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彼の周りには、自然と人が集まる。インドア派だった山下大智が「IDENTITY名古屋」イチのムードメーカーになるまで。

人当たりのいい好青年。

彼の第一印象は、そこまで特別なものではなかった。

IDENTITY名古屋」の会議で彼と初めて会ったとき、その笑い方や人とのコミュニケーションの図り方をみて、人間関係で困ったことがない人だと直感した。

相手の目をみて、話を聞くところ。持ち前のユニークセンスで、周りの笑いを誘うところ。それでいて、大事な場面では真面目になるところ。

彼、山下大智(ヤマシタ ダイチ)の人当たりの良さは、生まれつきのものだと思っていた。このインタビューをする日までは。

「IDENTITY名古屋」に入る前のこと、インターンを始めてからのことや、これからのこと…。彼について知りたいことをまとめた質問リストを片手に、私はそっとレコーダーの録音ボタンを押した。

PROFILE—山下大智(ヤマシタ ダイチ)1995年生まれ。南山大学で心理学を専攻。3年次までフリーペーパー制作団体に所属。同団体の引退を機に、長期インターンをするために休学。地方就活生向けにシェアハウスを運営する企業を手伝い、延べ150人以上と寝食を共にする。その後、飲食系WEBメディアで企画・執筆を担当し、アイデアを形にする面白さを実感。復学後「IDENTITY名古屋」でインターンを始め、現在に至る。

どんな幼少期を過ごしたのか

クリエイティブ気質のインドアキッズ。中学時代は、人間関係に悩むことも

——最初に、幼少期の話について聞かせてください。小さいころ、どんな子どもでしたか?

山下大智(以下、山下):全く運動をしないインドアな子どもでしたね。というのも、造形教室に通っていたので、外に出て走り回ることよりも、室内で図画工作をするほうが好きだったんです。実家が写真館なので、フィルムの丸い空き箱のフタを使って、こまを作ったりしてましたね。

——スポーツには、全く興味がなかったんですか?

山下:肥満児認定を受けるくらいには、本当に運動はしてなかったです。(笑)でも、小学校5年生のときに、一緒に登下校してた友達がみんなサッカー部に入っちゃって。一人ぼっちになるのが嫌だからっていう理由で、サッカーを始めました。

——中学校でも、サッカーを?

山下:いや、中学校はサッカー部がなかったので、消去法でバスケ部に入りました。ただ、そこから人間関係でだいぶ苦労したんですよね。部活のメンバーとどうしても馬が合わなかった。

相手のキャラに寄せることも多くて、本来の自分とは違うなって感じてましたね。多分、他の部員も自分に対して同じように感じてたんじゃないかな。すごい、よそよそしかったです。

——意外。山下君は、人当たりも良さそうだし、交友関係も広いから、人間関係で悩んだことないんだろうなって勝手に思い込んでました。

山下:全然そんなことないです。(笑)でも、中学時代をきっかけに、人間関係に敏感になったおかげで、今のように人と上手くコミュニケーションを図れている自分がいるんだと思います。

怒涛の4年間。大学時代は挑戦の連続

ラクロス部での活躍、フリーペーパーの営業から東京で10社以上のインターンを経験。チームで何かを作り上げることに魅力を感じる

——なるほど。対人関係で悩んだ経験があるからこそ、人の気持ちを考える力が強いのかもしれませんね。高校、大学では何に力を入れて取り組んでいましたか?

山下:高校では、部活で始めたハンドボールに熱中してましたね。県大会でベスト16に入れるくらいには、練習に明け暮れてました。大学に入ってからは、色んなことがありすぎて一つに絞れないです。(笑)

——色んなこと、というと?

山下:僕、1年の頃に南山大学のラクロス部に入ったんですが、そのきっかけが彼女との喧嘩で。当時、別の大学に通う彼女が、自分に黙ってラクロス部のマネージャーを始めたのに腹が立って、僕も勢いで入部を決めちゃいました。

これは、後から知ったことなのですが、彼女はどうやらラクロス部に好きな先輩がいたらしいです。

——それは・・・気の毒ですね。

山下:結局、それが原因で彼女とは1ヶ月後に別れることになったんですが、「絶対に見返してやる!」と意地になってラクロスの練習に明け暮れていたら、他大学も集まる1年生大会でMVP獲っちゃいました。(笑)

——え、すごい!本当に見返すことができたんですね。

山下:そうなんですよ。そしたら、元カノが僕のほうに戻ってきたんです。結局、復縁しちゃいました。(笑)もったいない話かもしれませんが、彼女が戻ってきた瞬間にラクロスへの情熱が失せちゃって。部活は1年で辞めました。

——大学1年から、ドラマのような濃い時間を過ごしてたんですね・・・。

山下:2年からは、フリーペーパーを作る学生団体「(※1)」に所属しました。物を作ることも、チームプレーで何かを成し遂げるのも好きだったので。担当は営業で、協賛企業を募ったりしてましたね。

——1年の頃とは、全く違う分野に挑戦したと。フリーペーパーは、いつまで続けてたんですか?

山下:3年の終わりで引退しました。で、同じタイミングくらいで彼女に振られて…。ちょうどその頃、東京の会社からインターンに誘われていたので、思い切って大学を休学する決意をして、4年生になるタイミングで名古屋を離れました。長期インターンを2社、夏休みは短期で8社くらいインターンしてました。

——その期間、住む場所は?

山下:インターン先の会社が運営してるいくつかのシェアハウスを、転々とする感じで1年間住んでました。1つのシェアハウスに多いと18人くらい居たので、1年間を通して200人以上知り合ってたんじゃないかな。

——東京にいたときも、たくさんの人と関わる機会があったんですね。

山下:そうです。本当に色んな人がいたので、刺激されましたね。だから、インターンを終えて名古屋に帰ってからも、何か新しいことを始めたいという意欲に繋がったのかなと。

東京に行く前から「IDENTITY名古屋」のことは知っていました。東京で飲食系メディアのライターをしていたことや、販促費のコンサルを手伝っていた経験もあるので、自分のスキルを活かせる気がして応募を決意したんです。

「IDENTITY名古屋」インターン生としての新しいスタート

自分のスキルを活かせる場所。最高の仲間と新しいものを0から作り上げる楽しさを改めて感じた

——実際にインターンを始める前後で、何かギャップは感じましたか?

山下:インターンを始める前は、がっつりライター業をするのかなと思ってたけど、実際は記事を書くこと以外にも色んなことにチャレンジさせてもらえたことが意外でした。

——例えば、どんなことでしょう?

山下:一番大きなチャレンジは、名古屋のインフルエンサーを囲ったPRサービス「Tity(※2)」を0から立ち上げたことですね。「IDENTITY名古屋」の面接のときに、代表である碇さんから「インフルエンサーを起用するPR事業作ってみない?」と提案されて、面白そうだったので迷わず首を縦に振りました。

——フットワークが軽い!「Tity」が無事に立ち上がったときは、どんな思いでしたか?

山下:素直に嬉しかったです。「Tity」は、僕を含めたインターン生3人が主に立ち上げましたが、自分一人じゃ絶対にここまでたどり着けませんでしたし。自分が上手く仕事をこなせないときも、周りの2人が頑張って事業を進めている姿をみて感化されました。

——「Tity」が立ち上がるまでの経緯を見ていましたが、本当に大変そうでした。そのぶんだけ、喜びも大きいですよね。

山下:ぶっちゃけ、すごく大変でしたね。(笑)学校やバイトもあるので、基本的にはパンク状態なんです。だけど、それ以上に楽しい。僕が「IDENTITY名古屋」でインターンを続けられているのは、本当にそのシンプルな理由だけです。

周りの学生は、好きなことにお金を使いたいからバイトをする人が多いですけど、僕の場合は逆で。好きなことがインターンなんです。楽しいことをやってたら、お金がもらえるという感覚です。

——「大変だけど、それ以上に楽しい」というのは、とても共感します。「IDENTITY名古屋」のインターンを通して得るものは、大きいですよね。

山下:大きいと思います。文章力はもちろんですけど、僕はイラストレーターやカメラマンとしてのスキルも身につきました。ここでは知識をもとに実践する機会が多いので、本当に自分ができることを確かめられるんです。インプットしたことを、ちゃんとアウトプットできる場がある。そこから得るものは、たくさんあります。

——学びも多いインターンの仕事をこなすなかで、一番気をつけていることってなんですか?

山下:自分がやらなければならないタスクの優先順位を考えることですね。そうじゃないと、上手く回らない仕事もでてくるので。今、自分が一番に何をすべきなのかを考える癖をつけています。

——他のインターン生に負けないと思う自分の強みを教えてください。

山下:「タスクの順位付け」の話にも通じる部分ですが、その時々において大事なタスクやポイントを見極める力は人並み以上にあると思います。物事の方向性を決めたり、判断力においては長けているのかなと。

一方で、僕は毎日何かをコツコツやるのは無理なんです。マメさがない。そこの部分は、他のインターン生にすごくサポートしてもらってると感じますね。

——「IDENTITY名古屋」でのインターンも残すところわずかとなりましたが、卒業後の目標は?

山下:チームワークを大切に、スマートに仕事をこなせる人になりたいです。最近は、自分が考えたコンテンツが有名になってほしいとも夢見ています。自分の代名詞になるようなコンテンツを考えたいですね。

——では最後に、未来のインターン生に一言ください!

山下:「IDENTITY名古屋」は、個人のスキルを活かせる場所だと思います。もし、今何か自分が培ってる力があるならば、それを発揮しに来てほしい。もちろん、未経験のことでも自分がやりたいと言えば、気軽に挑戦させてもらえるので、フットワークの軽い人にはとても向いてると思います。

あと、ここでは最高の仲間ができる。自分には出来ないことを出来る人がたくさんいるから、刺激がもらえるし、お互いに助け合うこともできる。仲間と力を合わせて何かを作ることの素晴らしさを感じたい人には、ぜひ「IDENTITY名古屋」に入ってきてほしいです。

とにかく、本当におすすめ!それに尽きます。(笑)

インタビューが終わったあとも、彼はいつもの笑顔で自身にまつわる話をたくさん聞かせてくれた。

“生まれつき、人当たりの良い人なんていないのかもしれない”

そんなことをぼんやりと思った。

相手の目をみて、話を聞くところ。
持ち前のユニークセンスで、周りの笑いを誘うところ。それでいて、大事な場面では真面目になるところ。

人間関係に悩み、それでも人と関わること、誰かと力を合わせて何かを築き上げることを諦めなかった過去の努力が、今の彼を作っている。

「IDENTITY名古屋」イチのムードメーカーは、ここを卒業したあとも“人当たりのいい好青年”として活躍し続けるだろう。

彼の周りには、自然と人が集まって来る。
明日も、来年も、これからもずっと。

※1:名古屋大学と南山大学が共同で運営する学生団体。「枠から一歩とび出そう」をコンセプトに、気軽に読めてためになるフリーペーパーを発行している。なお、発行費の調達から取材、企画の執筆、デザイン、配布まですべて学生の手で行っている。
※2:名古屋地域特化型のインフルエンサーを活用したPRサービス「Tity」(2017年10月リリース)は、「IDENTITY名古屋」のインターン生によって立ち上げられた事業。コミュ二ティには2017年11月時点で60名以上が在籍し、ファッションリーダーからフリーモデルまで、多種多様なメンバーが、情報を発信したい企業のPRをサポートしている。

文:なかがわ あすか

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