いのが現状です。自分が東大に進学して刺激的な環境に実を置くと共に、更に魅力を向上させる―これは「自分には東大は関係ない」と思う人こそできることなのかもしれません。この記事が誰かの何かに刺されば幸いです。

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