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多様性公園 Suprekilen(スーパーキーレン)2016

[タコの山 : スーパーキーレン / Superkilen Copenhagen, Denmar | WikiImage]

 コペンハーゲン、北欧の街でムスリム系のこどもたちが日本のタコすべり台で遊ぶ姿は、異質な感情が混ざる空間で多様な文化の交ざる様を具体的に「公園」と「遊び」でデザインされています。
 さまざまなバックグラウンドを持つ人々にやすらぎを生むために、出身地の記憶をテーマに、思い出を具体的なオブジェクトに置き換え、さまざまな文化に敬意をもってユーモアある表現にしています。
 日本でもどこの公園にでもあるすべり台ではないのですが、改めて考えるとタコをモチーフに遊具をつくるという着想は、海外の人からするととてもとてもユニークに見えるかもしれません。まさに世界にはたくさんの遊び道具があるようです。確かにどこかで似たようなものを見かけたような気もしてきますが、日本のタコの山については別の機会に案内します。
 現地取材ができていないので、まずは Superkilen Project (BIG)モザイク画像(BIG_HPリンク)から スクロールまたは右下アイコン<1/56>でページをめくって56枚の写真をじっくり見てください。(スマホではデータが重いので、グーグルマップの写真をご覧ください。あるいは、PCでホットな写真を楽しんでください。

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  Superkilenは、BIG、Topotek1、SUPERFLEXの協働設計でクリエイティブなコラボレーションの結果であり、初期のコンセプトから建設段階まで、建築、ランドスケープアーキテクチャ、アートのめずらしい空間的表現をしています。

 Superkilenは、コペンハーゲンの公共スペースで、3つの主要なエリアに分かれています。「赤の広場」、「黒の広場」、「緑の公園」です。「赤の広場」はカフェや音楽、スポーツが楽しめる現代的な都市生活を象徴しており、「黒の広場」は噴水やベンチがあるクラシックな広場、「緑の公園」はピクニックやスポーツ、こどもの遊びなどができる公園です。
 この公園の周辺に住む人々は、50以上の異なる国籍を持っています。SUPERFLEXは、通常、公園や公共スペースに指定されている都市のオブジェクトを含める代わりに、ベンチ、ゴミ箱、木、遊び場、マンホールの蓋、他国の看板などのオブジェクトを地域の人々に推薦してもらいました。これらのオブジェクトは、その地域の人々の出身国、あるいは旅先で出会った国から選ばれました。

 「赤い広場」は、両端に道路があり、両側に建物やフェンスがあることで定義されています。エッジが出たり入ったりしています。そして、周囲の与えられたラインやエッジを大きな赤いパターンでつなぐことで、このエリアを結びつけています。広場の四方の間には大きな赤いレンガカーペッドが伸びています。
 フィットネスエリア、タイ式ボクシング、プレイグラウンド(チェルノブイリの滑り台、イラクのブランコ、インドのクライミングプレイグラウンド)、ジャマイカのサウンドシステム、サルバドール・アジェンデのステンシル、たくさんのベンチ(ブラジルのもの、イギリスのクラシックな鋳鉄製ごみ箱、イラン、スイスのもの)、自転車スタンド。
 「黒の広場」は、まずカタール・ドーハの大きな歯型のネオンサインが目印です。中国の椰子の木の下にはブラジルのバーチェア、ブルガリアのピクニックテーブルとアルゼンチンのBBQの長い列の横には日本のタコの遊び場、桜の木の周りにはベルギーのベンチ、アメリカのシャワーランプからは白さを強調するUV(ブラックライト)の光、自転車用ポンプの付いたノルウェーの自転車ラック、リベリアの杉の木。
 「赤い広場」のパターンとは異なり、Mimers Pladsの白いラインはすべて北から南へ直線的に移動し、さまざまな家具に触れないように曲線を描いています。このパターンは、家具の下に隠れているのではなく、家具を際立たせています。
 近所の人たちから「もっと緑を増やしてほしい」という要望があったのか、最終的には「緑の公園」を完全に緑化ゾーンにしています。カーブの多い景観を維持し、誇張するだけでなく、自転車や歩行者の道もすべて緑に塗っています。
 一番北側からは、アメリカの大きな回転式ネオンサイン、イタリアの大きなシャンデリア、コスタ・デル・ソルの黒いオズボーン・ブルが公園を歓迎しています。
 アルメニアのピクニックテーブルに南アフリカのBBQ、火山の形をしたバスケットやサッカーのスポーツアリーナ、テキサスのラインダンスパビリオン、カブールのハイブランコがあるLAのマッスルビーチ、スペインのピンポン台、子供たちが遊べるパビリオンなどがあります。

わが町の『タコの山(すべり台)』たこちゅう公園(宝塚市)

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