分析レポート ポケカ攻究会(9月7日)

オルタージェネシス発売直後に開催したポケカ攻究会では、プレイヤーから提出されたデッキリストと対戦成績を元にした分析を行いました。
レポートは参加者へ限定公開していましたが、チャンピオンズリーグ東京大会が終わったため全体公開へ切り替えます。

分析レポートはExcel上に表形式で作成しています。
また特徴的な部分は抄訳にまとめています。

Noteには抄訳のみ記載し、分析レポート全体はExcelをダウンロードしてご覧ください。

・分析レポート Excel(90KB)

ポケカ攻究会の告知や、開催報告は以下のリンクをご覧ください。
9月7日(土) ポケカ攻究会 告知【東京】
9月7日(土) ポケカ攻究会 開催報告

以下、分析レポートの抄訳を資料より転記します。(内容同じです)
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1.概要

ポケカ攻究会にご参加いただきありがとうございました。

皆様に提出頂いたデッキリストを分析し、レポートを作成しました。
イベント参加の成果の一つとして、今後のポケカ活動にお役立てください。

本レポートは、マッチングツールの勝敗データと連携した勝率の統計処理や、 デッキリストを元にカード1種類までに着目した分析が特徴になっています。
デッキタイプの集計に留まらず、細かい分析が可能になったのはポケカ攻究会へ参加された皆様のおかげです。
改めてお礼申し上げます。

分析レポートは基本的に表の形式で作成しています。
しかしそのままでは件数が多く見辛いため、一部を抜粋、およびグラフ化した抄訳を用意しました。
算出方法や見方も簡単に記載しているので、まずはこちらをご覧ください。
興味がある項目については、各シートの元データを覗いてみてください。

全体の注意点、用語など
(1) デッキタイプ
アルゴリズムにより自動判定したデッキタイプを表示しています。
イベント当日に、エキスパンション勝利賞の判断に使ったものと同じです。
詳細は、以下の個別記事をご覧ください。

リストからデッキタイプを自動判定してみる。バージョン2(https://note.mu/ictxptcg/n/na7e09361866f)

この方法ではデッキタイプが40種類以上となってしまい、統計的な分析には実質的に使えませんでした。
その為、当レポートでは個別のカード毎の分析を主に取り扱います。

(2) 統計の信頼性について
61名のプレイヤーが参加し、合計177試合が行われました。
ですが統計的に十分な数とは言えず、全国的な環境とは誤差が出ているはずです。
そのため本レポートは、「そういう傾向がある、かも?」程度の認識で活用してもらうのが良いかと思います。

(3) 同じテキストのポケモンについて
カード名やテキストなどの内容が同じで、SRや採録など複数の種類があるポケモンは、1種類に集約して表示しています。

2.上位デッキタイプ

上位入賞として表彰した6名のデッキは以下の通りです。
7位が勝ち点12(4勝)なので、勝ち数と入賞の境目が一致しました。

画像1

全てがGXポケモンメインのデッキとなっています。

3.メインポケモン分布

デッキタイプの筆頭ポケモンを集計し、円グラフで示しました。

画像2

最も使用率が高いポケモンはミュウツー&ミュウGXで、全体の20%以上が同ポケモンをメインに据えたデッキでした。
次点はオルタージェネシスよりアルセウス&ディアルガ&パルキアGXでしたが、発売から間がないためか 上位には食い込めなかったようです。

使用者3名のカラマネロについて、少し補足します。
ここでは筆頭のポケモンを集計しているため、ガブリアス&ギラティナGXメインのデッキなど、 カラマネロの採用枚数が少ないデッキでは筆頭にならず集計に現れていません。 


その他の内訳はシート「メインポケモン分布」に記載しています。
またデッキタイプによる集計も、シート「デッキタイプ集計」で公開しています。

・シート「メインポケモン分布」
・シート「デッキタイプ集計」

4.ポケモン別勝率

各ポケモンの勝率への貢献度を、そのポケモンを使ったプレイヤーの勝ち数から求めました。
計算の方法は以下の通りです。

(1) 該当のポケモンを使ったプレイヤーの、勝ち数と総ゲーム数を求める
(2) プレイヤー全員の勝ち数、総ゲーム数を合計し、ポケモン毎のゲーム勝率を求める

参考情報として、使用者数と平均採用枚数も表示しています。

全データはシート「ポケモン別勝率」を見てもらうとして、抄訳では上位のみご紹介します。
・シート「ポケモン別勝率」

画像4

1進化ポケモンと、進化前のたねポケモンが上位に並んでいます。
上位入賞にゾロアークGX2名とシルヴァディGXがいたことからも、1進化GXが強い環境といえるかもしれません。

表の見方の注意点として、以下が挙げられます。
(1) 使用者数が少ないほど、数字の信ぴょう性が低い
(2) 使用者数が多いほど、突出した結果が出にくい
(3) 1枚でも採用していればカウントされる
(4) 同名のカードでも、内容が異なる場合は別に表示している

1,2番は大数の法則によるものです。
使用者1~2名で勝率が高いカードがあっても、偶然その2名が勝っただけで、回数を重ねるごとに勝率が下がっていく場合があります。
対して使用者数が多くて勝率が高いカードは有力だと考えられます。

上記の抜粋では、使用者1名のカードは省いて表示しています。

5.トレ・エネ別勝率

「ポケモン別勝率」のトレーナーズ、エネルギー版です。
計算方法、注意点も同じです。

画像4

「ポケモン別勝率」と同様に、シルヴァディGX、ゾロアークGXのデッキに入っていそうなカードが並んでいます。
この結果が必然か、または偶然なのか見極めることが、環境理解の鍵になるかもしれません。

行数が多いため抄訳では一部しか紹介できませんが、シート「カード別勝率」では全カード掲載しています。
使用者が5名以上で勝率60%を超えるカードもあり、それらは有力だといえるでしょう。
・シート「カード別勝率」

6.勝ち数別ポケモン採用率

プレイヤーを勝ち数別のグループに分け、各グループのポケモン採用率を算出しました。
あるポケモンが、勝ち数いくつ分のポテンシャルを持つのか、傾向を探る目的で作成しています。

ポケモン別勝率と似ていますが、成績別のため採用と成績の因果関係を比較しやすい利点があります。
なお、勝率と同じくそのカードを1枚以上採用しているプレイヤーがカウントされています。

抄訳では、5勝以上のグループで採用率が高かったポケモンを、棒グラフにしてご紹介します。

画像5

勝率と異なり、汎用的な特性を持ったポケモンの登場率が高くなりました。
5勝以上に注目したグラフのため右肩上がりは当然ですが、勾配が急なほど採用と勝ち数の相関が高いといえるでしょう。

もう一つ、興味深い部分があったため表でご紹介します。

画像6

使用者数が多いジラーチ、カラマネロですが、勝ち数に着目すると2勝以下のグループに集中しています。
これらのポケモンか、またはこれらを採用するデッキタイプが、環境的に勝ち辛くなっているのかもしれません。

全てのポケモンの採用率は、シート「勝ち数別ポケモン採用率」に掲載しています。
・シート「勝ち数別ポケモン採用率」

7.勝ち数別トレ・エネ採用率

「勝ち数別ポケモン採用率」のトレーナーズ、エネルギー版です。
見方も同じで、抄訳の紹介も5勝以上のグループで採用率が高かったカードを棒グラフにしています。

画像7

プレシャスボール、ダブル無色エネルギー、グレートキャッチャーの傾斜が強く、勝ちに貢献することが示唆されます。
このグラフで面白いのはハイパーボールでしょう。5勝以上グループでの採用率は67%ですが、 その他のグループに比べて採用率が低く、降下線を描いています。
プレシャスボールの採用率が高いことの裏返しでしょうか。

全てのカードの採用率は、シート「勝ち数別ポケモン採用率」に掲載しています。
・シート「勝ち数別ポケモン採用率」

2019/09/13 みれ

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