障害者の「困った」をみんなの「よかった!」へ変える(キャビネット)アイディペンデント通信Vol.54

厚生労働省は2019年4月9日、民間企業における昨年の障害者雇用状況集計結果を取りまとめて公表しました。

それによれば、雇用されている障害者の人数、雇用率ともに過去最高を更新しました(53万4,769.5人、2.05%※)。法定雇用率(従業員中の障害者の割合)達成企業の割合は45.9%でした。

不祥事が発覚した国の機関の実雇用率、達成割合がいずれも民間を下回り、特に司法機関(裁判所)では実雇用率0.98%、達成割合0%だったことと比較すると民間企業の努力は目をみはるものがあります。

ただ、達成割合は45.9%と前年を4.1%下回ってしまいました。これは法定雇用率が2.0%から2.2%へ引き上げられたことが原因です。

法定雇用率の引き上げに加え、法定雇用率未達成の場合、国と違い民間企業は原則として不足人数1人につき月額5万円の納付金を納める必要がありますので負担感はさらに重くなっています。

しかし、障害者雇用への取り組みは障害の有無を問わずすべての人が働きやすい環境整備のきっかけにもなります。

たとえば、車椅子利用の方を採用したある企業では、キャビネットにある書類について頻繁に取り出すファイルについては車椅子からでも手が届く下の段に集中させるなど、書類を重要度に応じた配置に変えました。
もともとあまり整理整頓に意を払わないオフィスだったのか、これは事務作業の効率が改善したと他の従業員の方からも大好評だったそうです。

これは一例ですが、障害者雇用は働き方を見直してすべての人が働きやすい環境を整える契機にもなります。

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※「.5」という端数が発生しているのは、重度以外の身体障害者及び知的障害者並びに精神障害者である短時間労働者については法律上、1人を0.5人に相当するものとして算定されていることによります。


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