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鎖骨折った話~その①

 自分への戒めと、バイク事故は怖いよっていうのを伝えられればなと。

 11月中旬、そろそろ凍えるような寒さになってきたしバイク乗り納めかなと思い、近くの山でコーヒー挽いてコンビニのパンでも食べようか等と考えながら支度をしてバイクで出発。
 コンビニでお気に入りのチキンカツサンドと菓子パンを買っていざ山道へ、秋の山は彩りがいいなぁと感動しつつ、路肩に積もった落ち葉に一抹の不安を抱いていた。
 さらに細い山道に入り、下り坂を下って右へのコーナーを曲がる。コーナーの先は登り坂で、登板車線にはこんもり落ち葉が積もっていた。
ヤバい!と思い、とっさにハンドルを右に切り反対車線へ移るまでは良かった。
良かったが下りで少し速度をあげすぎていた。
登り坂の先も急なカーブで、そこから車が来ていた。向こうも反対車線からバイクがくるとは思っていなかっただろう。お互いもう止まれない速度で接近しつつある。
(このままぶつかるか?それともわずかな望みに賭けて左車線に戻り落ち葉を突っ切るか!?)などと思考を巡らした結果、、、
 私はハンドルを左に切り、落ち葉を突っ切る判断をした。
ハンドルを左に切り、落ち葉に侵入、その後進路を前にするため右にハンドルを曲げた瞬間、フワッっと浮いた気がした。
気がしただけで、実際は思いっきり右川に転倒した。
ガリガリ音をたてて滑るバイク、ヘルメット越しでも頭を強く打ちつけたとわかる衝撃と痛み、そして上半身には何かに強く打ち付けたときのような苦しみと鈍い痛みが襲ってきた。
しかし意識があって助かった。すぐに起き上がり路肩の方へ避難したが、ずっと鈍い痛みが収まらない。じっとしていることが耐えられない。
少したち鈍痛が和らいできたところで、下から来た品のいい老夫婦が車から顔を出し心配そうに声をかけてくれ、しかもバイクを起こすのを手伝っていただいた。実際私は痛みでたいした力は出ていなかったので、老夫婦だけでバイクを起こしていた。素直に感服した。
 ご婦人は心配そうに大丈夫?大丈夫?バイクなんて危ないが、気をつけないと!と少し叱るように悲しそうに声をかけていただき少し泣きそうだった。。
お礼を言い、もう少し休憩したら下ります。と伝え、老夫婦には山に向かってもらった。
 このころにはだいぶ痛みが引いてきたので、試しに身体を動かしてみたところ違和感に気づいた。
右肩が動くたびゴキ!ゴッゴキ!と恐ろしくなるような音をたてている。しかし痛みがない。それがまた不安をかき立てる。
強い衝撃で筋肉が凝ったのか?間接が外れかかってるのか?とか呑気なことを考えつつ、なるべく音が鳴らないよう慎重にバイクに跨がり、ツーリングは中止して家に帰った。
バイクは傷だらけだが動いて良かった。

 そして、無事家にたどり着き数時間横になっていたが、依然右肩はゴキゴキと異様な音が鳴るし、そこから上半身全体にむかう鈍い痛み(急所を打ち付けたときのような痛み)がおさまらない。
 父が帰ってきたのでことの顛末を伝えると、病院に行くぞ…とわりと真剣な顔で言われ、救急外来へ向かうことに。

その②に続く

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