一湖

たまに詩を書きます。 都市を離れて、静かに暮らしてます。 ※無断転載お断り※ ※お友…

一湖

たまに詩を書きます。 都市を離れて、静かに暮らしてます。 ※無断転載お断り※ ※お友達づくりは他を当たってください※

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    まどろみや日常の些末な喜びの詩です。花の詩もここ。

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一湖

夏には 朝露と 生まれたての風も一緒に 秋には 雨に弾くしぶきを そのままに 冬は ありったけの星座を 深くまで浸し 湖をあなたにお届けします その日毎の 水の上の景色まで 丁寧にボトリングして お届けします 花瓶の換え水や 洗い物のすすぎに お風呂で温まるのにも使えますが この水は不思議で 飲まなくても あなたの体に染み込んで 少しだけ元気になります 春には 緑のざわめきと たくさんの愛を 込めておきます いつでも会いに来てください ボトルを並べてお待ちしてお

    • 文字が 肉体によって 立ち昇るとき 虚構という名の事実が産まれる その目撃者という幸せな役目 『観劇』 __________ お久しぶりです 元気かい? 私はボロボロに疲れていたので 久しぶりにミュージカルを観に行ったよ めちゃくちゃ元気もらってきた·͜· ︎︎ᕷ

      • 全然更新してないのにフォローやいいねしてくださりありがとうございます。noteでは書いてなかったけど、最近訳詞をしてたので、またこちらも更新できたらいいな📓

        • まどべにて

          まどべにて ほしをみる ねむれないよる まどのきわくで よぞらすくえば ふゆのせいざが さきんのように ひとみにかかる まどべにて みみをひらく おもてどおりの くるまのおとと きのうのおとこの やさしいひとみが びょうしんをすりぬけて いききするのをゆるす きょうのねむけは きんせいのひかりとおなじおんど

        • 固定された記事

        一湖

        • 文字が 肉体によって 立ち昇るとき 虚構という名の事実が産まれる その目撃者という幸せな役目 『観劇』 __________ お久しぶりです 元気かい? 私はボロボロに疲れていたので 久しぶりにミュージカルを観に行ったよ めちゃくちゃ元気もらってきた·͜· ︎︎ᕷ

        • 全然更新してないのにフォローやいいねしてくださりありがとうございます。noteでは書いてなかったけど、最近訳詞をしてたので、またこちらも更新できたらいいな📓

        • まどべにて

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          よわいぼし

          ほのくらく うすいあおのひかりにつつまれて まるでみずのなかで いきをしているよう はいをあおでみたしながら あしもとのごうかに うらめしさとふんぬをなげいれて けがれにすすがれた わたしのいのちを よぞらのはしっこにおかせてくださいと ねがいをかけた まちからはなれて やまやまによりそう なまえもないざひょうに わたしをおむかえください、と おつきさまと あらそいのちとの ちょうどあいだで しづかなぎんがの つぶとなれますように、と いのりをおくった  なつの

          よわいぼし

          更新したよ

          note久しぶりに開いたらインターフェイスが進化しているぅ いつの間にかアクセス数1位になっていたAS LONG AS YOU'RE MINEの意訳詩をちょっと編集しました💚❤️‍🔥✨ Wicked再演楽しみだな( ◜௰◝و(و " https://note.com/ichiko171/n/n6630f5a2c92f

          更新したよ

          銀河鉄道の君へ

          地面に乗ってしまったら 自由と無鉄砲は違うだろう その紙一重で命を落すとは 君らしかったかも知れない でも君がこどもを巻き込んだことは 間違いだったと断っておく ___ 梅雨の湖面より 銀河鉄道の君へ 一緒に旅した季節は夏だったかな 乗り方も知らない電車に揺られて 太陽の芝生まで 君と出かけたあの日は もう何年前になるんだろう いつのことかは憶えてないけど 音楽を滴らせ 交わした 長くはない会話が 提灯の川瀬 遊覧する 足許のぎこちなさが 帰りの窓 恋しさを振り

          銀河鉄道の君へ

          無題

          冬の病床で 化石に寄せる恋心を 詩にさえすれば 私の肺も 大地との最上の同化を遂げられる 時の積層は 針にも文字にも記されず 空に隠れて 発掘されるのを待っている 化石がからからと 陽の光と翳りに揺れている 太陽と土を繋ぐ らせん構造のうねりを 詩にさえすれば 私の心臓も 時との契約を永遠に赦される _____________ やあ、超久しぶり。元気かい? 歴史っておもしろいよね。 ロマンだね。 でも人の手による歴史(人生しかり)は 創作物(ストーリー)だから 時に

          この街の夜

          すずらんの街灯の下で 湧水がとめどなく 夜に生まれる旋律を 涼やかに染色している 街灯から外れた小さな群青の公園が 木材の匂いを運び 虫が鳴らす潤ませた羽に ベランダの煙草の煙は 早々に雲へと消えた 山山に被さる余りある闇夜の下に しづかに佇む名士の石碑の奥 女鳥羽川沿いの墓地と閉店したイオンモールが 並んで眠っている 台風から逃れた鳥たちが彷徨うこの街で 星を覆う綿を枕に 横たわる幸せを 網戸越しにみつめて

          この街の夜

          フェイクスピア観劇後

          喉を通らなかったシンノコトノハは 言葉としては産まれて来ずに 活断層へと降りてゆく 鼓膜を震わせなかったシンノコトノハは こだまとしては認められずに 二酸化炭素と消えてゆく (私の場合) 大地震に揺れたあの日の池袋駅改札内 乗り換えできずに閉じ込められた私のナニカは 層を生してプレートと為った 羊水を吐き出したあの日から吸い続けている空気の中 0.04%避けることのできないナニカは 誰かの肺から運ばれた悲しみの味がした 地面と空に繋がれて 人は夢を見るアホウだ どこから夢

          フェイクスピア観劇後

          スクリーンの帰り道

          世界の果て 異国の鈴の音 温かい泥 銀河を転写した布 ティンパニーの震える膜 世界の果て 行き止まりの高速道路 暗闇の劇場 死に装束の張り 地震速報 世界の果て 空に滲んで消える涙の塩 夢の中の王族が殺されて 列ぶ名前 列ぶ名前 その重量が土に触れて 噴出する光の柱 スクリーンの帰り道は 遠く、世界の果ての裾が見える 遠く、捉えた破片の反射が 世界の真ん中にチクリと刺さったまま 揺蕩う歩みと0.1ミリ伸びた影 ____________________ 久しぶり、元気

          スクリーンの帰り道

          『救急』 君が私を熱く抱き締めると 肺の底に溜まった哀しみが 分け合う酸素と引き換えに吐き出され、 私が君を確と抱き締めると 骨の奥に刻まれた痛みが 駆け出した心拍のあいだに薄らいでゆく ――――― 久しぶり、元気かい? 普段忘れてるけど、生きるってつくづく哀しくて痛いね。

          『救急』 君が私を熱く抱き締めると 肺の底に溜まった哀しみが 分け合う酸素と引き換えに吐き出され、 私が君を確と抱き締めると 骨の奥に刻まれた痛みが 駆け出した心拍のあいだに薄らいでゆく ――――― 久しぶり、元気かい? 普段忘れてるけど、生きるってつくづく哀しくて痛いね。

          『早朝』 命を賭す時の空気は 朝の空気に似ている 清々しく背筋を走るスリルと 覚悟を持った体躯は 朝の空気とよく似ているんだ 近づく太陽の球 蒸発した水平線 街が脱皮を始める音 それらを体中で浴びて 何者でもない私が 今日を生きる私と繋がる時刻のこと

          『早朝』 命を賭す時の空気は 朝の空気に似ている 清々しく背筋を走るスリルと 覚悟を持った体躯は 朝の空気とよく似ているんだ 近づく太陽の球 蒸発した水平線 街が脱皮を始める音 それらを体中で浴びて 何者でもない私が 今日を生きる私と繋がる時刻のこと

          いっぺんの詩

          穏やかさの中には熱があり 静けさの中には音があり 無の中には無さえもない 生気も同じである 穏やかな丸みを帯び 静かな鼓動を抱え 終わりには 万象の原子として、世界に滲むひとつの点となる その点がどんな詩であったか 読むのは世界の方なのだ その詩が 蒸発なり、 他と重なるなりで、 人の目に映らなくなったとしても 読むのは世界の方なのだ 透明な点は 氷筍になり、 城になり、 今も目の前に聳え立っている そしてわたしたちは今日も詩を書く 明日も 明後日

          いっぺんの詩

          『 さよなら』 夜明けを築くトリの声 帰り道、銀幕を燃やす薄明の光 山に瞬く星に吹く、真っ暗な野生の風 姿見せずに それらに紛れる うたでいられたら、しあわせなのです

          『 さよなら』 夜明けを築くトリの声 帰り道、銀幕を燃やす薄明の光 山に瞬く星に吹く、真っ暗な野生の風 姿見せずに それらに紛れる うたでいられたら、しあわせなのです

          2021-02-23

          来る日も、また来る日も、明くる日も、 時の属隷は鎖の儘に 産声から、この溜息、 免罪の期限に至るまで 過ぎた日日の光の中に 負けだけが待つ双六の上 戯れ転げる二人が見える 消えろ、消えろ! 薄明の空よ 人の命は 寂しい夢だ 卑しく板に縋ろうと 勇んで息を巻いて来ようと ライトから外れれば おとなしく影に消える役者の如く 感情任せに喧しく 脳なしが語る 型なしの「物語」の如く 何の跡形もなく 闇に過ぎて逝く Tomorrow, and tomorrow, and t

          2021-02-23