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ブロックチェーン企業の1月の資金調達はウォレットの「BRD」など:クリプトワークスvo.25

2019年1月1日から1月31日までの期間に資金調達を行った企業・プロジェクトで今回取り上げているのは、合計で13社です。

注目しておきたいのはNasdaq VenturesやCiti Venturesが投資をしたスマートコントラクト・プラットフォームの「Symbiont」、Andreessen HorowitzやNavalなどが投資をしたカストディサービスの「Anchorage」、SBIが投資したウォレットの「BRD」、セキュリティトークン取引の「CDRX」です。

【2019/1/1-1/31】

<$10M以上調達:6社>

Dorae $50,000,000 ブロックチェーン
投資家:Aethel Partners
URL:http://www.dorae.com

Doraeは2014年にサンフランシスコを拠点に設立された企業です。
$50M(約50億円)を調達しているとされてますが、ウェブサイトを見ると怪しげです。

Symbiont $20,000,000 スマートコントラクト・プラットフォーム
投資家:Nasdaq Ventures,Citi Ventures,Galaxy Digital LP,Raptor Group
URL:http://symbiont.io/

Symbiontはニューヨークを拠点としているブロックチェーン技術を使ってスマートコントラクト・プラットフォームを開発する企業です。
今回が3度目の資金調達で、Series Bラウンドで20Mドルを調達。累計の調達額は$35.4Mドルとなりました。
Nasdaqベンチャーズがリードとなり投資をしているので、注目しておきたいです。

Anchorage $17,000,000 カストディ
投資家:Andreessen Horowitz,SV Angel,Polychain,SciFi VC,#Angels,Naval Ravikant
URL:https://www.anchorage.com

Anchorageはサンフランシスコを拠点に設立された企業で、機関投資家の保護を支援するために最新のセキュリティエンジニアリングを使用する、クリプトに最適化された資産管理者(カストディアン)です。
Andreessen HorowitzがリードとなりシリーズAラウンドで17Mドルを調達しました。

BRD $15,000,000 ウォレット
投資家:SBI Crypto Investment
URL:https://brd.com/

BRDはウォレットアプリを提供している企業で、2015年に設立されスイスを拠点としています。今回は日本のSBIからシリーズBラウンドで15Mドル(約15億円)を調達しました。累計の調達額は54Mドル(54億円)となりました。
BRDは日本に馴染みのある投資家が多く、木村新司氏が率いるDasCapital、OKウェブ、イーストベンチャーズなどがこれまでに投資をしています。
また、BRDは過去にICOをしておりBRDのトークンは多くの取引所に上場しているため、トークンを購入することも可能です。

Tangem $15,000,000 デジタルのスマート紙幣
投資家:SBI Crypto Investment
URL:https://tangem.com

Tangemはデジタル資産の最初のスマート紙幣を開発しています。
2017年に設立され、スイスを拠点としている企業です。
今回が最初の資金調達のようで、SBIから15Mドルを調達しました。

CDRX $15,000,000 セキュリティトークン取引
投資家:-
URL:https://www.cdrx.io/

CDRXはセキュリティトークン取引を行う企業で、2018年にシンガポールを拠点に設立されています。
今回の資金調達はシリーズAラウンドで15Mドルを調達し、累計の資金調達額は34Mドルとなりました。なお、今回を含むこれまでの調達はいずれも投資家は不明です。
公開されているホワイトペーパーを見ると、ICOを計画していると記載されています。
CEOや経営陣にはゴールドマン・サックスやJPモルガンの出身者がおり、チェックしておいても良いかもしれません。

<$1M以上調達:7社>

Lucid Sight $5,500,000 エンタメ
投資家:BreakawayGrowth Fund
URL:https://www.lucidsight.com/

Lucid Sightはブロックチェーンや新たな技術のための革新的なアプリやゲームを開発する企業で、2015年に設立されアメリカのLAを拠点としています。
Lucid Sightは今回がシリーズBラウンドで5.5億円の資金調達をしており、これまでの累計が10.5Mドルとなります。今回はBreakawayGrowth Fundからの調達をしています。

Parity Technologies $5,000,000 
投資家:Ethereum Foundation
URL:http://paritytech.io/

Parity Technologiesは企業や組織がブロックチェーン技術を利用して新しい機会を受けることを可能にすることを目的としています。
今回が2度目の資金調達であり、5Mドルを調達しています。Ethereum Foundationが投資(寄付)を行っている数少ない企業です。

社員数はすでに100人を超えているようで、今後どのような存在になるのかは注目しておきたいです。

RealBlocks $3,100,000 不動産
投資家:Science Inc.,Ulu Ventures,Zelkova Ventures,Cross Culture Ventures,Morgan Creek Capital Management
URL:http://realblocks.com

RealBlocksは2017年に設立されニューヨークを拠点としている企業です。
イーサリアムのブロックチェーンを活用し不動産投資マーケットを活用するプラットフォームです。トークン化された証券を発行し、グローバルでの資金調達を行い流動性を出すことができます。

Tuoluocaijing.cn $3,087,000 メディア
投資家:不明
URL:http://tuoluocaijing.cn/

Tuoluocaijing.cnは中国の深センを拠点としている企業で2018年に設立され、今回がシードラウンドで初めての資金調達です。ブロックチェーンを活用したメディアのようです。


MEXDM $3,000,000 デジタル資産の取引プラットフォーム
投資家:Fenbushi Capital,BKFUND
URL:-

MEXDMは中国の北京を拠点としている企業です。プロダクトの方向性だけは決まっているようですが、サイトは公開されていません。

AnChain.ai $2,000,000 セキュリティ
投資家:Amino Capital,CRCM Ventures,Susquehanna International Group (SIG)
URL:http://www.AnChain.ai

AnChain.aiは2018年に設立され、カリフォルニアを拠点としている企業です。
AIを活用してブロックチェーンエコシステムのセキュリティサービスを提供している企業です。

TEEX $2,000,000 分散型コンピューティング
投資家:Sequoia Capital China,GBIC,NEO Global Capital (NGC),IMO Ventures
URL:https://teex.io/

TEEXは2018年に設立されており、分散型コンピューティングの開発を行っている企業です。投資家を見るにセコイア・キャピタルやNEOキャピタルなどが入っていることから、中国を拠点としている企業のようです。

以上です。

2018年1月から12月分の全データは下記の記事よりご確認いただけます。



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