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~第48回~「明治天皇御親祭五十年祝祭と渋沢栄一の話」

本年のNHKの大河ドラマ「青天を衝け」の主人公・渋沢栄一(1840年~1931年)は、埼玉県深谷市出身の実業家です。
「日本資本主義の父」とも称えられる方ですが、実は氷川神社とも縁がございます。

1868年(明治元年)に明治天皇が当社を勅祭社と御定めになり、大宮に行幸され御自ら祭儀を執り行わせられてから50年後の1917年(大正6年)に行われた「明治天皇御親祭五十年祝祭」に、渋沢栄一も顧問役員として名を連ねております。
この五十年祭の様子を記した『官幣大社氷川神社御親祭五十年祝祭記念帳』には、祭礼の様子が報告されており、例えば「大和舞人々参進」など、他の地域からもお祝いに駆けつけた様子がうかがえます。
さらに同時に開かれた「北足立郡物産陳列会」の写真資料も掲載されており、当時の大宮一体の活気が伝わってきます。

また、三の鳥居から楼門まで続く敷石にも渋沢栄一が関わっております。
この敷石は東京都電の軌道に使用されていた石で、大隈重信や渋沢栄一らを筆頭に奉納されたものです。

敷石を歩かれる際に、ふと、近代史に想いを馳せたくなりますね。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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