花物語~宿り木

花の行商をしていたおかあさんから
お花の話を聞いて育った少女は
大きくなって念願のお花屋さんを開きました
少女のもう一つの夢は子どもにお花のお話をすることでした
おかあさんがしてくれたように・・・

画像提供:「花ねこ日記」

宿り木さん

2008/12/24(水) 午後 10:13

鳥さんは言いました
いつも私たちは宿り木さんのお世話になっています
私たちも死ぬまでいつも一緒ですが
宿り木さんたちは私たち以上に深い結びつき
見ていてもうらやましくなるほどです

白い雲さんは言いました
鳥の巣だとばかり思っていましたよ
私らから見れば好きな人にからみついているって感じだな
宿り木さんはいいかもしれないけど
どこへも行けない宿主の大木さんはちょっと気の毒かな

ほかの木さんは言いました
いやいや私はごめんだね
もっとも私には宿り木さんを養う力がありませんから
私のところには寄り付きもしませんけどね
宿り木さんは幸せかもしれないけど宿主さんはどうかな

なまけもののはぐれ働きアリさんは言いました
自然の神様がつくったどんな生きものもどんな植物も
みなそれなりに意味があるのだと思います
宿り木さんもきっとそうです
ときどき神様はイタズラしますけどね

宿主の木さんは言いました
私が宿り木さんの役に立っているのであればとてもうれしいのです
家族がたくさん増えたと思えばこれ以上幸せなことはありません
家族のためならどんな試練にも耐えられます
家族ですからいつもいつまでも一緒です

 まぐまぐ!「花を歌うかな」'08/12/24 No.1282

「花を歌うかな」で発表していたものです
そのメルマガはすでに廃刊しましたが
ブログに保存していたものを再掲しています

藤川一郎
京都市北区紫竹北大門町37 葵荘17号
075-493-4676

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